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TSUGIO NISHIMURA 西村次雄
フォトグラファー
1973年、九州産業大学芸術学部写真科卒。同年渡米。1979年、「STUDIO BB」を設立。デジタルの可能性にいち早く気づき、雑誌・広告を中心に一眼レフカメラを駆使して活躍中の”IT写真家”である。建築物、料理、人物、商品、そして動物・植物・昆虫と被写体の幅も極めて広い。

木陰の宝石「マルタンヤンマ」2009 / 08 / 04

35℃前後の猛暑日になると涼しい水辺の木陰に涼を求め、低い枝にマルタンヤンマ(ヤンマ科,大きさ70~75mm)が昼寝?にやって来ます。♂は、まるで深い湖の様に澄み切ったコバルトブルーの複眼。数いるトンボの中でもこの美しさは群を抜いています。都内某所の公園では茹だるような猛暑日に限り、手に取れる近さで出会える数少ないシャッターチャンス。この時も、燃えるような暑さをやり過ごしたマルタンヤンマは、かすかな翅音と涼風を残し飛び去った。ちなみにマルタンヤンマの名前の由来は、フランスのトンボ学者「R. Martin」にちなんでいるとのこと。

この時の撮影技法
美しいコバルトブルーに輝く「透明感のある複眼の色」の再現が撮影のポイントです。(肉食のトンボであるマルタンヤンマの美しいコバルトブルーは、生きている時にしか見られません)この時は薄暗い場所にいるので色を出すためにストロボを使用。カメラ横からストロボ発光部にディフィーザーで柔らかな光を作り、なおかつ不自然な光にならないようにごく弱く発光量をセット。もう一灯はマルタンヤンマの斜め後方から翅の透明感と、立体感を表現するために一絞り分ほど明るめに光量をセット。この二つのストロボを赤外線リモコンで同調させて撮影。この昼寝中の?マルタンヤンマは少々の事では驚かないので、ライティングは思いのまま。

使用機材
デジタル一眼レフカメラに300ミリ望遠レンズ、グリップタイプストロボ2灯、赤外線リモコン、ライティング用スタンド2脚、透過光ディフィーザー1枚、三脚、レリーズ使用。

これから、
季節感溢れるネイチャーフォトとそれにまつわる写真技法を展開していきたいと思っています。

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TSUGIO NISHIMURA/西村次雄
写真家

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撮影技法解説付きで興味深く読ませていただきました!
これからも楽しみにしています!

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