アンドレア・ボチェッリとのデュエット、しかもイタリア語で、というかなり大きな負荷をかけられた夏川さんは、果たして、ロス入りした。デビッド・フォスター、アンドレア・ボチェッリ両氏の歓迎を受け、いざレコーディングに。
そこにレコーディング・エンジニアとして控えていたのは、これまた超大物、フンベルト・ガティカ氏。かの「We Are The World / USA for AFRICA」で、クインシー・ジョーンズの片腕としてタッグを組んでいたエンジニアである。同行した(日本の)プロデューサーの方は大感激。夏川さんは「誰それ?」相変わらず天真爛漫である。肝心のレコーディングは、イタリア語もまったく問題無く、フォスター、ボチェッリ両氏とも大絶賛だったそうだ。
アルバム「想い風」にボーナストラックとして収められている「ソモス・ノビオス~愛の夢」、是非ご一聴願いたい。我々が普段知っている夏川さんとはまったく別の、「日本が誇れるシンガー」がそこにいる。ワタシの場合聴いたとたん笑ってしまった(あまりにハマっていて、しかも異次元の凄さを感じたからにほかならない…)。
さて、ここからはあくまでワタクシの個人的な憶測の域を出ないので悪しからず。
それまでの音楽的範疇とはまったく違う音楽を表現している自身に接し、超大物の皆さんから絶賛され、当然、目からウロコの100枚や200枚落ちるであろう経験をした夏川さん。この「事件」をきっかけに開眼したとしても、誰が責められよう。上記アルバムのレコーディングが2006年前半から始まり、発売が翌2007年3月に控えていた時期に、既に報じられている通り、2007年初頭にある決意をしたとしても…。