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NORIYUKI TANAKA 田中紀之
株式会社ディーツーコミュニケーションズ 事業開発本部 本部長
NTT DoCoMo、電通を親会社に持つモバイル・マーケティング企業で、さまざまな事業開発のリーダーを務める。見識の広さ、発想の豊かさに加えて、組織を動かしてゆくうえでの行動力や決断力に優れている。世界の歴史やさまざまな文化、アートにも明るく、話題に事欠かない。

「失敗の本質」(3)〜参謀システムの欠陥2009.08.11



ガンダムは30周年、この夏はお台場に原寸大ガンダムが立っているそう。
見ないと!

20周年では「G20(ジー・ツー・オー)」というトリビュート・マガジンが9冊発行されました(当時はアスキーが発行、2005年にエンターブレインから復刻)。
ガンダムをサブカル的に取り上げた良い意味でオタクな内容。

松代守弘氏は「連邦という構造」と題して、戦争を遂行する組織論としての国家、指導者と集団を論じています。
氏は「参謀」をこう定義しています。

「参謀システムの起源」は、「旧世紀の軍事的天才であるフランスのナポレオン」に、「ことごとく無残な敗北という結末を迎えていた」「プロイセンの軍人は凡人でも天才に対抗することが可能となる手段を模索し、たどりついた」もの。
「参謀は自らの信念に基づいて自由に情報を収集、思考し、分析する。参謀は責任者に意見を上申するが、最終的に決断するのはあくまでも責任者」
「情報の収集、分析と決断を分離することで、ある程度まで小回りの利いた、かつ安定性の高い作業組織を構成することが可能」

「失敗の本質」では、日本の参謀システムの欠陥を指摘してます。

1)陸軍大学出の超エリートが参謀になり指揮権に介入。指揮官を指揮する下克上状況が生まれた。
2)近代戦争では陸海空の兵力を統合しなければならないのに、日本は陸海軍が独自に参謀機構とスタッフをもち、相互に完全に独立、併存していた。

話になりません。
人の生き死にに関わることに、自分の功名心と縄張り意識で話もしないなんて。

企業でいえば、参謀機能をどうもつべきか?
経験から考えを書きます。

ひとつは「コンサルティングファームに委託する」という方法。
コンサルタントの方はロジカルで、人物的にも魅力的。「答え」を求めたくなってしまいます。
でも、そこはあくまでも参謀。「正解」は教えてくれません。
ビジネスオーナーとして、提示される選択肢を判断する物差しがなければ失敗します。

また、本当に大きな構造を変えるときに頼むべきで、いつも相談してばかりでは「指揮官」の価値がありません。
良いコンサルタントはとてもフィーが高いので、多くの企業はべったり依存する予算がないのであまり心配しなくてよいかも。

もうひとつは、社内に戦略組織をつくる。
多くの企業はその機能を「現場」から離して持とうとしているはず。
取引先をみると、事業開発だったり、○○戦略グループとか、営業推進部というケースだったりします。

戦略組織が機能するには条件があります。

1)現業部門で一度は成功し、現場をよく知る人材で構成する。
2)戦略立案者としてのプライドをもち、意志決定者たるビジネスオーナーにおもねらない。
3)現業部門のサポート、ファシリテートに徹し、ビジネスオーナーの判断に従う。

「現場で成功」は特に重要で、成功しながらも限界を痛感していた人材でなくてはなりません。
頭が良い研究者的な人材を外部から採用して、現場からは軽んじられてしまうケースも多いようです。

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NORIYUKI TANAKA/田中紀之
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