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YUKICHI OTSUKA 大塚雄吉
F1 ウォッチャー
幼少期にF1に魅せられ、50年以上にわたって、日本製のF1が出ていなくても、日本人F1ドライバーがいなくても50年以上にわたってF1を見続けてきた、F1 ウォッチャー。

Formula One 2011(3)2011.05.27

スペインGP予選ではウエバーがついにポールポジションを獲り、フェッテルは今シーズン初めて予選2位に甘んじた。
決勝ではアロンソがスーパー・スタートを決めて20周にわたってトップを走り、母国スペインのファンを熱狂させた。
アロンソだから出来る芸当だ。

決勝では、KERSに問題を抱えたレッドブルよりもマクラーレンの方が速かったのだが、フェッテルはハミルトンの追撃を巧みに退け続けて優勝した。
フェッテルは偉大なチャンピオンへの道を歩き始めたようだ。
フェッテルは多少マシンに不利な点を抱えていても勝てるのだ。

スペインGPでは、ピレリが硬すぎるハードタイヤを持ち込んだお陰でハードタイヤとソフトタイヤとのタイム差が2秒以上出てしまった。
なるべくハードタイヤを長く使わないほうが有利なため、4回ピットストップを選択したドライバーが多かった。
これではハードタイヤの意味がない。
今年のレースはピレリタイヤに振り回されている。
予選と決勝を通じて使えるタイヤ本数が限られているから予選10番手近辺のドライバー・マシンの場合、Q3で新品ソフトタイヤを装置して1周も走らず予選10位で予選を終え新品ソフトタイヤで決勝を走った方が有利になる可能性が高いのだ。
ピレリタイヤの登場で不確定要素が増えて面白くなったというむきもあるが予選の意味がなくなるのはちょっと行き過ぎではないだろうか。

今週はモナコGPだ。
ここはマシンの不利をドライバーの腕でカバーできるコースだ。
雨でも降れば下位のマシンでも充分トップ3に入ることが出来る。
1984年アイルトン・セナが雨のモナコで当時の弱小チームのトールマンでアラン・プロストがドライブするマクラーレンを追い上げもう少しで抜いてしまうというところで競技長がレースを1/2で中断してしまったためにプロストは抜かれないで済み、優勝扱いになったというエピソードがある。

現役ドライバーの中ではモナコで速いのはアロンソだ。
昨年は予選でクラッシュしてしまい最後尾スタートだったが1周目にタイヤ交換して抜きの難しいモナコで決勝は6位まで追い上げた。
毎年、予選でマシンの実力以上にいいタイムを出すのはロスベルグだがなかなか決勝の結果に繋がらない。
可夢偉は昨年の予選と決勝を見る限りあまりモナコが得意ではないようにみえる。
可夢偉が冷静でレース上手、パッシングが巧いのは既に定評となっているから、
ファンからの次の要求としてモナコで目の覚めるような速さをみせてほしいということになる。
モナコで強いチームは、フェラーリ、マクラーレン、ウイリアムス(今年はちょっとしんどい)だ。
経験とデータの蓄積がものをいう。

モナコGPは1位アロンソ、2位フェッテル、3位ロスベルク、4位バトン、5位ハミルトン、6位ウエバー、7位マッサ、8位ペトロフ、9位シューマッハ、10位スーティルかな。

2011 ©Yukichi Otsuka, All Rights Reserved

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YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
学会ネット株式会社 代表

Formula One 2011(2)2011.05.20

今年のフェッテルは速さに加えて強さを身につけてしまった。
タイヤ交換を3回にしていれば勝てたかもしれない中国GPで2位になってからきっちり戦い方を修正してきた。
練習走行1回目でマシンを大破させてほとんどマシンに乗れていなかったのに予選最後のQ3ではたった1回のアタックでトップタイム出してみせた。
決勝では3周目までに後続がDRSを使えないマージンを作ってそのまま誰も近寄せず圧勝した。

アロンソはやはり強いドライバーだ。
現状のフェラーリで3位に入ったのはアロンソの力だ。
ロスベルクは速くなってきたメルセデスで頑張ったが、決勝でトップ3に入るにはマシンの燃費とタイヤ磨耗をもう少し良くする必要がある。
あまり目立たなかったがブエミはいい位置につけた。
可夢偉は予選Q1の頭で燃料系が壊れてノータイムだったため最後尾からのスタートとなったが13台抜いてピレリタイヤを20周ももたせザウバーを10位に滑り込ませた。

