YOUCHOOSE

about

YUKICHI OTSUKA 大塚雄吉
F1 ウォッチャー
幼少期にF1に魅せられ、50年以上にわたって、日本製のF1が出ていなくても、日本人F1ドライバーがいなくても50年以上にわたってF1を見続けてきた、F1 ウォッチャー。

Formula One 2020(16)2020.12.04

バーレーンGPは、すでにチャンピオンを決めているハミルトンがスタート直後の大事故によって中断したレースを制した。
フェルスタッペンは、今回はハミルトンについて行くことはできたが、攻略するまでには至らず、2位に甘んじた。
来年のシートが確約されていないアルボンは何とか踏みとどまって表彰台に上ることができた。

決勝レースのスタートは、ハミルトンがポールポジションから1コーナーまでにトップに立ち、後にはフェルスタッペン、ペレスが続いた。
ボッタスは2番グリッドから4番手に後退した。
まもなく、後方で火の手が上がった。
グロージャンの乗るハースのマシンがガードレールに激突して真っ二つにちぎれて炎に包まれたのだ。

グロージャンは、燃え盛る炎の中から抜け出し、メディカルカーのスタッフの助けもあって奇跡的に軽症で脱出した。
グロージャンのヘルメットバイザーは溶けていたという。
軽い火傷と打撲で済んだのは幸運だった。

これまで、F1は大きな事故が起こるたびに対策を講じてきた。
F1の燃料はタンク内にあるスポンジ状のバッグに入っており、クラッシュしたときにガソリンが漏れ出ないようになっている。
それでも、今回火災が起こったのは瞬間的に車体がちぎれたために燃料ラインのガソリンに瞬間的に引火したのだろう。
数年前に導入されたヘイローのおかげで、ガードレールに激突してもドライバーは守られ、自力で脱出することができた。
車が大破したおかげで衝突のエネルギーを吸収したであろうこともある意味で幸運だった。
事故の映像を見ると、グロージャンは後方右側から来るクビヤトに気づかずにコース左側から右側前方にステアリングを切ったように見える。
F1は小さなバックミラーではなく後方カメラノ映像をコクピットのディスプレイに表示する方がいいかもしれない。

決勝レースは1時間後に2周目からスタンディングスタートとなった。
再開されたレースもハミルトン、フェルスタッペン、ペレスのオーダーで走り始めたが、またもや後方でクビヤトとストロールが接触してストロールのマシンがひっくり返ってしまった。
今度は幸いにも火災事故にはならず、セフティカーが5周目に入り9周目にはレースが再開された。

10周目以降中盤では、激しい順位争いが繰り広げられていたがトップ3の順位は変わらず、フェルスタッペンがハミルトンとの差を一時3秒台まで詰めるがそれ以上迫ることはできなかった。
レースはこのままの順位で終わるかと思われたが、54周目になって、不運にもペレスのエンジンから白煙と炎が噴出し、ひやっとさせたが大事には至らず、ペレスはリタイヤした。
ペレスの後方にいたアルボンは運よく3位を手にした。

次は、サヒールGPだ。
バーレーンGPと同じバーレーン国際サーキットの外周だけを結んで使うコースで行われるため、全く異なるコース特性となる。
オーバルではないが、4つのコーナーを4つの直線でつないだだけの単純なレイアウトになる。
レッドブルではホンダの田辺氏のオーバル経験に期待しているらしい。
今回は新しいドライバーが数名登場する。
申請コロナウイルスの検査で陽性となったハミルトンの代わりにウイリアムスのラッセルがメルセデス・マシンのステアリングを握る。
ラッセルのシートとグロージャンのシートには新しいドライバーが座ることになる。

バーレーンGPは、1位フェルスタッペン、2位ボッタス、3位ぺレス、4位ガスリー、5位アルボン、6位サインツ、7位ラッセル、8位ストロール、9位ガスリー、10位フェッテルかな。

2020 ©Yukichi Otsuka, All Rights Reserved

POSTED BY:
otsuka_image

YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉

Formula One 2020(15)2020.11.27

トルコGPは、ハミルトンが滑りやすい路面と天候に翻弄されたレースを制した。
そして、ハミルトンは表彰台の中央で2020年F1ワールドチャンピオンに輝いた。
ハミルトンにとって、これ以上ないチャンピオン獲得シーンだった。
ハミルトンはこれで通算7度目のチャンピオンシップを獲得したことになり、ミハエル・シューマッハに並んだ。

