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TSUGIO NISHIMURA 西村次雄
フォトグラファー
1973年、九州産業大学芸術学部写真科卒。同年渡米。1979年、「STUDIO BB」を設立。デジタルの可能性にいち早く気づき、雑誌・広告を中心に一眼レフカメラを駆使して活躍中の”IT写真家”である。建築物、料理、人物、商品、そして動物・植物・昆虫と被写体の幅も極めて広い。

部分日食2019 / 01 / 09

nishimura_142.jpg

10時06分頃、部分日蝕が最大になるらしい。ならば太陽の色をどのように表現しようかと思案する。
大抵の日本人は、国旗の紅色でイメージしているが、ゴッホは黄色で太陽を描いている。この様にイメージ色は国や人により異なるけれど、科学的に解き明かすと太陽の表面温度は約6000度なのだから、黄色い恒星なのです。ただし大気の影響、すなわち一日の太陽の高度でイメージ色が変わってしまうから愉快である。
                               
この時の撮影技法「撮影難易度3星表記(☆☆☆)」
部分日食を、二つのアクセサリーを使ってテスト。
上:「ゴッホの絵のように太陽を黄色く」
何処かでもらった「日食グラス」で撮影。
接眼部はとても小さな縦1cm×2.5cmほどの長方形。その小さな接眼部分にレンズを押し当て手持ちで撮影。ご存知の様に、日食グラスは強烈な太陽光を遮る事が出来るので、太陽部分の露光データが飛ぶ事なく残る、よってゴッホの絵のように太陽を立体的に黄色く表現出来るのです。しかしながら、太陽に露光を合わせたので、周りの空は露光アンダーとなり黒くつぶれてしまいます。

下:創世記第1章「光あれ」
8 2/3段分の減光効果が得られる、Kenko ND400を取り付け、太陽の強烈な眩しさを和らげる。しかしながら、雲の露光データを残すと、太陽は露光オーバーとなり白飛びしてしまいますが、「光あれ」をドラマチックに表現するために、10時台の色温度5500Kデイライトに設定し、雲を表現できるギリの露光をかけつつ雲のデータを残しました。

撮影地:東京都西東京市

カメラ設定
写真上: 絞り値:F22、シャッタースピード:1/8000秒,ISO感度設定:64、レンズ焦点距離300mm、35mm換算601mm、露出モード:マニュアル、露出補正:±0、ホワイトバランス:自動(現像時に色温度を50000Kに設定)

写真下: 絞り値:F9、シャッタースピード:1/1000秒,ISO感度設定:64、レンズ焦点距離300mm、35mm換算601mm、露出モード:マニュアル、露出補正:±0、ホワイトバランス:自動(現像時に色温度を5500Kに設定)

使用ソフト
PhotoshopCC2019.0.0使用(Rawデータ現像)

使用機材

OLYMPUSのOM-D E-M1 Mark II, LUMIX G VARIO 100-300/F4.0-5.6、上:日食グラス1cm×2.5cm、下:Kenko MC ND400 77mm

POSTED BY:
tsugionishimura_image

TSUGIO NISHIMURA/西村次雄
写真家

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