- YUKICHI OTSUKA 大塚雄吉
F1 ウォッチャー
- 幼少期にF1に魅せられ、50年以上にわたって、日本製のF1が出ていなくても、日本人F1ドライバーがいなくても50年以上にわたってF1を見続けてきた、F1 ウォッチャー。
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Formula One 2023(17)2023.10.06
シンガポールGPは、サインツが予選から決勝まで一貫して強さを示し、フェラーリチームと共に戦略と戦術を駆使して見事な優勝を飾った。
2位には、マシンの能力を存分に引き出したノリスが入った。
3位に入ったのはは終盤のしぶとい追い上げが功を奏したハミルトンだった。
今シーズン開幕以来続いていたレッドブルの優勝がついに途絶えた。
レッドブルはフェルスタッペンが5位ペレスが8位に入るのが精一杯だった。
予選Q1は、トラック・エボリューションによってセッション終盤になるほど大幅にラップタイムが向上する中、比較的早めに2回目のアタックをした角田がトップタイムを記録した。
2番手はペレス、3番手はヒュルケンベルグだった。
Q1最終盤になってストロールがコントロールを失って大クラッシュし、そのままセッション終了となった。ストロールの後ろを走っていた車はタイム更新できずに終わった。
予選Q2は、サインツがトップタイムを叩き出し、ラッセル、アロンソ、マグネッセンが続いた。
角田のQ1タイムを上まわっったのはここまでだ。
レッドブル勢は、フェルスタッペンが11番手、ペレスが13番手タイムに終わった。
角田は、最初のアタックラップをフェルスタッペンに邪魔されて、ノータイム。2度目のアタックもブレーキ・ミスでノータイムとなり、15番手で予選を終えた。
予選Q3は、サインツがただ一人、1分30秒台のタイムを出してポールポジションを決めた。
2番手以下はラッセル、ルクレール、ノリス、ハミルトンの順となった。
トップ5にフェラーリ2台とメルセデス2台が並びマクラーレンのノリスが4番手で割って入った形だ。
抜きにくいシンガポールの市街地コースでこの5台が決勝でしのぎを削ることになる。
ポール・ポジション常連のフェルスタッペンは11番手と後方にいる。
決勝レースは、サインツがポール・ポジションから飛び出してトップを守っただけでなく、ルクレールがラッセルを交わし、1周目からフェラーリのワンツー・フォーメーションを形成することになった。
序盤のオーダーは、サインツ、ルクレール、ラッセル、ハミルトン、ノリス、アロンソとなった。
これが19周目まで続く。ハードタイヤでスタートしたフェルスタッペンは19周目までに8番手に順位を上げている。
20周目にサージェントが単独でウォールに突っ込み、コース上に散らばったフロント・ウイングの破片を回収するためにセフティカーが出動する。
ハード・スタートのレッドブル勢とアルファロメオ勢を除く全車ピットインしてタイヤを交換する。
23周目に再スタートした時は、サインツ、フェルスタッペン、ラッセル、ペレス、ノリス、ルクレール、ハミルトンの順だったが、23周目の終わりまでにフェルスタッペンはラッセルに、ペレスはノリスに交わされてしまう。
しかも、レッドブルの2台は、実は1ピットストップ分後方にいる。
24周目にはフェルスタッペンはノリスに、ペレスはハミルトンに交わされた。
40周目には、サインツ、ラッセル、ノリス、ハミルトン、ルクレール、フェルスタッペンの順となっている。
40周目にペレスがピットインして18番手まで落ち、41周目にフェルスタッペンがタイヤ交換して15番手まで順位を落とした。
その直後、43周目にオコンがマシントラブルでマシンをコース脇に止め、バーチャル・セフティカー・モードになる。
フェ・ルスタッペンは、後2周我慢していれば、ピットストップ・ロスを小さくできたが、逆になってしまった。
なんとか、このレースに勝ちたいと思ったラッセルは、ピットインしてハードからミディアムに交換、タイヤ・アドバンテージでサインツからトップの座を奪うつもりだった。
タイヤ交換のために順位を2番手から4番手に落したラッセルは、サインツとの差14秒を残り16周で詰めて、前に出ないといけない。
サインツは26周走ったハードタイヤ、ラッセルはフレッシュなミディアムタイヤだから、1周1秒のペースで詰めればサインツに追いつく。
ラスト5周の57周目に、ラッセルはサインツまで3.6秒に迫るが、間にはノリスがいる。
