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HIDESHI OKI 沖秀史
株式会社USEN 音楽番組制作部長
500番組を超えるUSEN音楽放送の番組編成・制作を統括。洋楽、邦楽、CM制作ディレクターから、ネット動画サイト立ち上げなど、20年以上に渡って番組・コンテンツ制作に従事しているプロ中のプロ。温厚な人柄で音楽業界に極めて多くの人脈を持ち、自らドラマーでもある。

シャイン・ア・ライト2009 / 10 / 21

「え!?ここでこの人の写真が出るのか〜(号泣)」
「どうしてこのおじさんのポートレートで泣けるんですか?」
「あほぅ、アーメット・アーティガンやんけ。。。」

一行目と三行目は同一人物(私)です。二行目は業界の若者A君。

やっと買った。。ローリング・ストーンズの映画「シャイン・ア・ライト」

映画公開当時は、仕事で忙殺されてお、気がつけば上映が終わっていた。
酒の席でその話が出ようものなら、耳をふさぎしのいできましたが、それも
この間までの話。今は手元にDVDが。。。

映画の内容は、ここで細かく触れることはあまりいたしませんが、
歳をとりながら若返っているなぁ〜、という奇妙な印象が頭を独占する今世紀
最高のライヴ映画だと思う。実際にライブが始まるまでのミックと監督
マーティン・スコセッシのやりとりが最高に面白い。

さて、冒頭の会話ですが、A君と酒を飲みながらとある場所でDVDを鑑賞しおりました。
エンディングロールの時に、突如として現れた一枚のポートレート。。。

よく見ると、アトランティック・レコードを創設したアーメット・アーティガンの写真では
ありませんか。。。ワーナーミュージックのサイトで83歳の生涯を閉じた、という記事を
見ましたが、彼は撮影の行われた10月29日の公演のバックステージで転倒し頭部を負傷して
入院したまま帰らぬ人となってしまったのです。

このR&Bの歴史を作ってきたアトランティックレコードの偉人が生涯で最後に見たシーンが
ストーンズだったんだ、という事実を確認した瞬間、涙が溢れてきたのです。。

思えばストーンズがデッカ・レコードの次に契約したのがアトランティックでしたよね。
「スティッキー・フィンガーズ」あたりがそうです。ビートルズに比べてブルース、ソウル
などの黒人音楽をベースに曲作りをしてきた彼らがR&Bの名門アトランティックと契約する
のは今にして思えば当然の選択だったんでしょうねぇ。

アーメット・アーティガンは当日の「光」を見ることが出来てきっと幸せだったと思う。

それにしても、マーティン・スコセッシのテロップを入れるタイミングって大好きです。
ザ・バンドの「ラスト・ワルツ」でもいいタイミングでテロップが入っていたなぁ。

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HIDESHI OKI/沖秀史
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