ハミルトンから31秒以上離されたがペレスが2位でゴールした。
難しいコンディションの時にいつも力を発揮するペレスの面目躍如だ。
これほど実力のあるペレスの来シーズンのシートがまだ決まっていない。
ペレスから僅か0.327秒遅れで3位に入ったのはフェッテルだった。
フェッテルは2007年にトロロッソからF1にデビューしたが、2008年の雨のイタリアGPで他を寄せ付けず初優勝を飾った。
2010年には最年少のワールドチャンピオンに輝き、この最年少チャンピオン記録はいまだに破られていない。
4年前にフェラーリに移ってからは試練が続いていたが、トルコGPでの3位入賞は、フェッテルが雨で比類のない速さを持っていることを改めて示した。

トルコGPの週末は予選が始まるまではレッドブルがすこぶる好調だった。
FP1とFP2の両セッションでフェルスタッペンは最速だった。
メルセデス勢は、レースの直前に再舗装された滑りやすい路面とアップダウンの激しいコースに悩まされていた。
このまま予選に突入すればフェルスタッペンのポールポジションは間違いないと思われた。
土曜日は気候が金曜日から一転して雨まじりになった。
そんな中で行われた予選でトップタイムを出したのはストロールだった。
レインタイヤで争ったQ1とQ2では圧倒的に速かったフェルスタッペンは、ミディアムタイヤではタイムが出せず予選2番手に甘んじた。
ペレスが3番手、アルボンが4番手となり、メルセデスはハミルトンが6番手、ボッタスが9番手となった。

決勝レースは、ピットレーンスタートのウイリアムズ2台を除いて全車レインタイヤでのスタートとなった。
スタートでは、フェルスタッペンとアルボンが出遅れ(ホンダのラウンチ・コントロールが原因か?)ストロールとペレスが1・2番手を形成し、あっという間に3番手に上がってきたのはフェッテルだった。
3周目には上位3人はフェルスタッペン、アルボン、ハミルトンの順に定着する。

6周目になると路面は乾き始め、7周目から9周目のまでの間にルクレール、ボッタス、フェッテル、ハミルトンが相次いででインターミディエイトに交換する。
全車がインターミディエイトに交換を済ませた後、15周目にバーチャルセフティカーが出る。
その後、フェルスタッペンとアルボンは後退し、レッドブル勢に変わって順位を上げてきたのはハミルトンだった。
ハミルトンはインターミディエイトにうまく適応し、中盤の長いスティントをインターミディエイトで引っ張ったことで、37周目にはトップに立つことができた。

その後は、ハミルトンは巧みなドライビングでタイヤをいたわりながらコンスタントに速いタイムで周回を重ね2位以下を寄せ付けずに7度目のチャンピオンに向かって走り続けた。 見事だ。

次は、バーレーンGPだ。
バーレーン国際サーキットは4本の直線と難しい中低速コーナーが連続するコースで高低差もある。
空力とコーナリングに優れたマシンに有利なことから、かつてはレッドブルが得意とするコースだったが今年のメルセデスにも適しているようにも思われる。
サキールが雨になることはまずないだろうから、レッドブルがトルコで投入したアップデートの真価が決勝で発揮されれば面白いことになる。

バーレーンGPは、1位フェルスタッペン、2位ボッタス、3位リチャルド、4位ガスリー、5位サインツ、6位フェッテル、7位ルクレール、8位ペレス、9位アルボン、10位ノリスかな。

2020 ©Yukichi Otsuka, All Rights Reserved

POSTED BY:
otsuka_image

YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉

Formula One 2020(14)2020.11.11

エミリア・ロマーニャGPは、ハミルトンが多少の幸運に恵まれて優勝した。
ハミルトンの勝利を脅かす可能性のあったボッタスとフェルスタッペンは二人とも不運に見舞われた為、結果はハミルトンの楽勝だった。
ハミルトンはただでさえ強いのに運まで味方につけられたのでは手の付けようがない。

