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YUKICHI OTSUKA 大塚雄吉
F1 ウォッチャー
幼少期にF1に魅せられ、50年以上にわたって、日本製のF1が出ていなくても、日本人F1ドライバーがいなくても50年以上にわたってF1を見続けてきた、F1 ウォッチャー。

Formula One 2017(21)2017.12.01

アブダビGPは、ボッタスがポール・トゥ・ウィンを飾った。
ボッタスは、レース中一度も首位の座を脅かされることなく走りきった。
2位には、3.9秒遅れでハミルトンが入り、メルセデスは久々のワン・ツー・フィニシュを果たし、申し分ない形で2017年シーズンを締めくくった。
ここでまた、ハミルトンが優勝していれば、ボッタスのパフォーマンスにクエスチョン・マークがつくところだったが、ボッタスはコースによってはハミルトンより速いことが証明してみせた。
どうやら、ボッタスは、直角コーナーが得意らしく、直角コーナーが多いアブダビでは速かった。

フェッテルは、ボッタスから19.3秒遅れの3位でゴールした。
ライコネンは、フェッテルから更に26秒遅れで4位に、フェルスタッペンは、ライコネンから0.9秒遅れの5位に終わった。
リチャルドはリタイヤしたので、トップ3チームの5人が上位を占めたことには変わりがない。
今年は、シーズン中盤からメルセデスとフェラーリの差が小さくなり、シーズン終盤にはレッドブルも上位2者に追いついてきたかに見えた。
しかし、最終戦だけをとってみればメルセデスとフェラーリ・レッドブルの差は大きかった。
耐久性も含めたパフォーマンスで考えると、メルセデスPUはフェラーリPUとルノーPUに対して、まだまだ少なからぬマージンを持っている。
2018年からは、1シーズンに、ペナルティなしで使えるパワーユニットの数が1基減って3基となるから、メルセデスの優位は続くようにも見える。

もうひとつのチャンピオンシップといわれた中盤以降のチームの順位は、今回も、ヒュルケンベルグが非凡なところを見せて、ルノーを6位に導いた。
7位と8位は、シーズンを通じてセコンド・チャンピオンシップ・グループの中では最もコンスタントに速かったフォースインディアのペレスとオコンが入った。
8位に入ったのは、マクラーレン・ホンダのアロンソだった。
アロンソは11番グリッドからスタートして粘り強く戦い、ブラジルGPではどうしても抜けなかったマッサの前に出ることに成功した。
マッサは、アロンソに抑えられ3.4秒後に10位でゴールした。

やっと長いシーズンが終了したが、来シーズンに向けた準備はもう始まっている。
ドライバーのラインアップが確定していないのは、ウイリアムズとザウバー各1名のみとなっている。
2018年シーズンは、レギュレーションの変更は少ないが、PUはマクラーレンがホンダからルノーに、トロロッソがルノーからホンダに変更となる。

アブダビGPの直後にグランプリコースでは、F1のピレリ・タイヤテストと来年オF2ドライバーのテストが行われる。2月下旬以降の2018年F1テストまで僅か80日ほどしかない。
2018年は、新レギュレーションになって、5年目の年となる。少なくとも、5チーム10人のドライバーが優勝を争うようなチャンピオンシップ展開を期待したい。

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