サインツもノリスもタイヤは限界を迎えているが、トップを走り続けてきたサインツの方が若干の余裕はありそうだ。
ここで、サインツはラッセルがノリスの1秒以内に入ってノリスを抜かないように、自身とノリスの差を1秒以下にして、ノリスにDRSを使わせ、ラッセルに抜かれないようにするという高等戦術を使った。
58周目には、トップのサインツから4番手のハミルトンまでが2秒内に収まり、4台が連なって激しいバトルが展開された。
ファイナル・ラップになっても、2番手ノリスの前に出ることができていなかったラッセルは、激しくノリスを攻めたが、ウォールに接触し、コースアウトしてしまった。
これで、ラッセルのすぐ後ろを走っていたハミルトンが3番手に浮上し、少し離れてルクレールが4番手、フェルスタッペンは5番手でゴールラインを横切った。
角田は、オープニングラップでソフトタイヤを生かして順位を12番手あたりまで上げたところで、後ろからイン側に突っ込んできたペレスと接触し、サイド・ポンツーンを破壊されてリタイヤとなった。
予選Q2といい、決勝1周目といい散々な結果だった。
マシンに大幅なアップデートがはいり、Q1の結果からも好成績が期待されただけに残念な結果となった。
次は、日本GPだ。
鈴鹿は、ドライバーとマシンの双方がベストの状態で組み合わされないと勝てない。
昨年は、雨に翻弄されてようやくレースとして成立した。
今年は、今のところ決勝レースは晴れの予報だ。
モンツァから調子を上げてきたフェラーリが鈴鹿でレッドブルに互角の戦いができるか注目される。
角田にとって鈴鹿は真のホームレースだ。
角田がF4で鈴鹿を走っていた時は同じ性能のマシンなのに2番手以下を大きく引き離していた。
アルファタウリのアップデートが鈴鹿にはまっていれば、角田は良い結果を出すことができるだろう。
日本GPは1位フェルスタッペン、2位サインツ、3位ルクレール、4位ペレス、5位ハミルトン、6位ノリス、7位アロンソ、8位角田、9位ピアストリ、10位アルボンかな。
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Formula One 2023(16)2023.09.22
シンガポールGPは、サインツが予選から決勝まで一貫して強さを示し、フェラーリチームと共に戦略と戦術を駆使して見事な優勝を飾った。
2位には、マシンの能力を存分に引き出したノリスが入った。
3位に入ったのはは終盤のしぶとい追い上げが功を奏したハミルトンだった。
今シーズン開幕以来続いていたレッドブルの優勝がついに途絶えた。
レッドブルはフェルスタッペンが5位ペレスが8位に入るのが精一杯だった。
予選Q1は、トラック・エボリューションによってセッション終盤になるほど大幅にラップタイムが向上する中、比較的早めに2回目のアタックをした角田がトップタイムを記録した。
2番手はペレス、3番手はヒュルケンベルグだった。Q1最終盤になってストロールがコントロールを失って大クラッシュし、そのままセッション終了となった。
ストロールの後ろを走っていた車はタイム更新できずに終わった。
予選Q2は、サインツがトップタイムを叩き出し、ラッセル、アロンソ、マグネッセンが続いた。
角田のQ1タイムを上まわっったのはここまでだ。
レッドブル勢は、フェルスタッペンが11番手、ペレスが13番手タイムに終わった。
角田は、最初のアタックラップをフェルスタッペンに邪魔されて、ノータイム。2度目のアタックもブレーキ・ミスでノータイムとなり、15番手で予選を終えた。
予選Q3は、サインツがただ一人、1分30秒台のタイムを出してポールポジションを決めた。
2番手以下はラッセル、ルクレール、ノリス、ハミルトンの順となった。
トップ5にフェラーリ2台とメルセデス2台が並びマクラーレンのノリスが4番手で割って入った形だ。
抜きにくいシンガポールの市街地コースでこの5台が決勝でしのぎを削ることになる。
ポール・ポジション常連のフェルスタッペンは11番手と後方にいる。
決勝レースは、サインツがポール・ポジションから飛び出してトップを守っただけでなく、ルクレールがラッセルを交わし、1周目からフェラーリのワンツー・フォーメーションを形成することになった。
序盤のオーダーは、サインツ、ルクレール、ラッセル、ハミルトン、ノリス、アロンソとなった。これが19周目まで続く。
ハードタイヤでスタートしたフェルスタッペンは19周目までに8番手に順位を上げている。
20周目にサージェントが単独でウォールに突っ込み、コース上に散らばったフロント・ウイングの破片を回収するためにセフティカーが出動する。