トルコGPはなんとも忙しいレースだった。
もともとタイヤに厳しいコースと言われていて標準で4ストップ、うまくタイヤを使っても3ストップが必要だった。
という事は、24台のマシンが10周から15周に1回ピット・ストップすることになる。
これだけ頻繁にピット・ストップがあると順位がめまぐるしく入れ替わり、本当は誰が上位にいるのか最後の10周ぐらいになるまで分からない。
20周ぐらいはタイヤがもたないとレースがわかりづらくなってしまう。
ピレリは、スペインGPでは耐久性があるかわりソフトタイヤとのグリップ力に差があるハードタイヤを用意するらしい。
少しは見やすくなるかな。

スペインGPは今シーズンの第5戦目になるのでドライバーもそろそろ今シーズンのレギュレーションにあわせた戦い方を組み立てられるようになってきている。
ここからが本当に熾烈な戦いになる。
これまでの4戦でフェッテルに明確な差をつけられていたウエバーもそろそろピレリタイヤの使い方がわかってきただろうから今回もう少しフェッテルに近いタイムが出せるようになるだろう。
ここでフェッテルに1周0.3秒以上離されるようだと評価が定着してしまい来シーズンのシートが危うくなる。
バトンもコースコンディションがめまぐるしく変わる状況でないとなかなかハミルトンを上回れないでいる。
赤丸急上昇の注目株デレスタが決勝でどんな結果を出すか楽しみだ。

シューマッハはやはり復活できないのだろうか。
今年のようにタイヤ交換の多いレースは得意なはずなのだが。2度目の引退をするまでに1勝はしてほしい…。

スペインGPは1位フェッテル、2位ハミルトン、3位ウエバー、4位アロンソ、5位バトン、6位ロスベルク、7位可夢偉、8位ハイドフェルド、9位マッサ、10位デレスタかな。

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Formula One 2011(1)2011.05.07

2011年のF1グランプリシーズンももう3戦が終わってしまった。
オーストラリアGPとマレーシアGPではフェッテルが圧倒的に速かったのでつまらないシーズンになってしまうかと心配された。
ところが第3戦中国GPになって様相は一変してしまった。
ちょっと興行向けに過ぎると思われた今年のF1レギュレーションが巧く作用し始めたのだ。
以前導入したが一旦廃止していたKERSが今年からまた使えるようになった。
KERSは、走行中の動的エネルギーをはずみ車に蓄えて数秒間放出する装置だ。
放出時に80馬力ほどブーストできる。

新しい仕組みDRSも導入された。
DRSはコースごとに決められた直線区間で前車の背後1秒以内に迫った車がリアウイングのフラップを水平にすることができトップスピードを上がる。
性能が劣るマシンでも前車の1秒以内にいれば直線の終わりで追い抜くことが可能になる。
KERSは主に上位チームが下位チームのマシンがDRSを使って追い抜こうとしたときに直線の後半で追いつかれないようにするのに使っている。
とはいっても、ハミルトンなどはKERSをコーナーの立ち上がりなどでこまめに使っているから防戦にしか使えないわけでもない。

KERSやDRSよりももっとレースの不確定要素を増やすことになったのは、今年から使われるピレリタイヤだ。
シーズン開始前は10周ももたないと言われ、開幕してみるとそれほどでもなかったが、タイヤ交換のため最低でも2ストップ、ふつうは3ストップが必要になる。
しかも、ソフトタイヤとハードタイヤの耐久性に大きな差がないうえに、タイヤのグリップの落ちが突然訪れるという特性を持っている。
さらに、1レースで使えるタイヤの数が制限されているから予選でよい位置を占めるためにタイヤ本数を使いすぎると本番で使える新品タイヤが少なくなる。
予選上位に行くためにタイヤを使いすぎると決勝で不利になる。
中国GPで、レッドブルに乗りながらQ1を突破できなかったウエバーは予選でタイヤを使わなかったことで決勝では頻繁にタイヤ交換ができ、18番グリッドから3位まで追い上げた。
もっとも、これは車がレッドブルでウエバーだから出来る芸当だが・・・。
可夢偉はタイヤマネジメントがうまいのとマシンが9-12番手の実力だからいまのところ2ストップ作戦を取っている。
可夢偉といえば、パッシングの巧さは健在で、マレーシアではDRS無しのコーナーで見事なクロス・フェイントを使いシューマッハを抜いていた。

中国GPから3週間空けてトルコGPだ。
第3戦では1・2戦で圧倒的に速かったレッドブルにマクラーレンガ追いついた。
3週間の間にレッドブルは1-3戦でまともに使えなかったKERSを使えるようにしたようだし、フェラーリも風洞の問題を解決して新しいウイングを投入してくる。
たった1-2週間であれだけのニューパーツを用意できるマクラーレンも今回もアップデートを投入してくるだろう。
FIAの目論見どおり今年もエキサイティングなレースが続きそうだ。

トルコは1位フェッテル、2位バトン、3位ハミルトン、4位アロンソ、5位ウエバー、6位マッサ、7位ロスベルク、8位ハイドフェルド、9位可夢偉、10位シューマッハかな。

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