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TSUGIO NISHIMURA 西村次雄
フォトグラファー
1973年、九州産業大学芸術学部写真科卒。同年渡米。1979年、「STUDIO BB」を設立。デジタルの可能性にいち早く気づき、雑誌・広告を中心に一眼レフカメラを駆使して活躍中の”IT写真家”である。建築物、料理、人物、商品、そして動物・植物・昆虫と被写体の幅も極めて広い。

クロアナバチは穴掘り名人2019 / 10 / 03

妻から「庭の草むしりしていたら、黒いハチがバッタの様なのを巣穴に運び込んでいるよ・・・」とLINE動画を送ってきた。運良く、一週間後に鹿児島での仕事が入っていたので「そのままにしておいて」と頼んでおいたのだ。
—-椅子に座りじっくりと観察。すると、小さな寄生バエが巣穴を監視しているのを確認。もう狩は終わったのではないかと危惧していたが、まだ寄生バエがうろついていると言う事はまだ終わっていないことを意味する。暫くするとクロアナバチがツユムシを狩って戻ってきた。
                             
この時の撮影技法「撮影難易度3星表記(☆)」
「3本の巣穴が見える位置にスタンバイし、カメラ設定を導き出す」
穴掘り名人のクロアナバチは、日当たりが良く、水はけの良い砂地に3本の穴を掘るけれど、左右の穴はダミーで本物は真ん中の穴である。何故3本なのか不思議に思い、それが分かる角度から狙う事にした。
狩バチのクロアナバチは20〜25mmほどで、蜂の中でも大きくて動きもそれほど速くはない。それ故、行動パターンを理解できれば撮影はいたって簡単である。そこで、撮影ポイントを以下のように分解する。ピントは主役の頭に、絞りはある程度深目のF8、シャッター速度は動きがあるので1/1250s、結果として導き出されたISO感度1250になる。これで狙いのポイントを捉えるカメラ設定が完了。

写真上:麻酔をかけられ触角切り取られたツユムシ。巣穴前にいったん置き、塞がれた真ん中の穴を開け、頭を咥えて引っ張る。
写真中:本物の真ん中の穴に引き摺り込む。
写真下:真ん中の巣穴だけに、砂を犬の様にかけ、最後に頭突きで巣口を固めて塞ぎ狩に向かう。

撮影地:鹿児島県霧島市新町

カメラ設定
絞り値:F8.0、シャッタースピード:1/1250秒,ISO感度設定:1250、レンズ焦点距離105mm、露出モード:絞り優先オート、露出補正:±0、ホワイトバランス:オート

使用ソフト
PhotoshopCC2019.0.0使用(Rawデータ現像)

使用機材

NIKON D850, AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED

POSTED BY:
tsugionishimura_image

TSUGIO NISHIMURA/西村次雄
写真家

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