ハード・スタートのレッドブル勢とアルファロメオ勢を除く全車ピットインしてタイヤを交換する。
23周目に再スタートした時は、サインツ、フェルスタッペン、ラッセル、ペレス、ノリス、ルクレール、ハミルトンの順だったが、23周目の終わりまでにフェルスタッペンはラッセルに、ペレスはノリスに交わされてしまう。
しかも、レッドブルの2台は、実は1ピットストップ分後方にいる。24周目にはフェルスタッペンはノリスに、ペレスはハミルトンに交わされた。
40周目には、サインツ、ラッセル、ノリス、ハミルトン、ルクレール、フェルスタッペンの順となっている。
40周目にペレスがピットインして18番手まで落ち、41周目にフェルスタッペンがタイヤ交換して15番手まで順位を落とした。
その直後、43周目にオコンがマシントラブルでマシンをコース脇に止め、バーチャル・セフティカー・モードになる。
フェ・ルスタッペンは、後2周我慢していれば、ピットストップ・ロスを小さくできたが、逆になってしまった。
なんとか、このレースに勝ちたいと思ったラッセルは、ピットインしてハードからミディアムに交換、タイヤ・アドバンテージでサインツからトップの座を奪うつもりだった。
タイヤ交換のために順位を2番手から4番手に落したラッセルは、サインツとの差14秒を残り16周で詰めて、前に出ないといけない。
サインツは26周走ったハードタイヤ、ラッセルはフレッシュなミディアムタイヤだから、1周1秒のペースで詰めればサインツに追いつく。
ラスト5周の57周目に、ラッセルはサインツまで3.6秒に迫るが、間にはノリスがいる。
サインツもノリスもタイヤは限界を迎えているが、トップを走り続けてきたサインツの方が若干の余裕はありそうだ。
ここで、サインツはラッセルがノリスの1秒以内に入ってノリスを抜かないように、自身とノリスの差を1秒以下にして、ノリスにDRSを使わせ、ラッセルに抜かれないようにするという高等戦術を使った。
58周目には、トップのサインツから4番手のハミルトンまでが2秒内に収まり、4台が連なって激しいバトルが展開された。
ファイナル・ラップになっても、2番手ノリスの前に出ることができていなかったラッセルは、激しくノリスを攻めたが、ウォールに接触し、コースアウトしてしまった。
これで、ラッセルのすぐ後ろを走っていたハミルトンが3番手に浮上し、少し離れてルクレールが4番手、フェルスタッペンは5番手でゴールラインを横切った。
角田は、オープニングラップでソフトタイヤを生かして順位を12番手あたりまで上げたところで、後ろからイン側に突っ込んできたペレスと接触し、サイド・ポンツーンを破壊されてリタイヤとなった。
予選Q2といい、決勝1周目といい散々な結果だった。
マシンに大幅なアップデートがはいり、Q1の結果からも好成績が期待されただけに残念な結果となった。
次は、日本GPだ。
鈴鹿は、ドライバーとマシンの双方がベストの状態で組み合わされないと勝てない。
昨年は、雨に翻弄されてようやくレースとして成立した。
今年は、今のところ決勝レースは晴れの予報だ。モンツァから調子を上げてきたフェラーリが鈴鹿でレッドブルに互角の戦いができるか注目される。
角田にとって鈴鹿は真のホームレースだ。
角田がF4で鈴鹿を走っていた時は同じ性能のマシンなのに2番手以下を大きく引き離していた。
アルファタウリのアップデートが鈴鹿にはまっていれば、角田は良い結果を出すことができるだろう。
日本GPは1位フェルスタッペン、2位サインツ、3位ルクレール、4位ペレス、5位ハミルトン、6位ノリス、7位アロンソ、8位角田、9位ピアストリ、10位アルボンかな。
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Formula One 2023(15)2023.09.15
イタリアGPは、フェルスタッペンが前人未到の10連勝で締め括った。
ペレスはフェルスタッペンの6秒後方でゴールし、久々のレッドブル・ワンツー・フィニッシュとなった。
予選で気を吐いたサインツは決勝ではフェルスタッペンに敵わなかったが、チームメイトのルクレールを退けて3位にはいり、ティフォッシの祝福を受けた。
イタリアGPの予選はステージごとのタイヤが指定されている。、
予選Q1は、ハードが指定タイヤだ。
トップタイムをマークしたのは、フェルスタッペン、2番手以下は、アルボン、ルクレール、角田、ペレス、サージェントの順だった。
