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TSUGIO NISHIMURA 西村次雄
フォトグラファー
1973年、九州産業大学芸術学部写真科卒。同年渡米。1979年、「STUDIO BB」を設立。デジタルの可能性にいち早く気づき、雑誌・広告を中心に一眼レフカメラを駆使して活躍中の”IT写真家”である。建築物、料理、人物、商品、そして動物・植物・昆虫と被写体の幅も極めて広い。

落雷2014 / 08 / 05

梅雨と夏の狭間では急にガラゴロと空が騒がしくなる。
先日、おとなりの調布市では初夏では珍しい多量の雹が降り雪国状態、などとニュースに新しい。
そして、この画のような落雷も数回ほどあったので、パソコン作業しながらの「ならがスマホ」ならぬ「ながらデジカメ」を行った。ながらは、いずれも危険行為だけれど、パソコンの電源は「雷から守る」タップを使っているので近くにドカンときても心配無用である。

小学生の頃、
同級生の女の子の家に雷が落ちたと聞き、恐いもの見たさプラスαで駆けつけた。
同級生曰く「あんね、ダンプカーがね、空から100台も落っこちてくっようなおっぜ大きな音がしてね〜、ほんなこひったまげたよ〜」。
話を聞きながら、その焼け焦げた天井穴を見上げる。なんとそこには奇麗な青空が見えていて、不思議だがその対比の美しさに見とれてしまった。
ヘ〜ッ、この穴からダンプカーが100台も落ちて来たのか、と想像してしまった私は、大きな口を開けてポカンと天井を見上げておりました。

この時の撮影技法「撮影難易度3星表記(☆)」
「道具に仕事をさせる」
落雷の瞬間を、新製品のNikonD810の試し撮りを兼ねた撮影を行った。
ピカッと光ってからシャッターを押しても遅いので、6秒間隔でシャッターを押し続ける便利な道具を使う事にした。
そこで、Nikon用の「無線GPSユニット&タイマーリモートコントローラー ZGR-2a」登場である。
D810は低感度ISO64が使え拡張もOK。残照が残る時間帯でも、拡張ISO感度31が使えるのでタイマーを6秒、絞はf/20、シャッター回数を30回に設定する。そう、6秒ごとの露光中に運良く雷がピカッと光ってくれればしめたものである。スマホのシャッターを「ホールド」にすれば、6秒ごとに自動撮影を行ってくれるお手軽撮影というわけだ。

NikonD810のこぼれ話
発売日から約18日間ほど人物、料理、昆虫、植物などに使用した。感想を一言でいうと「使える道具」である。下記に、D800から良くなった点を良い順に列挙する。

1、 シャッター音がソフトで静かになった。
(取材中、静かなシャッター音がライターさんの邪魔をしない=カメラぶれ原因のひとつが解消○)
2、 モニターが見たままの色味(現物と同じ色味=ホワイトバランスが的確○)
3、 低感度と高感度が良くなった(低感度=人物撮影などで開放絞をよく使う○。高感度、舞台などで高速シャッターが切れる=表現方法が広がる○)
4、 JPG画像データをそのまま印刷用に回せる。
(雑誌等の急ぎの入稿時に助かる=シャープネス、解像度、ホワイトバランスが○)
5、 バッテリー、縦位置グリップ、「通信ユニット UT-1」と「ワイヤレストランスミッター WT-5」(D800とD810が共有○)
まだまだ、いっぱい褒めたいところはあるけれど、Nikonのヨイショ宣伝していると思われてもなあ・・・。

カメラ設定
Nikon D810, 絞り値:F20、シャッタースピード:6秒,ISO感度設定:31、レンズ焦点距離32mm、露出モード:マニュアル、露出補正:-1.67、ホワイトバランス:オート、ピクチャースタイル:風景、Raw。

使用ソフト
PhotoshopCS6使用(Rawデータ現像)
AdobeはNikonD810用のCameraRawに素早く対応
色温度6550°K,カメラプロファイルをCamera Flatにして追い込んで仕上げる。トリミングあり。

使用機材

Nikon D810, AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR、無線GPSユニット&タイマーリモートコントローラーZGR-2a、三脚:GITZOマウンテニア2型4段GT2542

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TSUGIO NISHIMURA/西村次雄
写真家

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