- TSUGIO NISHIMURA 西村次雄
フォトグラファー
- 1973年、九州産業大学芸術学部写真科卒。同年渡米。1979年、「STUDIO BB」を設立。デジタルの可能性にいち早く気づき、雑誌・広告を中心に一眼レフカメラを駆使して活躍中の”IT写真家”である。建築物、料理、人物、商品、そして動物・植物・昆虫と被写体の幅も極めて広い。

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キチジョウソウ(吉祥草)2019.12.29
陰地にひっそりと咲くキチジョウソウ。うっかり見逃しそうなユリ科の小さな花(花は直径約1cm、花茎5〜13cm)です。この花が庭に咲くとその家に吉事があるとか。
この時の撮影技法「撮影難易度3星表記(☆☆)」
「超広角レンズで花を強調する」
キチジョウソウの花を強調したくて超広角レンズをチョイスしました。根際から生える葉が邪魔するので超広角レンズを花にくっつくほど近づけて狙いました。そこにアクセントとして太陽の光芒を美しく入れ込むために絞りはF11に設定。このレンズの絞り羽枚数は7の奇数なので絞り込むことにより、倍数の14の光の筋が現れます。偶数の絞り羽枚数8ならば、光の筋は8しか現れません。ただし最新の高級レンズでは自然なボケ味を求める傾向にあり、絞り羽が真円になるように作られており、美しい光芒をあまり期待できません。もし、オールドレンズをお持ちなら一度試してみる価値大です。
撮影地:東京都練馬区石神井町5-17 (石神井公園:石神井城址碑近く)
カメラ設定
絞り値:F11、シャッタースピード:1/5秒。ISO感度設定:800。レンズ焦点距離9mm、35mm換算18mm。露出モード:マニュアル。露出補正:-0.3、ホワイトバランス:オート
使用ソフト
PhotoshopCC2020使用(Rawデータ現像)
使用機材
OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II, M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO、ローアングル用三脚Fotopro M-5 MINI、OLYMPUS REMOTE CABLE RM-CB2使用
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写真家
2番ホームから福山城2019.12.11
福山駅の新幹線ホームから望める超お手軽な、城撮影ポイントである。特に素晴らしいのは、新幹線2番ホームから窓ガラスを開放して撮影できるのだ。左側は伏見櫓、右側は筋金御門(どちらも重要文化財)、天守閣(真ん中に小さく見える)は昭和20年の福山大空襲により焼失復元。
福山城横のホテルにチェックイン後、プラリとお城へ。入り口付近には縁起物のクロガネモチ(苦労がなく金持ち)が結構沢山植えられていて、“こりゃいいね、肖りたい!”パチリである。城内にはそのまま入らず、門の手前で右側に回り込むと、やにわに鮮やかなサザンカの落花が目に飛び込んできた。雲の流れをよみ、天守閣を背景に超広角レンズにチェンジ。
この時の撮影技法「撮影難易度3星表記(☆)」
「光を味方に」
上:快晴の下、お城の白い外壁と青空のコントラスト素晴らしく、天守閣が真ん中に収まる位置を探して、ホームをうろうろ。
下:雲の間からの太陽の強い光は避け、柔らかい光が差し込む時を少しだけ待ちサザンカの優しい色合いを求める。
撮影地:広島県福山市丸之内1丁目8 福山城
カメラ設定
上:絞り値:F9、シャッタースピード:1/500秒、ISO感度設定:100、レンズ焦点距離38mm、露出モード:マニュアル、露出補正:+0.33、ホワイトバランス:オート
下:絞り値:F10、シャッタースピード:1/250秒、ISO感度設定:800、レンズ焦点距離18mm、露出モード:マニュアル、露出補正:-0.3、ホワイトバランス:オート
使用ソフト
PhotoshopCC2020使用(Rawデータ現像)
使用機材
上:NIKON D850 AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
下:NIKON D850 AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
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写真家
立冬の浄瑠璃寺と猫2019.11.24
11月8日、立冬の浄瑠璃寺にいた。
ひだまりで、黒猫と白猫が微睡。猫たちの足元には色付いたばかりの柿の葉の落ち葉が掃き溜められ、その隣には紫のコンギクが盛りとばかりに咲いていた。ちょっとばかし見上げると、縁起ものの南天の赤い実が重たそうに垂れ。さらにその背後上部にはオレンジ色の柿の実が今にもこぼれ落ちそうに実っていた。
——暫時は見惚れ、ここに雀でも居たならばコンプリートなのだが、まてよ、もしここに来年の干支のネズミがチョロリと現れたなら、騙された悔しさで・・・などと稚拙な妄想で眺めていた。その時、背後から“ジャバジャバ”と和尚が水を汲む音がした。流石である、微睡んでいたはずの猫たちは決してその音を聞き漏らすことなく、おもむろに背のびし、欠伸し、気怠そうに、のそっと水を飲みに行ってしまった。