トップチームは、新品ハードタイヤの使用を1セットで済ませたいので、Q1の順位はマシンの実力を100%反映したものではない。
予選Q2の指定タイヤはミディアム。Q2 もフェルスタッペンがトップタイムを出し、ルクレール、サインツ、ペレス、アルボン、ハミルトンが続いた。
トップ3チーム以外ではウイリアムズの調子が良い。
Q3の終盤、サインツがスーパーラップを決め、フェルスタッペンに1000分の13秒差でポールポジションを獲得した。
予選2番手はフェルスタッペン、3番手はルクレールとなり、フェラーリ・ファンたちは溜飲を下げた。
4番手以下には、ラッセル、ペレス、アルボン、ピアストリ、ハミルトンが並んだ。
決勝レースは、サインツがポールポジションから見事なスタートを決めて」トップで1・2コーナーを通過していった。
ルクレールも予選順位通りの3番手につけている。その後にラッセル、ペレス、ピアストリが続く。
フェルスタッペンは、サインツの後にピッタリとつけて、チャンスを伺うが、無理はしない。
サインツは、持てる限りの力を出して、フェルスタッペンから逃げようとするが、DRSも使えるフェルスタッペンを引き離すことはできない。
レッドブル陣営はトップをキープするためにリアタイヤを消耗するサインツをゆっくり料理すれば良い、という余裕のある態度だ。
15周目、フェルスタッペンは、少しタイヤがキツくなってきたサインツに仕掛けて、抜き去った。
16周目にはペレスもラッセルを下して4番手に上がった。
少しづつフェルスタッペンに差をつけられていたサインツは、タイヤが苦しくなってきて、20周目にピットインしてハードタイヤに交換した。
ラッセルもピットインしてハードに変更。
21周目に、フェルスタッペンとルクレールがピットインしてハードに交換した。
フェルスタッペンはサインツの前でコースに復帰することができた。
ペレスは21周目にタイヤ交換。
フェルスタッペンは25周目にハードでスタートしたハミルトンの前に出てトップに返り咲く。
28周目にはタイヤ交換が一巡し、フェルスタッペン、サインツ、ルクレール、ペレス、ラッセル、アルボンの順になった。
32周目にはペレスがルクレールの前に出て3番手に進出した。
タイヤが厳しくてペースの上げられないサインツはフェルスタッペンとの差が12秒に開いた46周目にはペレスに追いつかれてパスされ、レッドブルのワンツー・フォーメーションを許すことになる。
終盤にフェラーリの2台が激しく3位争いをするが、結局、サインツがルクレールを押さえ切った。
4位でゴールしたルクレールは、レース後、悔しいというよりは、久々の激しいレースを楽しんだ喜びを表していた。
角田は、フォメーションラップ中にPUトラブルで止まり、DNSとなってしまった。
夏休み明けの2戦続けて結果が残せなかった。
トラブルを起こしたPUは、4基目の新品だった。
角田はこのPUを日本GPで使う予定だったのだろうが、日本GPはこれまでのレースで使ってきたPUで戦うしかなくなった。
次は、シンガポールGPだ。シンガポールの市街地を走るマリーナベイ・サーキットで行われる。
マリーナベイは通常舗装の路面で直角コーナーが多く、最終コーナー以外は高速コーナーがない典型的な市街地コースだ。
今年は、開発工事の都合でターン16からターン19の4コーナーが直線で結ばれてコースが少し単純化した。
タイトコーナーを苦手とするマシンにとってはちょっと嬉しいかもしれない。
アルボンとジョーは祖国が近いので多くのファンが応援に駆けつけるだろう。
シンガポールGPは1位フェルスタッペン、2位ペレス、3位アロンソ、4位ハミルトン、5位角田、6位ノリス、7位ルクレール、8位ガスリー、9位ピアストリ、10位ジョーかな。
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YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
Formula One 2023(14)2023.09.01
オランダGPは、雨が降ったり止んだりするコンディションのなかの難しいレースとなった。
それでも、優勝したのは、いつもどおり、フェルスタッペンだった。
混沌としたレースを得意とするアロンソは、2位でゴールし、表彰台に戻ってきた。
荒れたレースで気がつけば上位にいることの多いガスリーが久々の3位表彰台をゲットした。
予選Q1は、ウエット・コンディションの中、各車インターミディエイトを履いて走った。
