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YUKICHI OTSUKA 大塚雄吉
F1 ウォッチャー
幼少期にF1に魅せられ、50年以上にわたって、日本製のF1が出ていなくても、日本人F1ドライバーがいなくても50年以上にわたってF1を見続けてきた、F1 ウォッチャー。

Formula One 2023(3)2023.03.31

サウジアラビアGPはまたしてもレッドブルのワンツーだった。
ただし、今回優勝したのはペレスで2位がフェルスタッペンだった。
そして、3位表彰台をゲットしたのは、またしてもアストンマーチンのアロンソだった。

予選はQ1からレッドブル+フェルスタッペンの速さが際立っていた。
余裕を持って走っていてもチームメイトのペレスに0.483秒差、3番手のアロンソにも0.537秒差をつけた。
Q2に入って波乱が起きる。
フェルスタッペンがドライブシャフト破損に見舞われて15番手に終わってしまったのだ。
Q2はペレス、アロンソ、ルクレール、サインツの順となった。
Q3は、ペレス、アロンソ、ルクレール、ラッセル、サインツの順だった。
ここまでが1分28秒台。驚きは、新人のピアスとりで、現状10チーム中7〜8番手と言われるマクラーレンでF1の2戦目にして予選9番手タイムを出したのだ。
F2でダントツの速さでチャンピオンになっただけのことはある。

決勝のグリッドは、ルクレールが電気系を交換したペナルティで12番グリッドに下がったため、アロンソ以下のグリッドが繰り上がった。
これで、ポールポジションのペレスの横に並ぶのは、アロンソだ。
15番グリッドのフェルスタッペンと12番グリッドのルクレールがどこまで追い上げてくるか見ものだ。

決勝レース、フロントローのアロンソが見事なスタートでペレスに並びかけ1コーナーでトップに立った。
しかし、アロンソはスターティン・グリッドで定位置に停めなかったことにより後に5秒停止ペナルティが課されることになる。

10周目にはペレス、アロンソ、ストロール、サインツ、オコンの順となったが、ルクレールは7番手、フェルスタッペンは9番手まで追い上げてきている。
そして、フェルスタッペンは17周目には4番手まで進出した。

18周目に、ストロールの車がストップしたことにより、セフティカーが出たため、ここまでミディアムタイヤで引っ張ってきたドライバーは利益を得た。

25周目までに、フェルスタッペンは、ルクレールとアロンソを抜き、2番手まで進出してきた。
フェルスタッペンはペレスを抜くまでには至らなかったが、最後にファーステストラップを出して、1ポイント追加して、チャンピオンシップポイント首位を保った。

角田は、予選16番手から、ミディアムタイヤで力強い走りを見せ、ミディアムたいたでセフティカーが出るまで引っ張ったおかげで一時は6番手まで進出したが、ハードタイヤでのペースは良くなく、パフォーマンスの優る車に次々と前に行かれながらも残り後4周というところまで10番手を維持していたが、最後にマグネッセンに交わされ11位フィニッシュとなった。ナイス・ドライビングだった。

今年も第2戦は、オーストラリアGPだ。オーストラリアは偉大なチャンピオンにしてチームオーナーであるジャック・ブラバム以来、優秀なF1だライバーを何人も搬出してきている。
今年からF1に加わったピアストリも偉大なドライバーたちの仲間入りを果たしたことになる。ピアストリと角田の検討を期待しよう。

オーストラリアGPは1位フェルスタッペン、2位ペレス、3位ルクレール、4位アロンソ、5位ハミルトン、6位ストロール、7位ラッセル、8位ガスリー、9位角田、10位ピアストリかな。

2023 ©Yukichi Otsuka, All Rights Reserved

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YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉

Formula One 2023(2)2023.03.17

2023年のF1開幕戦バーレーンGPはレッドブルの圧勝だった。
フェルスタッペンが2位のペレスに12秒近い差をつけての優勝したのだ。
レッドブルにはまっったく届かなかったが、終盤まで3番手につけていたルクレールは、マシントラブルでリタイヤした。
替わって浮上したアロンソが、シーズン初戦から表彰台に登った。