この時の撮影技法「撮影難易度3星表記(☆)」
「立冬の役者のそろい踏み」
と、私は思ったのだが・・・。何処からか“凡俗だよね”と言われそうで甚だ心細い気持ちにもなるのだが、まあ良とする。狙いは、広角レンズを使用し、画面いっぱいに季節感を満載する。味付けに猫たちの僅かな動きで緊張感を表現。
撮影地:京都府木津川市加茂町西小札場40(浄瑠璃寺)
カメラ設定
絞り値:F7.1、シャッタースピード:1/200秒。ISO感度設定:400。レンズ焦点距離15mm、35mm換算30mm。露出モード:マニュアル。露出補正:-13、ホワイトバランス:オート
使用ソフト
PhotoshopCC2020使用(Rawデータ現像)
使用機材
OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II, OLYMPUS M. 12-100mm f/4 PRO
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写真家
カリガネソウとクマバチ2019.10.25
ブンブンブブンと羽音を響かせ、温厚なクマバチが吸蜜にやって来ます。
花の名前はカリガネソウ、別名ホカケソウとも呼ばれる。柔らかなホカケソウの花弁に大きなクマバチ(ミツバチ科:約20〜24mm)が飛び乗ると、重みで花序をたわませ、花粉と柱頭をペタペタと毛深い体にくっつけることを密かに企んでいるのです。この驚くべき目論みにて、招かざるはずの盗蜜名人のクマバチを招き入れ、花粉媒介のパートナーに指名したかのようです。
この時の撮影技法「撮影難易度3星表記(☆☆)」
「花粉が押される瞬間を狙う」
①両方の形が分かりやすい角度を探す。
②ホカケソウとクマバチが浮き上がるように背景をぼかす(レンズ選択)。被写界深度が浅くなり、かつ動きが速いのでシャッタースピードを高速の1/1600sに設定。
③ひたすら連写
撮影地:東京都練馬区石神井町5-17 野草観察園にて
カメラ設定
絞り値:F4.0、シャッタースピード:1/1600秒。ISO感度設定:1250。レンズ焦点距離210mm、35mm換算421mm。露出モード:絞り優先オート。露出補正:-0.3、ホワイトバランス:オート
使用ソフト
PhotoshopCC2019.0.0使用(Rawデータ現像)
使用機材
OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II, OLYMPUS M. 40-150mm f/2.8 PRO
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写真家
クロアナバチは穴掘り名人2019.10.03
妻から「庭の草むしりしていたら、黒いハチがバッタの様なのを巣穴に運び込んでいるよ・・・」とLINE動画を送ってきた。運良く、一週間後に鹿児島での仕事が入っていたので「そのままにしておいて」と頼んでおいたのだ。
—-椅子に座りじっくりと観察。すると、小さな寄生バエが巣穴を監視しているのを確認。もう狩は終わったのではないかと危惧していたが、まだ寄生バエがうろついていると言う事はまだ終わっていないことを意味する。暫くするとクロアナバチがツユムシを狩って戻ってきた。
この時の撮影技法「撮影難易度3星表記(☆)」
「3本の巣穴が見える位置にスタンバイし、カメラ設定を導き出す」
穴掘り名人のクロアナバチは、日当たりが良く、水はけの良い砂地に3本の穴を掘るけれど、左右の穴はダミーで本物は真ん中の穴である。何故3本なのか不思議に思い、それが分かる角度から狙う事にした。
狩バチのクロアナバチは20〜25mmほどで、蜂の中でも大きくて動きもそれほど速くはない。それ故、行動パターンを理解できれば撮影はいたって簡単である。そこで、撮影ポイントを以下のように分解する。ピントは主役の頭に、絞りはある程度深目のF8、シャッター速度は動きがあるので1/1250s、結果として導き出されたISO感度1250になる。これで狙いのポイントを捉えるカメラ設定が完了。
写真上:麻酔をかけられ触角切り取られたツユムシ。巣穴前にいったん置き、塞がれた真ん中の穴を開け、頭を咥えて引っ張る。
写真中:本物の真ん中の穴に引き摺り込む。
写真下:真ん中の巣穴だけに、砂を犬の様にかけ、最後に頭突きで巣口を固めて塞ぎ狩に向かう。
撮影地:鹿児島県霧島市新町
カメラ設定
絞り値:F8.0、シャッタースピード:1/1250秒,ISO感度設定:1250、レンズ焦点距離105mm、露出モード:絞り優先オート、露出補正:±0、ホワイトバランス:オート
使用ソフト
PhotoshopCC2019.0.0使用(Rawデータ現像)
使用機材
NIKON D850, AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
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写真家