トップタイムをマークしたのはアルボンで、フェルスタッペンが2番手、ピアストリが3番手タイムを出した。
最近パフォーマンスが急上昇中のウイリアムスとマクラーレンが上位を占めた。
予選Q2も路面は依然としてウエット状態だったため引き続きインターミディエイトでのアタックとなった。
後半、路面が渇き始めたがインターミディエイトのまま走行は続いた。
Q2 の結果はトップはフェルスタッペン、2番手ピアストリ、3番手アルボンとなり、トップ3の顔ぶれは同じで順序が変動しただけだった。
Q3には雨があがって、ドライ・コンディションとなったため各車ソフト・タイヤででタイムを争った。
途中、サージェントとルクレールのクラッシュで赤旗中断が2度あった。
最終的には、フェルスタッペンがトップタイムを出してポールポジションを獲得した。
2番手がノリス、3番手がラッセルとなったが、フェルスタッペンとノリスは0.537秒も離れており、コース長の短いサンド・ボールトにおいては大きな差だ。
やはりフェルスタッペンは一人だけ頭抜けて速い。
4番手以下は、アルボン、アロンソ、サインツ、ペレス、ピアストリの順だった。フェルスタッペンとペレスのタイム差は1.313秒もある。
レッドブルのマシンが速すぎて、F0マシンだと言われるが、むしろ、フェルスタッペンがF0ドライバーなのだろう。
決勝レースは今にも雨が降り出しそうな空の下、ハミルトンだけがミディアムを履き、それ以外の車はソフトタイヤを履いてスタートラインに並んだ。
雨が降り始めたところでスタートしたフェルスタッペンは1コーナーまでにノリスをうまく押さえ込んでトップで周回を開始した。
降り出した雨を縫うようにアロンソが他者とは違うラインを巧みにとって3番手まで浮上した。
最終コーナーあたりでは激しく雨が降っており、ソフトタイヤでは走れない状況になりつつあった。
1周目の終わりまでにソフトに見切りをつけたペレス、ルクレール、ガスリーらは1周目の終わりでピットインしてインターミディエイトに交換した。
上位勢もほとんどが2周目の終わりにはピットインしインターミディとに交換した。
2周目にアロンソがノリスを交わして2番・手に浮上した。ノリスとラッセルは3周目もソフトで走っている。
ハミルトンもスタート・タイヤのミディアムで走っている。
先にインターミディエイトに換えた車が換え遅れた車をどんどん抜いていき、順位は大きく入れ替わった。
しかし、雨は長くは続かず10周目ぐらいからはソフトの方かインターミディエイトよりタイムが速くなり始めた。
インターミディエイト勢は11周目ごろからピットに入ってソフトに履き替え始めた。
13周目の順位は、フェルスタッペン、ペレス、アロンソ、ガスリー、サインツの順だ。
16周目にサージェントがクラッシュしてセフティカーがでた。
22周目にレースは再スタート、路面はドライで、上位の車はほとんどソフトを履いている。
46周目あたりからソフトに交換する車がで始める。
この時点で、上位はフェルスタッペン、アロンソ、ペレス、サインツの順で周回している。
トップのフェルスタッペンは50周目にタイヤ交換するがトップの座は安泰だ。
2番手以下はぺレス、サインツ、アロンソだ。
61周目に雨が降り始め、ペレスは真っ先にピットインして、インターミディエイトに交換した。
各車、続々とピットに入ってくる。雨が激しくなり、63周めにペレスがスピンして、アロンソが2番手に上がった。
64周目に赤旗が出された。
雨が弱くなったのでセフティカー先導でレースは再開された。
67周目にレーシングに入った。
このままレースは進行し、フェルスタッペン、アロンソ、ペレスの順でゴールしたが、ペレスは5秒ペナルティを科されていたので、2秒後方の4番手にいたガスリーが繰り上がって3位となった。
角田は、予選Q2の最終局面、上手いタイミングでアタックできなかったために14番手となってしまった。
その上、ハミルトンの走行を妨害したとして3グリッド降格ペナルティを受けて17番グリッドからのスタートとなってしまった。
決勝では雨が降ってきた1周目に好判断で早めにピットインして、上位に浮上することができた。
ソフトタイヤに変えたタイミングも良く、一時は4番手にまで進出し、速い車に乗るライバルたちを見事に押さえて走っていた。
しかし、終盤に雨が降ると予想して、ソフトタイヤのまま引っ張りすぎたために相対的にライバルたちに遅れをとった。
最後にインターミディエイトに変えたからのペースも良くなかったので,結局13番手でゴールしたが終盤にラッセルと絡んだ際の接触に対して5秒ペナルティを科され、15位に終わった。