金曜日のFP1開始直後から注目を浴びたのはアストンマーチンのアロンソだ。
アロンソはフリー・プラクティスの全セッションを通じて、驚くべき速さを見せた。
予選は、終わってみれば、フェルスタッペンがポールポジションを獲り、レッドブル、フェラーリ、メルセデスの3強が前に並んだ。
ところが、アロンソがメルセデスの前に割って入り5番グリッドを得たのだ。
FP1からのアロンソ・アストンマーチンの好調は本物だった。
アストンマーチンは手首の骨折で直前まで出場が危ぶまれたストロールも8番手につけた。
グリッド5列目を占めたのはオコンとヒュルケンベルグだった。

フェルスタッペンは決勝のスタートでスッと前に出て、早くも2番手とのギャップを開け始める。
ペレスは不利な偶数列からのスタートのためか、ルクレールに先を越され、フェラーリ2台に挟まれて3番手となる。
5番手だったアロンソは、チームメイトのストロールに当てられた隙に、メルセデス2台に先行を許してしまい、7番手に後退した。

10周目終了時点でトップを独走するフェルスタッペンは、2番手のルクレールに7秒近い差をつけていた。
12周目が終わった時点でハミルトンがピットの入ってソフトからハードに交換した。
14周目にはルクレールとサインツが続いてピットイン、ハードに交換した。
フェルスタッペンは15周目にピットインし、ソフトからソフトに交換した。
ペレスは18周目まで引っ張ってソフトに交換した。
26周目、ハードタイヤでペースの上がらないルクレールをペレスがオーバーテイクして、レッドブルがワン・ツー体制を築く。
フェルスタッペンはペレスの14秒先を走っている。
フェルスタッペンは37周目までソフトで引っ張ってピットインしてもペレスとの差が12秒ある。
ペレスと3番手ルクレールの間にも11秒近い差がある。
4番手サインツはルクレールから更に9秒後方にいる。
ここで勝負あった。
タイヤに優しいレッドブルのマシンは、後はハードタイヤでゴールまでクルーズするだけになった。

ここからの注目は、アロンソのドライビングだ。
40周目までにメルセデス2台を攻略していた5番手に進出していたアロンソは、フェラーリを追撃し始める。
その矢先、41周目にルクレールはPUの電気系のトラブルでコース上にストップした。
アロンソは自動的に4番手まで浮上した。
ハミルトンがアロンソの背後に迫り、4番手争いのバトルが繰り広げられたがアロンソに軍配があがる。
44周目にはアロンソはペレスから1秒以内に入る。
アロンソは、数コーナーまで先を読んだ詰めで、タイヤに苦しむサインツを46ラップ目に仕留めた。
上位3者は残り10周をそのままの順位で走り切り、開幕戦のゴールラインを横切った。

角田は、10チーム中9番手の仕上がりのマシンで予選Q1を突破し、14番グリッドからのスタートとなった。
スタート直後からアルボンに蓋をされて、直線が速いウイリアムズを抜くことができなかった。
それでも11番手まで追い上げてアルボンの背後まで迫り、フィニッシュした。健闘したと言っていいだろう。
バーレーンGPでは、現時点でレッドブルが圧倒的に速いことが証明された。
アストンマーチンは大躍進をとげ、メルセデスと肩を並べるか上回るほどの実力があることを示した。

今年も第2戦は、バーレーンと同じ中東のサウジアラビアGPだ。
ジェッダのコースは超高速市街地サーキットだ。
2年前にフェルスタッペンが予選で驚異的なドライビングを見せたことは記憶に新しい。
今年は、フェラーリが直線も速くなったので接戦が期待される。
サウジアラビアGPは1位フェルスタッペン、2位ペレス、3位ルクレール、4位サインツ、5位ストロール、6位アロンソ、7位ハミルトン、8位ガスリー、9位アルボン、10位角田かな。

