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about

TSUGIO NISHIMURA 西村次雄
フォトグラファー
1973年、九州産業大学芸術学部写真科卒。同年渡米。1979年、「STUDIO BB」を設立。デジタルの可能性にいち早く気づき、雑誌・広告を中心に一眼レフカメラを駆使して活躍中の”IT写真家”である。建築物、料理、人物、商品、そして動物・植物・昆虫と被写体の幅も極めて広い。

黄色いバラとベニカミキリ2013.05.31

黄色いバラ(ミラベラ)にベニカミキリがなんの迷いもなく飛翔して来た。
昼行性のカミキリムシで花の蜜を食べる。
ベニカミキリにとってこの黄色いバラはさぞかし美味しそうなレストランに見えた事だろう。
凄い勢いで蜜を食べ、少し休んではまた蜜を食べ始める事を繰り返していたのだが、なんだか途中で様子がおかしい事に気づく(頭をかく仕草)。
その訳はフンを・・・。ふーん、カシャリ!

花の出現はおおよそ1億3000万年前
(現在、世界最古の花粉化石の記録はイスラエル産1億3500万年前が発見されている)
花と共に甲虫やハチが現れ、そして色覚領域の広い蝶が現れる(蝶に出現の時期に関しては未だ不明)。
色盲の昆虫にとって、白色の花の明るい発色が花の在処の目印で、栄養満点な花粉と蜜の在処が黄色や橙色である事を生活環境により習得して進化してきたのである。
そのせいなのか、昆虫にとって黄色の花が一番好きな色のひとつでもある。
「友達の話:黄色い車が欲しくてディーラーに(黄色い車には虫が良くつくので止めた方が良いと言われた)」
花色の変化は、気の遠くなるような時間を経て白、黄、橙、青、藍などと変化させ、色や匂い構造で特定の虫や鳥を招き入れ、受粉のお駄賃に蜜や花粉を与えて進化して来た。
それに応えるように、昆虫や鳥もまた色覚領域を広げその花色の変化に進化順応している。
花色、それは被子植物の生殖戦略が見事に仕組まれ進化して来た証でもある。

ベニカミキリについて詳しくはコチラ
http://mushinavi.com/navi-insect/data-kamikiri_beni.htm

花の起源について詳しくはコチラ
http://www.brh.co.jp/seimeishi/journal/014/ss_4.html

色彩の認識について詳しくはコチラ
http://www5e.biglobe.ne.jp/~t-hys/chapter-8.html

黄色いバラの花言葉について詳しくはコチラ
http://blog.goo.ne.jp/yagisan_2006/e/c26fdf8cd804d4455b38f8e0023437c8
もうすぐ父の日、黄色いバラの花言葉は蕾や花の大きさなどで異なる。

この時の撮影技法「撮影難易度3星表記(☆)」
「銀レフで赤色を美しく」
逆光では、そのまま撮影すると暗くなりがちで、いまいち美しい色味を再現出来ない。
そこでストロボか銀レフを使う事になる。
ここでは赤色の輝きの具合を確かめるには、銀レフの方が都合よいので銀レフをチョイスした。
左手に銀レフ、右手にカメラ。両手が塞がってしまったこの状態では、AF手ぶれ補正付きの「VRレンズ」はすこぶる便利な道具である。

カメラ設定
Nikon D800, 絞り値:F13、シャッタースピード:1/400秒,ISO感度設定:400、レンズ焦点距離105mm、露出モード:マニュアル、露出補正:±0、ホワイトバランス:オート、ピクチャースタイル:スタンダード、Raw。

使用ソフト
PhotoshopCS6使用(Rawデータ現像にも使用)

使用機材

Nikon D800, AF-S VR Micro-Nikkor105mm f/2.8G IF-ED,銀レフ使用

POSTED BY:
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TSUGIO NISHIMURA/西村次雄
写真家