- TSUGIO NISHIMURA 西村次雄
フォトグラファー
- 1973年、九州産業大学芸術学部写真科卒。同年渡米。1979年、「STUDIO BB」を設立。デジタルの可能性にいち早く気づき、雑誌・広告を中心に一眼レフカメラを駆使して活躍中の”IT写真家”である。建築物、料理、人物、商品、そして動物・植物・昆虫と被写体の幅も極めて広い。

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ウルフムーンと雁2023.01.16
今年最初の満月「ウルフムーン」。
2023年1月8日午前7時30分撮影。霧島市の日の出は07:18分である。山肌が仄かに赤く染まりだしたその時、理想の位置に雁の編隊が現れた。
この時の撮影技法「撮影難易度3星表記(☆☆☆)」
「主役と脇役でドラマチックに表現」
ここ、霧島市は近年雁がかなり増えていると感じていた。そこで、ただ単にウルフムーンだけではつまらないと思い、ドラマチックに表現する方法を思考した。確率は低いが主役はウルフムーン、脇役は雁の編隊と見立てて画面を構成。その条件に当てはめると、日の出前後の時間帯ならば雁の帰る場面に出会えるのではと推理。狙いはズバリ的中、カモが葱を背負って来る。
撮影地:鹿児島県霧島市
カメラ設定
絞り値:F8.0、シャッタースピード:1/100秒,ISO感度設定:200、レンズ焦点距離100mm、35mm換算200mm、露出補正:-2.0、ホワイトバランス:オート、ピクチャースタイル:風景、Raw。
使用ソフト
PhotoshopCC23.01(Rawデータ現像)
使用機材
OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II, OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
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TSUGIO NISHIMURA/西村次雄
写真家
コスモス畑越しのダイヤモンド桜島2022.12.08
早めに到着して展望台の下を望みこむとコスモス畑を確認。急な階段を降りると、じゃれつく子猫と戯れながらその瞬間を待つ。16時56分、桜島のV字の台座に収まるダイヤモンド桜島の瞬間・・・。
この時の撮影技法「撮影難易度3星表記(☆)」
「V字の台座に収まる瞬間を狙う」
ここの展望台は桜島の稜線が右肩上がりで縁起が良いと評判。その稜線にV字に凹んだところがあり、そこがダイヤモンドの台座と見立て、そこに収まる瞬間を狙うのが肝である。そして、よりドラマチックに仕上げるためにコスモス畑にスタンバイ。日没の瞬間はとても明るいので三脚はやめ、手持ちで最適なアングルを探し出し、素早く段階露光にて撮影しました。
撮影地
鹿児島県霧島市福山町福山並木添1762(中茶屋公園より)
カメラ設定
絞り値:F11(-3.7)、シャッタースピード:1/1600秒,ISO感度設定:200、レンズ焦点距離13mm、35mm換算26mm、露出モード:オート、フォーカス:オートフォーカス、ホワイトバランス:オート、ピクチャースタイル:風景、Raw。
使用ソフト
Photoshop23.5.1(Rawデータ現像)
使用機材
OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II, OLYMPUS ED 12-100mm F4.0IS PRO
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TSUGIO NISHIMURA/西村次雄
写真家
クロマダラソテツシジミ2022.11.21
11月20日、温かい微風。きっと現れるはずだと、かねてより狙いをつけた立派なソテツの樹の下で「クロマダラソテツシジミ」の♀が現れるのを待っていた。
この時の撮影技法「撮影難易度3星表記(☆☆☆)」
「開帳シーンを狙う」
陽だまりのソテツの葉っぱにゆっくりと飛来して止まった。幸運な事に理想の光の中に止まってくれ開帳。細い尾状突起などにもピントが合うように絞りをF9.0に設定、クロマダラソテツシジミがオーバーにならないように露出を-1.7ほどアンダーにして連写である。
撮影地:鹿児島県霧島市(清水郵便局となり)
カメラ設定
絞り値:F9.0(-1.7)、シャッタースピード:1/640秒,ISO感度設定:400、レンズ焦点距離160mm、35mm換算320mm、露出モード:オート、フォーカス:オートフォーカス、ホワイトバランス:オート、ピクチャースタイル:風景、Raw。
使用ソフト
Photoshop23.5.1(Rawデータ現像)
使用機材
OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II, OLYMPUS M.40-150mm F2.8 IS PRO
+ MC-14
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写真家
皆既月食+天王星食の瞬間2022.11.09
2022.11.8日、鹿児島県霧島市は絶好の晴れ。天王星食が始まりかけた20:22分撮影。皆既月食の赤銅色の左下に、美しくブルーに輝く天王星食の瞬間が絶妙なタイミングで出会えたのだ。
この時の撮影技法「次は213年後」
「天王星食の瞬間はモニターチェック」
暗がりで薄暗い皆既月食にピントを合わせるには、フォーカスをMにし、18X拡大ビュアーに設定。天王星は太陽系の中では3番目に大きく、太陽系7番目。NASAのボイジャー2号が天王星に到着するまで9年半。惑星は約6等級と暗く冷たい(約-200℃以下)、青白い姿は眼視で見えるギリギリの明るさしかない。爺の私には当然見えないので、シャッターごとにモニターチェックしてその時を待った。大気の主成分は水素とヘリウムの混合物ゆえ青白く見えるとのこと。
参照:国立科学博物館
撮影地:鹿児島県霧島市
カメラ設定
絞り値:F11、シャッタースピード:2秒,ISO感度設定:1250、レンズ焦点距離560mm、35mm換算1122mm、露出モード:マニュアル、フォーカス:Mフォーカス、ホワイトバランス:オート、ピクチャースタイル:ビビット、Raw。
使用ソフト
Photoshop23.5.1(Rawデータ現像)トリミングあり
使用機材
OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II, OLYMPUS100-400mm F5.0-6.3 IS+ MC-14、三脚:GITZOマウンテニア2型4段GT2542, 雲台: Really Right StuffのBH-40 Mid-Size Ballhead、レリーズ
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写真家
はんぎり出し2022.08.29
はんぎり出し(はんぎりとは飼い葉桶のこと)。
1845年頃、精進落しとしてエッナ(ボラの稚魚)を投網でとったのが始まりと言われています。
60年程前は60艘ほどが出て大いに賑わっていたのを記憶していましたが、今年は6艘ほどで平均年齢70才。いよいよ後継者不足が危ぶまれていましたが、昨年から28歳の女性が伝統行事に参加。
この時の撮影技法「撮影難易度3星表記(☆☆)」
「紅白幕が写り込む角度から撮る」
揺れるいかだに乗って投げるのは並大抵では無いそうです。紅白が伝統行事を華やがせてくれそうで紅白の幕が入る位置からあえて狙う。
撮影地:霧島市国分広瀬の干拓地(潮だまり)
キャプション&カメラ設定上から
1:はんぎり出し全景、紅白の幕を写し込む s1/2500,f5.0・-0.3,iso400
2:手前がベテラン、奥は28歳の塩川夏美さん s1/4000,f5.0・-1,iso400
3:取材陣とアマチュアカメラマンに囲まれた塩川さん親子。s1/400,f5.0・-0.7,iso400
4:エッナのぶつ切りs1/640,f5.0・-0.7,iso400
使用ソフト
PhotoshopCC23.01(Rawデータ現像)
使用機材
OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II2台, OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO 、
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TSUGIO NISHIMURA/西村次雄
写真家