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Formula One 2023(1)2023.03.03

2023年のF1は昨年より2週間早く開幕する。
短かかったオフ・シーズンはあっという間に過ぎてしまった。

パワー・ユニットは2022年シーズンの仕様(エナジー・ストアは9月ま)で凍結されているいるので、信頼性目的と安全性目的以外のアップデートは認められていない。
変更内容に対する他のPUサプライヤーの総諾を受けないといけないことになっているので、パワー・アップはないはずである。
とはいえ、信頼性を上げた結果、限界近くまでPUを使うことができたり、エネルギー使用のソフトウエア・マッピングは変更できるので、マシンパーフォマンスを上げるのに寄与する開発をすることが可能だ。

昨年、フェラーリはPUの信頼性を多少犠牲にしたために勝っていたレースをいくつか失った。
今年は、昨年のPUの出力は維持しながら信頼性を上げているだろうから、手強い存在となるだろう。
ホンダPUも昨シーズンの序盤戦で発生した信頼性の問題に対策を施している。
総合性能では、ホンダとフェラーリが若干有利な可能性は否定できないが、メルセデスは元々高出力で信頼性が高いし、ルノー・スポールも信頼性を高めている。
今年は、これまでで4PUメーカーの差が最も少ないシーズンとなりそうだ。
1チーム体制でデータ量の少ないルノ・スポールは若干不利かも知れない。

昨年一新されたシャシー・レギュレーションは、今年は基本はあまり変わらないものの、昨年出た問題をもとに手直しが行われた。
昨年ポーパーシングを起こすマシンが多かったことから最低地上高が高められた。
リヤのフロア形状の規制が強化された。

今年のドライバー構成は、レッドブル、フェラーリ、メルセデスの上位3チームとアルファロメオは変更がなかった。
アルピーヌは、アロンソがアストンマーチンに移籍したので、ガスリーがアルファタウリから移ってきた。
マクラーレンは、リチャルドが抜けた後に、F2で無敵のチャンピオンだったオスカー・ピアストリがアルピーヌのシートを断って入ってきた。
アストンマーチンには、昨年限りで引退したフェッテルのシートにアロンソが座ることになった。
ハースは、ミック・シューマッハの代わりにヒュルケンベルグを起用した。
これで、ハースはスポンサーシップなどに縛られることなく実力派ベテラン二人のラインナップとなった。
アルファタウリはガスリーの抜けたあとにニック・デフリースが収まり、F1レギュラードライバーとしてデビューした。
ウイリアムズはラティフィのシートにローガン・サージェントを起用した。
サージェントは、久々のアメリカ人F1ドライバーだ。
F1人気急上昇中で、今年3GPが開催されるアメリカのF1ファンにとっての朗報だ。
角田は、今年はF1ドライバーになって3年目になる。
角田にとって今シーズンは後のない正念場だ。
角田がF1に留まり、チャンピオンを目指すのであれば、荒れたレースでコンデションを逆手に取って優勝するぐらいの結果が求められる。

今年も開幕戦は、バーレーンGPだ。
砂漠で行われるナイトレースだ。
新レギュレーション二年目なので各チームの実力が近づいてきている。
開幕前のテストの状況を見るとレッドブルとフェラーリが先行しているように思われる。
メルセデスは昨年の不審から大きくリープすることができなかったように見える。
今年、調子が良さそうなのはアストンマーチンでトップ3チームに最も近いように見える。
マクラーレンは、去年の不審を跳ね返すことができなかったようだ。
今年も面白いシーズンになって欲しいものだ。

バーレーンGPは1位フェルスタッペン、2位ルクレール、3位ペレス、4位サインツ、5位ハミルトン、6位アロンソ、7位ラッセル、8位ガスリー、9位ボッタス、10位角田かな。

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