終盤でペナルティを喰らうと挽回の余地がない。
予選と決勝の角田へのペナルティそのものは、厳格にルールを適用すれば正当なものであるかもしれない。
しかし、同等のペナルティが適用されるべきインシデントでも審議対象になっていないものには当然ペナルティは科されない。
今、問題にすべきは、審議結果が正当かどうかよりも、審議対象にする基準が正当かどうかだ。
予選と決勝でペナルティを受けてしまえば、今のアルファタウリで、ポイント圏内に入ることなんて不可能に近い。
次は、初回以来一回も休むことなく開催されてきたイタリアGPだ。
イタリアGPが行われるオートドローモ・モンツアは、当初はインディカーのオーバル・コースのように高速バンクのハイスピードコースだった。
今でもハイスピードコースであることには変わりがないが、バンクは用いられず、シケインとコーナーが長い直線を繋いでいる。
昔のバンクは今でも残っていて、草が生え、遺跡のようになっている。
F1マシンはモンツアではモンツァ・ウイングと呼ばれる薄いウイングをつけて最高速を稼ごうとする。
ただし、全チームがウイングを小さくするので、むしろ、どの程度ウイングを立てて、コーナーでのトラクションを稼ぐかということと、ブレーキと燃費をうまくマネージメントすることが重要になる。
フェラーリとアルファタウリはホームレースだし、アルファロメオも名目上はホームレースだ。ルクレールがティフォッッシの期待にこたえられるといいが。
イタリアGPは1位フェルスタッペン、2位ペレス、3位ルクレール、、5位アロンソ、6位ノリス、7位ピアストリ、8位アロンソ、9位角田、10位オコンかな。
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Formula One 2023(13)2023.08.25
ベルギーGPは、フェルスタッペンが圧倒的な速さで制した。
フェルスタッペンはギヤボックス交換ペナルティで6番グリッドからスタートしても何事もなかったかのように優勝kしてしまった。
2位のペレスと3位のルクレールは久々に表彰台フィニッシュを祝ったがフェルスタッペンの敵ではなかった。
金曜日に雨の中始まった予選は、各車インターミディエイトを履いてタイムアタックを始めた。
Q3には雨があがって、ドライタイヤでタイムを争った結果、フェルスタッペンががトップタイムを出した。
フェルスタッペンからo.82秒遅れてルクレールが2番手、ペレスは3番手となった。
4番手以下には、ハミルトン、サインツ、ピアストリ、ノリス、ラッセル、アロンソが続いた。
角田は11番手だった。
それにしても、フェルスタッペンとそれ以外のドライバーのタイムさが大きすぎる。
フェルスタッペンはギヤボックス交換ペナルティを受けるので、6番グリッドとからのスタートとなる。
土曜日に行われたスプリント・レースではスプリント・シュートアウトから好調だったルーキーのピアストリが速さを示した。
フェルスタッペンが優勝し、2位にはピアストリ、3位には荒れたコンディションの時に時折頭を出すガスリーが入った。
決勝レースのスタートはポールポジションからスタートしたルクレールがトップを守ったがペレスがすぐに抜き去りフェルスタッペンは4番手で1周目を終えた。
その後フェルスタッペンは17周目にはペレスの前に出た。
この後フェルスタッペンにチャレンジできるドライバーはいなかった。
唯一、フェルスタッペンと争うことができたのは、レース方針で揉めたピット・クルーだったほどだ。
角田は、決勝レースが晴れることに賭け他セッティングで、ピット戦略もはまり、完璧なレース運びで、チームに10位、1ポイントをもたらした。
ベルギーGPから4週間の夏休みを置いてオランダGPはザント・フォールトでおこなわれる。
コーナーにバンク角のついたショートコースで、最終コーナーのバンクを使ったスピードの載せ方が見どころだ。
オランダGPはフェルスタッペンにとってはホームGPだ。
フェルスタッペンはここでも優勝候補の筆頭だ。
本番ペースが安定しているメルセデスのハミルトンが去年のようにフェルスタッペンに脅威を与えることができるかどうか見ものだ。
オランダGPは1位フェルスタッペン、2位ペレス、3位ハミルトン、4位ピアストリ、5位ラッセル、6位ノリス、7位オコン、8位アロンソ、9位角田、10位ガスリーかな。
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