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あの日から一年2010.04.23

ブラッディ・マリー。
それがカクテルの名前であることを高校生の僕は知らなかった。

この名前をバンドの名前にしたのは当時好きだった甲斐バンドのアルバムの中の曲名だったというのがその理由。
僕のアマチュアバンド歴において初めてオリジナル楽曲を演奏することになったのがこのブラッディ・マリーというグループ。
しかも後期のビートルズのようにライヴは一切やらず、友達の家に集まっては各自のオリジナルナンバーをアレンジし、録音することを楽しみとする自己満足バンドであった。
メンバーは僕を入れて3名。
各々がヴォーカル、ギター、ベース、ハーモニカ、ピアノなどを曲によって担当分けしていた。
基本は自分の作曲した曲は自分がアレンジし、ヴォーカルを担当する。残り二人に実際に演奏して聴かせてみせてアレンジをしていく。
当時4チャンネルのカセットマルチレコーダーに10曲を詰め込んだテープは今でも僕の宝物である。

 さて、導入が長くなってしまったがどうしてこのような書き出しになったのかは、改めてRCサクセション(以下、RC)の初期の3枚を改めて聴いて思い出したことがあるからだ。
この初期の3枚に共通して僕が抱くのが「郷愁」の2文字。
曲のイメージしかり、当時のRCのメンバーとレコード会社の微妙な関係値しかり。
G→Bmなど郷愁を誘うコード進行、maj7などのコードの響きがかもし出すそこはかとない淋しさ。。
今でこそロックのRCと言われていた彼らが、デビュー当時のフォークバンドっぽい時期に作り出した楽曲が生み出したこの郷愁は、後にロックのバンドと言われた彼らのレパートリーの中にも多数存在する。

当時の僕はそんな郷愁の虜になってしまった一人だ。
「金儲けのために生まれてきたんじゃないぜ」「ヒッピーに捧ぐ」に表現される切なさは後に「いい事ばかりはありゃしない」「Johnny Blue」などにも受け継がれていると感じる。
僕の最初のオリジナルバンド、ブラッディ・マリーを結成した頃にはまだRCサクセションの初期の3枚を知る前であったが、僕達のオリジナルソングのアレンジと微妙に似ている曲が多かったので、僕達は勝手に「自分達のやっていることは間違っていない」と勝手に思っていた。

「ヒッピーに捧ぐ」は「お別れは突然やってきて」という歌い出しから始まる。
まさに突然やってきたこのお別れから早一年。僕は毎年あの日の郷愁を思い出すだろう。

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HIDESHI OKI/沖秀史
株式会社USEN 放送企画統括部長

牛島隆太(11)2010.04.13

牛島隆太デビュー・シングル発売記念インストア・ライブを、川崎、埼玉、千葉、小倉、博多、名古屋で行った。
どの地域も基本的にはショッピング・モールで、通りがかりのお客さんのいる場所を狙うわけだ。
30分程度のライブの後、サイン+握手会になだれこむ。

以前にも書いたが、川崎では雨が降る寒空のもと、ライブ後のサイン会は長蛇の列。
1時間以上サインを書いていた。
しかも2回ステージがあったので、合計3時間くらいはサイン会だったはずだ。
最後尾のお客さんには、それだけ待って頂いた事になる。
本当にありがたい事だ。
思わず隆太と「いつからこんな人気者になったんだ?!」「わからないっす!!」と言葉を交わしたほどだ。

川崎は路上ライブをやっていたので、我々にとってはある意味活動拠点でもあるわけだが、それ以外の土地でも、開始2時間前に席取りに来たお客さんが、既に前から3列目までは埋まっていた、と話してくれた。

異色の男性シンガーである彼には、身内であるスタッフの皆さんも興味があるらしく、好奇心満々で集まってくれる。
評判は悪くない。
本人、生まれて初めて本州を離れ、やって来た九州でも同様だった。
どこでも、非常に幅広い年齢層の方にご支持頂いた。
娘さん連れのお母さん、赤ちゃん連れのお母さん、中には障害を持ったお子さんを連れたお母さん、息子さんを亡くしたお母さんもいらっしゃった。
そういう方達が「この歌で癒された」「勇気をもらった」と言って下さる。
我々が発信した以上のメッセージを、この曲に感じて下さった方が沢山いる。

隆太の歌を、この曲を、あとはどれだけ更に多くの人の「耳」に届けられるかだ。

無名の新人がテレビ番組や、ラジオ番組で出演枠を確保するのは至難の業だ。

(「歌スタ!!」というTV番組出身なので、もちろんアドバンテージはあるが)

ここまでの所、最大限に利用したのがインターネットである。
今やプロモーション・ツールとして欠かせない存在であり、個人でも利用できる身近な手段だ。
去年の「アマチュア路上ライブ」の頃からブログや動画投稿サイトを利用してきた。
発売前後にレコード会社のスタッフ共々最大限利用していたのが、twitter だ。その辺りは次回に。

http://tearbridge.com/ushijima/

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HIDEO SAITO/斎藤英夫
音楽プロデューサー・作曲家・編曲家・ミュージシャン