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about

TSUGIO NISHIMURA 西村次雄
フォトグラファー
1973年、九州産業大学芸術学部写真科卒。同年渡米。1979年、「STUDIO BB」を設立。デジタルの可能性にいち早く気づき、雑誌・広告を中心に一眼レフカメラを駆使して活躍中の”IT写真家”である。建築物、料理、人物、商品、そして動物・植物・昆虫と被写体の幅も極めて広い。

梅は咲いたか、桜はまだか2017.02.26

今年はシベリアからの渡り鳥「アトリ」の当たり年だとほうぼうで耳にする。
ならば、「梅とアトリの春らしいシーン」を求めて、OM-D E-M1 MarkⅡ での試し撮りに出かけた。
眼前の宮崎県寄贈の「湯の宮座論梅」をじっくり眺めていると、30分おきにアトリが飛来し蕾を啄んでいる。そんな時に限りタイミング悪く梅の花を撮ろうとスマホかざし近づく花見客多数。当然のごとく人影に怯え飛び去るアトリ。これも公園、想定範囲内である。

こんな撮影環境にこそ、新しいOM-D E-M1 MarkⅡ はもってこいの機材であると確信。
まず、大砲のような威圧感が全くなく、軽くて機動力抜群。まさか、私がアトリを撮影している事など誰も気づかないのです。
静音連写・・・・・・・・・・・・・・・・・・

この時の撮影技法「撮影難易度3星表記(☆)」
「めちゃ手軽になった600mmの世界」
4年ほど前に購入したパナソニックのLUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6/MEGA O.I.S.は重量:たったの520g。写りはそれなりだけれど、ちっちゃなカメラバックに放り込んで置いても、忘れてしまうほどの重さである。ちょこまかと動くアトリ、この画のシーンを捉えるには、枝や影などの枝被りなどに注意しなければなりません。当然、撮影ポイントの移動が多くなりがちです。移動が増えれば三脚が邪魔になる(神代植物公園は基本的に三脚使用禁止)ので、今回はこのレンズで遠くからアトリを怖がらせない距離から静音連写でさらりとトライした。

カメラのこぼれ話
衝動買いしたエポックメーキングなデジカメ、オリンパスのマクロフォーサーズカメラの特徴を少し。
OLYMPUSのOM-D E-M1 Mark II すごい進化、高感度6400もOK、撮影技術不要は言い過ぎか?
弱点だった動体へも瞬時。ファイダーの見え方も素晴らしい。
M.ZUIKO DIGITAL ED7-14mm F2.8 PRO トホホある条件での逆光に弱い。
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO これはすごすぎ!これ一本で事足りる万能レンズ

ただし、てんこ盛りの高機能設定「メニューのUI(ユーザーインターフェース)」は奥深く、容易に使いこなせるかといえばNoである。例えば、持ち運びの際などに、知らない間に触れて設定が変わってしまう。結果、肝心な場面で慌てふためくことになりがちです。でもね、設定であれもこれも出来ちゃうんだから仕方がないよね。それともう一つ、熱でフリーズしがちなのが玉に瑕。

LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm / F4.0-6.3 ASPH. / POWER O.I.S.のような、早くオリンパス純正の100-400mm IS PRO ズームが発売されないかな〜と、首を長〜くして待っている。なぜなら純正のレンズでないとプロキャプチャーモードなどが使えないのだ。もし発売されると35mm換算14mm~800mmを、小ちゃなカメラバッグに3本入れてスタンバイ出来るのです。

さて、ミラーレスを分かりやすく一言で言えば、
時代はガラケー(一眼レフ)からスマホ(ミラーレス)へでしょうか?

フイルムカメラからデジタルカメラへの時もそうでした。FinePix S1 Proが発売されると、これなら仕事で使えるとすぐさま導入。しかし周りの理解が得られず当時は導入が大変でした。ある年、30社での合同取材が欧州でありましたが、その中でデジタルカメラは私だけ、取り囲まれて質問ぜめでした。そして、次の年のタイ取材では半数の社がデジタルカメラを手にしていました。さらにさらに、その次の年のアメリカ取材ではフイルムカメラはとうとう、ある一社だけとなってしまいました。エポックメーキングなデジタルカメラが発売されると、わずか3年程で切り替わってしまったのです。

しかしながら、
フルサイズのニコンとキャノンは画素数、信頼性、リスク回避を兼ねるので当分手放せそうもありません。

撮影地:東京都調布市 東京都神代植物公園

カメラ設定
OLYMPUSのOM-D E-M1 Mark II, 絞り値:F5.6、シャッタースピード:1/1000秒,ISO感度設定:400、レンズ焦点距離(35mm換算)600mm、露出モード:マニュアル、露出補正:−0.3、ホワイトバランス:オート、ピクチャースタイル:Natural,Raw

使用ソフト
PhotoshopCC2017.0.0使用(Rawデータ現像)

使用機材

OLYMPUSのOM-D E-M1 Mark II, LUMIX G VARIO 100-300/F4.0-5.6

POSTED BY:
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TSUGIO NISHIMURA/西村次雄
写真家

氷筍「羅臼のマッカウス洞窟」2017.02.07

2008年2月の「FIELD NOTES」をめくり、
当時の記録を時系列で眺めると、一瞬でその日の出来事が再現されるのだ。

その日の早朝、宿の主人から
「猛吹雪ですから、残念ながら今朝は船を出せません。退屈しのぎに、近くのマッカウス洞窟に行かれてはいかがですか?」と勧められ、パパッと朝食を済ませ車に乗り込む。ゴーッと吠える地吹雪にハンドルを持って行かれそうになりながらも、すれ違う車もいないので余裕の鼻歌混じりで向かった。

マッカウス洞窟に到着。
ポタリポタリ・・・と天井から滴り落ちる一滴一滴、この雫が見事な氷筍を作り上げていた。
それほど期待はしていなかっただけに、口あんぐりの一驚あり。

この時の撮影技法「撮影難易度3星表記(☆)」
「氷筍をコントラスト強調で表現する」
Canon EOS 5Dはひと昔前のデジカメではあるが、当時はこぞってプロカメラマン達が愛用していた名機である。現像ソフト、PhotoshopCC2017.0.0で試してみると、最新のデジカメなど必要ないのではないかと思えるくらい素晴らしい再現性を秘めている。なのに、目新しい最新機種が発売されると真っ先に飛びつくのである。先日もプロキャプチャーと、ED 12-100mm F4.0 IS PRO、そして18コマ/秒、AF/AE固定最高60コマ/秒の高速連写に魅了されOLYMPUSのOM-D E-M1 Mark IIを衝動買いしてしまった・・・。

さて、話を本題に戻そう。
色味の少ない氷の冷たさを表現するには、明暗を強調すべきであると考え露出はアンダーに設定。これで洞窟の岩肌は黒く、氷は白くコントラストが強調されたことになる。
最後に、現像ソフトPhotoshopCC2017.0.0で色温度を低く設定して微調整現像。

撮影地:北海道目梨郡羅臼町共栄 マッカウス洞窟

カメラ設定
Canon EOS 5D, 絞り値:F11.0、シャッタースピード:1.3秒,ISO感度設定:100、レンズ焦点距離23mm、露出モード:マニュアル、露出補正:−1、ホワイトバランス:オート、ピクチャースタイル:スタンダード、Raw

使用ソフト
PhotoshopCC2017.0.0使用(Rawデータ現像)

使用機材
Canon EOS 5D, EF17-40mm f/4L USM (焦点距離23mm)、三脚使用

POSTED BY:
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TSUGIO NISHIMURA/西村次雄
写真家