最近、手塚治虫生誕80周年を記念した「手塚治虫展」が開かれました。
ニコニコ動画でも「手塚治虫アニメワールド」公式チャンネルを展開しています。
そんなこともあって、「鉄腕アトム 別巻」の最後に収められている、マニアの間では知られているカルト的な短編を思い出しました。
私はマニアではありませんが、この話だけはどこかで読んでいて、強烈な印象を持って覚えていました。
鉄腕アトムというと人間のために戦う明るくて元気なロボット。
アニメやコミックを見たこともない人でも、日本人ならそんなキャラとして認識してるんじゃないかな。
最近だとプリウスのCMとかでも見かけますよね。
「アトムの最後」とありますが、この短編の主人公はアトムでもロボットでもありません。
ネタばれになるので書きませんが、絶望的に救いのないストーリーで、手塚治虫自身「陰惨でいやな気分になる」と後に記述したと言われています。
もしかすると、この作品を描くことで、手塚治虫は自らが作り出した正義の味方で良い子のイメージのアトム、そして「ロボット法」への決別宣言をしたかったんじゃないかな、なんて思ったりもします。
昭和45年の作品です。
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KOJI SAITO/齋藤光二
株式会社 ドワンゴ ニコニコ事業本部副本部長 DAGE取締役プロデューサー