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HIDESHI OKI 沖秀史
株式会社USEN 音楽番組制作部長
500番組を超えるUSEN音楽放送の番組編成・制作を統括。洋楽、邦楽、CM制作ディレクターから、ネット動画サイト立ち上げなど、20年以上に渡って番組・コンテンツ制作に従事しているプロ中のプロ。温厚な人柄で音楽業界に極めて多くの人脈を持ち、自らドラマーでもある。

NO.1ロックドラマーを選ぶ(8)デヴィッド・ガリバルディ2010.08.10

そう来ましたか、平坂さん

アメリカン・バンドのイントロのバスドラは未だに難しいと感じる私です。。

しかしこの方を忘れてはいけません。
No.1ロックドラマー:デヴィッド・ガリバルディ
ベストアルバム:バック・トゥ・オークランド

「タタト、タタト、タカカン、カン!」
「何じゃ今の?右手と左手の数が勘定でけへん・・・」

と、思わず口から出たタワー・オブ・パワーのライヴ(@東京ビルボード)。

タワー・オブ・パワーのドラマーとして有名なデヴィッド・ガリバルディ。

彼らは当然ファンクという分類に入るのだろうが、ベイエリア出身の割には
コッテリしたとんこつ系の音に満ち溢れ、その割には時折、西海岸ならでは
の微妙に乾いた風情も持ち合わせるサウンド。そしてホーンセクションと
ファンクのビートの絡み合いが最高にカッコいいいバンドです。

このビートを支えるのがロッコ・プレセア(B)デヴィッド・ガリバルディ
(Dr.)。先日も来日した彼らを見に行きましたが、そ知らぬ顔して驚愕の
リズムを繰り出す二人の姿は鳥肌ものでございました。
この二人ってきっと音とリズムで会話ができる人達なんだろうなぁ。

ガリバルディが「カンカン」叩くのに合わせてベースが「ポポポポ」とか
いうてるんでっせ。このベースのポポポポフレーズは、指二本でいとも
簡単に弾いているようですが実際やってみるとこんな音出せませんでぇ。

さて、ガリバルディ先生ですが、この人きっと身長が高いと思いますが、
その身長に比べてドラムセットは非常にコンパクトなものとなっています。
しかも、タムとシンバルの角度の親和性や機能性などは全ドラマー必見の
セットとなっています。

音の特色としては、「カンっ!」という甲高い音。そしてご飯にちりばめらる
ふりかけのように随所で聴かれるゴーストノートとリニアフレーズ。
以前彼のシグネチャーモデルを試打したことがありますがブラスシェルで
サイズは14×3.5。普段6.5のスネアでサザンロックを叩いている私は
「こんな浅い胴で低音出んのか?」と疑っていましたが
その低音の鳴りと反応のよさ、バランスの良さに驚愕しました。
スナッピーの本数も大量。まさにガリバルディが得意とするリニアな
フレーズはこの音なくしては成立しないでしょう。
それに彼が愛して止まないファンクの伝統的センス
と相まって誰にもマネの出来ない個性を発揮しているのではないでしょうか?

偶数・奇数が混じり合ったビートを楽な顔して刻む男、デヴィッド・ガリバルディ。
そんなリニアでパラディドル的プレイはおっさんのハートを鷲掴みです。

整いました?平坂さん

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HIDESHI OKI/沖秀史
株式会社USEN 放送企画統括部長