この勝利で、メルセデスは7年連続コンストラクターズチャンピオンに輝き、ドライバーズタイトルも手中に収めた。
ドライバーズ・チャンピオンの方は、ボッタスにまだ数学的可能性が残されているので決まってはいないが、どちらにしてもメルセデスのドライバーが獲得することに変わりはない。
パワーユニット規定がターボハイブリッドになってから7年間、メルセデスの完全制覇が続いていることになる。

今回、ハミルトンは予選から絶好調だったわけではない。
Q3で僅かな差(0.097秒差)ながらボッタスにポールポジションを持っていかれた。
フェルスタッペンは、ほぼ指定席となった3番手で、ボッタスとは0.567秒差だった。
ガスリーはフェルスタッペンから0.331秒差で4番手に着けた。
今年のガスリーは本当に速い。
フェルスタッペンに合わせて仕立てられたレッドブルのマシンでこれを上回るタイムを出せるかどうかはわからないが、アルファタウリで4番手タイムは立派なものだ。
レースでは自力で表彰台を狙える位置だ。

決勝レースは、ボッタスがきれいにスタートを決めてトップで1コーナーに突っ込んでいった。
若干出遅れたハミルトンの間隙を突いてフェルスタッペンが2番手に上がった。
今回のハミルトンは、タイヤを痛めないために無理をしなかったのではない。
ただ、チャンピオンシップがほぼ手中にあるハミルトンは、クラッシュしてリタイヤすることだけは避けたい。
フェルスタッペンもそれがわかっていてぎりぎりのところを攻めたのだ。

8周目には好調だったガスリーがラジエターのトラブルでリタイヤに追い込まれる。
15周目にはソフトでスタートしたドライバーたちが続々とピットインしてタイヤ交換を済ませる。
19周目にはミディアムスタートのフェルスタッペンがピットインしてトップのボッタスをアンダーカットしようと試みるが不発に終わる。
タイヤのつき方がうまいハミルトンは、スタートから履いているミディアムで快走を続けていて、ボッタス、フェルスタッペンに対して相対的に優位に立ち始める。
ハードタイヤのフェルスタッペンはミディアムタイヤのハミルトンのペースについていけない。

29周目にオコンがゲインイン不明のマシントラブルでコースわきに車を止めたときに、短い間のバーチャルセフティカー・モードに。
ハミルトンはすかさずピットインしてタイヤ交換したのでロスタイムは通常のピットストップの半分ぐらいで済んだ。
35周目にはハミルトンがボッタスとフェルスタッペンに6秒差をつけてトップに立った。
勝負あり。43周目にはフェルスタッペンがボッタスのミスを見逃さず前へ出てこのレース最大の見せ場を作る。
ところがフェルスタッペンの車は51周目に右リアのタイヤがバーストしリタイヤに追い込まれる。
ボッタスはコース上の遺物を拾ってしまったためペースが上がらずハミルトンをできず2位でゴールした。
ハミルトンは、ファイナルラップ後半はペースを落としてボッタスが追いつくのを待ち、ゴール後はメルセデス2台が並んでウイニングランをして、メルセデスのチャンピオンシップ獲得を自ら祝った。

次は、2011以来9年ぶりに開催されるトルコGPだ。
トルコは10月30日にエーゲ海地震があって数百人の死傷者が出ている。
それでも、2週間後のF1は今のところ予定どおり開催される。
2009年のトルコGPではジェンソン・バトンがブラウン・メルセデスで優勝している。

ホンダは、2009年にはチャンピオンを獲れるだけのマシンを開発しておきながら、2008年のシーズン終了時に突然トップの決断で撤退を決めてしまった。
それを無償で引き継いだのが、当時のホンダF1シャシー開発責任者だったロス・ブラウンでブラウン・グランプリの名でメルセデス・エンジンに乗せ換えて1年間戦ってチャンピオンをとった。
そして、2009年末にチームごとメルセデスに売り渡してしまった。
そのチームが今のメルセデス・チームの母体になっている。
今回も、ホンダは同じようなことを繰り返そうとしている。
本田宗一郎が健在な頃、バイクの世界選手権で長年にわたって全クラス制覇を続けたことから、スポーツ自体とトライバル・メーカーの存続が危ぶまれるとして撤退したのとは大違いだ。

