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YUKICHI OTSUKA 大塚雄吉
F1 ウォッチャー
幼少期にF1に魅せられ、50年以上にわたって、日本製のF1が出ていなくても、日本人F1ドライバーがいなくても50年以上にわたってF1を見続けてきた、F1 ウォッチャー。

Formula One 2023(14)2023 / 09 / 01

オランダGPは、雨が降ったり止んだりするコンディションのなかの難しいレースとなった。
それでも、優勝したのは、いつもどおり、フェルスタッペンだった。
混沌としたレースを得意とするアロンソは、2位でゴールし、表彰台に戻ってきた。
荒れたレースで気がつけば上位にいることの多いガスリーが久々の3位表彰台をゲットした。

予選Q1は、ウエット・コンディションの中、各車インターミディエイトを履いて走った。
トップタイムをマークしたのはアルボンで、フェルスタッペンが2番手、ピアストリが3番手タイムを出した。
最近パフォーマンスが急上昇中のウイリアムスとマクラーレンが上位を占めた。
予選Q2も路面は依然としてウエット状態だったため引き続きインターミディエイトでのアタックとなった。
後半、路面が渇き始めたがインターミディエイトのまま走行は続いた。
Q2 の結果はトップはフェルスタッペン、2番手ピアストリ、3番手アルボンとなり、トップ3の顔ぶれは同じで順序が変動しただけだった。

Q3には雨があがって、ドライ・コンディションとなったため各車ソフト・タイヤででタイムを争った。
途中、サージェントとルクレールのクラッシュで赤旗中断が2度あった。
最終的には、フェルスタッペンがトップタイムを出してポールポジションを獲得した。
2番手がノリス、3番手がラッセルとなったが、フェルスタッペンとノリスは0.537秒も離れており、コース長の短いサンド・ボールトにおいては大きな差だ。
やはりフェルスタッペンは一人だけ頭抜けて速い。
4番手以下は、アルボン、アロンソ、サインツ、ペレス、ピアストリの順だった。フェルスタッペンとペレスのタイム差は1.313秒もある。
レッドブルのマシンが速すぎて、F0マシンだと言われるが、むしろ、フェルスタッペンがF0ドライバーなのだろう。

決勝レースは今にも雨が降り出しそうな空の下、ハミルトンだけがミディアムを履き、それ以外の車はソフトタイヤを履いてスタートラインに並んだ。
雨が降り始めたところでスタートしたフェルスタッペンは1コーナーまでにノリスをうまく押さえ込んでトップで周回を開始した。
降り出した雨を縫うようにアロンソが他者とは違うラインを巧みにとって3番手まで浮上した。
最終コーナーあたりでは激しく雨が降っており、ソフトタイヤでは走れない状況になりつつあった。
1周目の終わりまでにソフトに見切りをつけたペレス、ルクレール、ガスリーらは1周目の終わりでピットインしてインターミディエイトに交換した。
上位勢もほとんどが2周目の終わりにはピットインしインターミディとに交換した。
2周目にアロンソがノリスを交わして2番・手に浮上した。ノリスとラッセルは3周目もソフトで走っている。
ハミルトンもスタート・タイヤのミディアムで走っている。
先にインターミディエイトに換えた車が換え遅れた車をどんどん抜いていき、順位は大きく入れ替わった。
しかし、雨は長くは続かず10周目ぐらいからはソフトの方かインターミディエイトよりタイムが速くなり始めた。
インターミディエイト勢は11周目ごろからピットに入ってソフトに履き替え始めた。
13周目の順位は、フェルスタッペン、ペレス、アロンソ、ガスリー、サインツの順だ。

16周目にサージェントがクラッシュしてセフティカーがでた。
22周目にレースは再スタート、路面はドライで、上位の車はほとんどソフトを履いている。
46周目あたりからソフトに交換する車がで始める。
この時点で、上位はフェルスタッペン、アロンソ、ペレス、サインツの順で周回している。
トップのフェルスタッペンは50周目にタイヤ交換するがトップの座は安泰だ。
2番手以下はぺレス、サインツ、アロンソだ。
61周目に雨が降り始め、ペレスは真っ先にピットインして、インターミディエイトに交換した。
各車、続々とピットに入ってくる。雨が激しくなり、63周めにペレスがスピンして、アロンソが2番手に上がった。

64周目に赤旗が出された。
雨が弱くなったのでセフティカー先導でレースは再開された。
67周目にレーシングに入った。
このままレースは進行し、フェルスタッペン、アロンソ、ペレスの順でゴールしたが、ペレスは5秒ペナルティを科されていたので、2秒後方の4番手にいたガスリーが繰り上がって3位となった。

角田は、予選Q2の最終局面、上手いタイミングでアタックできなかったために14番手となってしまった。
その上、ハミルトンの走行を妨害したとして3グリッド降格ペナルティを受けて17番グリッドからのスタートとなってしまった。
決勝では雨が降ってきた1周目に好判断で早めにピットインして、上位に浮上することができた。
ソフトタイヤに変えたタイミングも良く、一時は4番手にまで進出し、速い車に乗るライバルたちを見事に押さえて走っていた。
しかし、終盤に雨が降ると予想して、ソフトタイヤのまま引っ張りすぎたために相対的にライバルたちに遅れをとった。
最後にインターミディエイトに変えたからのペースも良くなかったので,結局13番手でゴールしたが終盤にラッセルと絡んだ際の接触に対して5秒ペナルティを科され、15位に終わった。
終盤でペナルティを喰らうと挽回の余地がない。

予選と決勝の角田へのペナルティそのものは、厳格にルールを適用すれば正当なものであるかもしれない。
しかし、同等のペナルティが適用されるべきインシデントでも審議対象になっていないものには当然ペナルティは科されない。
今、問題にすべきは、審議結果が正当かどうかよりも、審議対象にする基準が正当かどうかだ。
予選と決勝でペナルティを受けてしまえば、今のアルファタウリで、ポイント圏内に入ることなんて不可能に近い。

次は、初回以来一回も休むことなく開催されてきたイタリアGPだ。
イタリアGPが行われるオートドローモ・モンツアは、当初はインディカーのオーバル・コースのように高速バンクのハイスピードコースだった。
今でもハイスピードコースであることには変わりがないが、バンクは用いられず、シケインとコーナーが長い直線を繋いでいる。
昔のバンクは今でも残っていて、草が生え、遺跡のようになっている。

F1マシンはモンツアではモンツァ・ウイングと呼ばれる薄いウイングをつけて最高速を稼ごうとする。
ただし、全チームがウイングを小さくするので、むしろ、どの程度ウイングを立てて、コーナーでのトラクションを稼ぐかということと、ブレーキと燃費をうまくマネージメントすることが重要になる。
フェラーリとアルファタウリはホームレースだし、アルファロメオも名目上はホームレースだ。ルクレールがティフォッッシの期待にこたえられるといいが。

イタリアGPは1位フェルスタッペン、2位ペレス、3位ルクレール、、5位アロンソ、6位ノリス、7位ピアストリ、8位アロンソ、9位角田、10位オコンかな。

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