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TSUGIO NISHIMURA 西村次雄
フォトグラファー
1973年、九州産業大学芸術学部写真科卒。同年渡米。1979年、「STUDIO BB」を設立。デジタルの可能性にいち早く気づき、雑誌・広告を中心に一眼レフカメラを駆使して活躍中の”IT写真家”である。建築物、料理、人物、商品、そして動物・植物・昆虫と被写体の幅も極めて広い。

桜島噴火2011.10.13

2011年10月09日19時03分。昭和火口から「ドドーン」と、上空1600メートル(海抜7900FT)真っ赤に溶けた溶岩が、月明かりの夜空にはじけ散る!そのド迫力の前には誰しもが畏敬の念に打たれるのだ。
まさに生きている山なのである。
その、噴煙が長年に降り積もりシラス台地を形成したのである。
1年程前に土の取材でギネス記録保持者(桜島大根)の生産者の方を取材をしたことがある。
なぜ桜島大根はこんなに大きくなるのか?
と、問うと「ひとつには、シラス台地にゃ小さい軽石が多く混ざっとるから、そいが適度な水分を蓄えるんですわ、水分調整を自然にやっくるっからおっぜよかっとです。手間ひまかけっせえ、姿勢の良いものを選別しもす。ほいで、桜島大根と土との相性がおっぜよかったせいじゃんそか、ギネス記録の桜島大根ができもした」と優しい眼差しで話して下さった。
桜島の降灰は辛いけど地球の営みは、少しだけ恵みも分け与えてくれるのである。
今年753回目の噴火であった。

桜島(さくらじま)
鹿児島県の錦江湾(正式には鹿児島湾)にある東西約12km、南北約10km、周囲約55km、面積約77km²におよぶ火山島。かつては文字通り島であったが1914の大噴火により大隅半島と陸続きとなった。
最近活発化してきており。爆発的噴火は2009年548回、2010年は観測最多の896回であつた。
桜島の名称。
1334年頃の記録では「向嶋」と呼ばれていたが、桜島の名称が記録に現れたのは1476年以降といわれる。
その後暫くは「向嶋」と「桜島」の名称が併存していたが、1698年薩摩藩の通達により桜島に統一される。
桜島の名称の由来。3諸説がある。
1、島内に木花咲耶姫(コノハナノサクヤビメ)を祭る神社が在ったので島を咲耶島と呼んでいたが、いつしか転訛して桜島となった。『麑藩名勝考』
2、10世紀中頃に大隅守を勤めた桜島忠信の名に由来するという説。『麑藩名勝考』
3、海面に一葉の桜の花が浮かんで桜島ができたという伝説に由来する。『麑藩名勝考』
※ウィキペディア(桜島)より引用

この時の撮影技法(カメラセッティングとシャッターチャンス)
桜島、この日は、ここ2日程大きな噴火をしていないので期待が持てるのでは?
と、黒神地区の撮影ポイントに陣取った。先ず三脚を立て、5DM2に70〜200mmF2.8を装着。
ISO400,絞りF8、シャッタースピード30秒にセット。
明るいうちに構図を決め、フォーカスリングが動かないようにテープで固定する。
レリーズと水準器を取り付けで準備は完了です。
勿論、マニアルフォーカスでISは切っておく。だいたい花火の撮影方法と同じようなセッティングである。
風向きにより、降灰からカメラを守る為にビニール袋などでレンズを覆う準備も必要です。
今回は風向きも良く必要なかった。さて、準備が整ったらいよいよその瞬間を待つのみです。
ここで重要ポイント、カメラから決して離れない事です。
シャッターチャンスはほんの一瞬!音が鳴ってからではもう遅いのです。
ただただ、爆発の瞬間をしっかりと自分の目で捉えなければシャッターチャンスを逃す事になります。
この日は運あって、まだおいどんが元気な時間帯19時に噴火してくれもした。

故郷
鹿児島は私の故郷で、子供の頃から桜島の爆発が身近にありました。
今回は姪の結婚式で帰省したので、ちょっくら撮影をさせてもらいました。
久し振りの噴火に子供の頃を思い出しながらシャッターを押しておりました。

カメラ設定
画質モード:ROW+L、色空間Adobe RGB,絞り値:F/8、シャッタースピード:30秒,ISO感度設定:400、露出モード:マニュアル、露出補正:0、ホワイトバランス:オート、測光モード:部分測光、ピクチャースタイル:スタンダード、ノイズ低減OFF,焦点距離120mm,ビット数16

使用ソフト
Raw現像ソフト:Lightroom3、最終調整PhotoshopCS5使用

使用機材

Canon 5D MarkⅡ、EF70-200mm F2.8L IS USM,三脚使用、レリーズ、水準器、ピントリング固定用にテープ使用。

POSTED BY:
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TSUGIO NISHIMURA/西村次雄
写真家