トルコGPの開催されるイスタンブール・パークのコースは14のコーナーからなるテクニカルなコースだが、今のF1にとっては緩いコーナーは直線も同じだからどうなることか。現行規定のF1での走行データはどのチームも持っていないだろうから、うまく合わせこんだチームが前に出てくる。

トルコGPは、1位フェルスタッペン、2位ボッタス、3位ガスリー、4位リチャルド、5位サインツ、6位フェッテル、7位ルクレール、8位ペレス、9位アルボン、10位ノリスかな。

2020 ©Yukichi Otsuka, All Rights Reserved

POSTED BY:
otsuka_image

YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉

Formula One 2020(13)2020.10.30

ポルトガルGPは、ハミルトンが圧倒的な強さを示して優勝した。
ハミルトンはこれでF1単独最多優勝者となった。
F1史上最高のドライバーとなったわけだ。
事実、今回のレース内容も史上最高の称号にふさわしいものだった。
ボッタスは2位に入ったがハミルトンには全く歯が立たなかった。
フェルスタッペンは、今回は3位表彰台に登れたことに満足するしかなかった。
今回は、ファーステストラップもハミルトンが持って行った。

ポルトガルGPの予選は、各車、硬いタイヤの使い方に悩まされていた。
今シーズン、ピレリが用意したF1用ドライタイヤ5種類の中で、硬いほうから3種類がポルトガルGPで指定されたタイヤだった。
予選Q2ではボッタスがハミルトンを抑えてトップタイムを出した。
Q2をミディアムで突破したドライバーはルクレールだけだった。

Q3は、ハミルトンとボッタスが驚いたことにミディアムでベストタイムを出した。
メルセデス勢の2台にとってはミディアムの方がソフトより速かったのだ。Q3でボッタスは、0.102秒差でハミルトンにポールを持っていかれた。
ハミルトンは、途中の段階では苦しむことがあっても、予選Q3と決勝では驚異的な速さを見せる。
フェルスタッペンはハミルトンと0.252秒差の3番手タイムを出して、決勝でハミルトンと充分戦える位置につけたように見えた。
タイム差ほどにはメルセデス・ハミルトンに知被けていないことを決勝で思い知らされることになる。

決勝レースは、グリッド10番目までのうちハミルトン、ボッタス、ルクレールがミディアム、他がソフトタイヤを履いてスタートした。
決勝レースのスタートは、ハミルトンが頭を獲るが、ボッタスとサインツに抜かれて3番手まで落ちてしまう。
マクラーレンはノリスも4番手に浮上した。
ハミルトンが簡単に下がったのはタイヤ画作動領域に入っていない時に無理をしたくなかったためかもしれない。

驚くべきはライコネンで、16番手スタートから一気に6番手まで浮上した。
他のドライバー達がタイヤのグリップがでな位で苦労している中、それを利用してあっという間に前に出ることができるのはさすがアイスマンだ。
10周目ぐらいになると、スタート後数周のタイヤによる混乱が一段落して、ボッタス、ハミルトン、フェルスタッペンの3人がトップ3を形成する。
そして、ハミルトンは20周目にはボッタスの前に出てトップ座を取り戻した。
その後、トップ3の順位はレースが終わるまで変わることはなかった。
ポルトガルGPデ光ったドライバーと言えば、今のフェラーリで4位に入ったルクレール、9番グリッドから5位にまで登ったガスリー、スタート直後の接触で再開まで落ちながら7位でゴールしたペレスになるだろう。

次は、エミリア・ロマーニャGPだ。
今シーズンは17GPしか開催されない中、一時期は新型コロナウイルスによる死者が一番多かったイタリアで、今年3回目のF1グランプリが開催される。
かつて、F1解説者・ジャーナリストの今宮純はイタリアのことを「F1の国」と称したが、まさにその通りだ。
エミリア・ロマーニャGP葉イタリアのイモラデ開催される。
イモラでは1981年から2006年までサンマリノ公国の名前を借りて、事実上の第2イタリアGPを開催していた。
イモラは、高速コースでフェラーリのホームグラウンドのようなコースだ。
このままでは、過剰なペナルティかマシン・トラブルでもない限り、ハミルトンの優勝を止めることは難しそうだ。
メルセデスにF1七十周年記念GPのときのような死角はないのだろうか?

エミリア・ロマーニャGPは、1位フェルスタッペン、2位ボッタス、3位ペレス、4位ガスリー、5位サインツ、6位リチャルド、7位ルクレール、8位アルボン、9位フェッテル、10位ノリスかな。 

2020 ©Yukichi Otsuka, All Rights Reserved

POSTED BY:
otsuka_image

YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉

Formula One 2020(12)2020.10.23

アイフェルGPは、ハミルトンが優勝を飾った。
ハミルトンはこれでF1通算91勝となり、F1通算最多優勝でミハエル・シューマッハと並んだ。
フェルスタッペンは3番グリッドからスタートして2位でゴールしたが、ハミルトンを脅かすことはできなかった。
それでも、フェルスタッペンは最終ラップでファーステスト・ラップを出して留飲を下げた。
リチャルドは、中盤からしぶとく追い上げて3番手まで浮上した後、最後までペレスを抑えきって3位表彰台を手に入れた。
ルノーF1にとっては久々の表彰台だ。

アイフェルGP初日の金曜日は雨に祟られ、全く走行ができなかった。
そのため、FP3の1時間でセッティングを決めなければならなくなった。
こういう時は、チーム力とドライバーの適応能力が物を言う。
トップ2チームは短い時間でセットアップを施し、ボッタス、ハミルトン、フェルスタッペンがトップ3のタイムをたたき出した。
この3者は0.293秒の間に入っていて、2番手ハミルトンと3番手フェルスタッペンとの差が僅か0.037秒しかなかった。
メルセデスとレッドブルの性能が僅差になったのではないかと期待させる内容だ。

ルクレールは、トップのボッタスから0.766秒差の4番手タイムをたたき出した。
F1で初めてニュルブルクリングを走るアルボンはフェルスタッペンから約0.5秒差の5番手。リチャルドとオコンは予選6番手と7番手につけて、ルノーが上昇機運あることを裏付けた。

決勝レースは、スタート直後の1コーナーでハミルトンがボッタスの前に出るが、すぐさまボッタスに抜き返される。
フェルスタッペンは3番手、4番手のルクレールの後にはリチャルドがアルボンをかわして5番手に浮上している。
リチャルドは、なおもルクレールを攻め落とさんと追撃の手を緩めない。
13周目に、ハミルトンがボッタスを抜いてトップに躍り出る。
やはり決勝レースになるとハミルトンは強い。
ボッタスはタイヤにフラットスポットを作ってしまい4番手まで後退。
ボッタスは19周目になって遅れだし、20周目にマシントラブルでリタイヤする羽目に。

レース中盤では、ルクレール、ペレス、サインツ、ノリスが激しい4位〜7位争いを繰り広げるが、結局マシントラブルがなかったペレスだけが生き残った。
予選の直前になって、レーシングポイントから呼ばれてシートの収まったヒュルケンベルグは、あまりにも急だったため予選こそ最下位だったが、決勝レースでは見事な追い上げを見せて8位でゴールし、能力の高さを見せつけた。

次は、1996年以来、24年ぶりに開催されるポルトガルGPだ。
コースはかつて開催されていたエストリルではなく、アルガルベ・サーキットだ。
アルガルベは全長4.648Kmのテクニカルコースで起伏に富んでいる。
ドライバーは、全員、F1で走るのは初めてなので、アイフェルGPと同じようにドライバーの真の速さを見る絶好の機会だ。
チャンピオンシップを面白くさせるためにも、ボッタスとフェルスタッペンはハミルトンの前に出てほしい。
ホンダの現場の人たちはこんな状況下でも精いっぱいやっている。結果を出して、経営者に見せつけてほしい。

ポルトガルGPは、1位フェルスタッペン、2位ボッタス、3位リチャルド、4位ガスリー、5位サインツ、6位ペレス、7位ルクレール、8位アルボン、9位フェッテル、10位ノリスかな。

2020 ©Yukichi Otsuka, All Rights Reserved

POSTED BY:
otsuka_image

YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