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TSUGIO NISHIMURA 西村次雄
フォトグラファー
1973年、九州産業大学芸術学部写真科卒。同年渡米。1979年、「STUDIO BB」を設立。デジタルの可能性にいち早く気づき、雑誌・広告を中心に一眼レフカメラを駆使して活躍中の”IT写真家”である。建築物、料理、人物、商品、そして動物・植物・昆虫と被写体の幅も極めて広い。

ゲンジボタル2014 / 07 / 14

お昼どき、三脚担いで群馬県富岡市の「丹生川」の沢にジャブジャブと分け入っていく。
早くも、私の頭の中にはゲンジボタルの灯りが飛び交っている・・・。
良さそうなポイントを見つけ、目を閉じる。そう、先ほどの映像をビデオのように再生し、撮影ポイントと映像がマッチングするかを見極めているのだ。「ここならよさそうだ・・・」と三脚を据え付けた。

太陽が沈むまで、まだ時間はたっぷりとある・・・。
案内して頂いたO氏のお兄さん宅で、手打ちソバを振舞って頂いた。
—–ソバをたぐりながら、庭に蜂が飛び交っているのに気づく。
なんと「ニホンミツバチ」を飼っておられたのだ。私は無類の蜂好き、・・・心を読まれたか?
「良かったら、チョビット舐めてみませんか?」—–ニホンミツバチの蜜は別格である。
「えっ、こんな貴重な蜂蜜をいいんですか」などと・・・。

楽しい時間の経つのは早い、
いつの間にか辺りが暗くなってきたので、慌ててポイントに舞い戻る。

夜空には三日月さまが出てきた
これぞ、あま〜い「ハニームーン」。遙か彼方の出来事だけれど・・・。
それに蜂蜜も舐めたしね。

♪ ほーほーほたる来い こっちのみ〜ずは甘いぞ そっちの・・・

ゲンジボタル(源氏螢・学名Luciola cruciata)は、コウウチュウ目ホタル科
蛍の種類は、日本で40数種、世界では約2000種が記録されている。
螢と言えば、「沢:ゲンジボタル、田んぼ:ヘイケボタル、森:ヒメボタル(金ボタル)」を指す。
日本の原風景を彩る螢たちは、桜前線のごとく6月の声を聞くと螢前線が北上する。

ホタルの名の由来は「ホは火なり、タルは垂ルなり」などと諸説あり。
螢が登場するもっとも古い文献は「日本書紀」「源氏物語」。
なんと、その頃は腐った草が螢になると思われていたそうだ。
「古事記」の「人は草である」からの発想か。

平安中期にはこんな歌が詠まれています
「和泉式部」から螢の歌を一首
もの思へば沢の螢も わが身よりあくがれ出づる魂かとぞ見る

「蛍の光」唱歌(スコッランド民謡)
ドレミの4、7抜きの哀愁漂う旋律で、まるで灯りが消えていくような物悲しさが漂う。

この時の撮影技法「撮影難易度3星表記(☆)」
「先ずターゲットの露出を決める」
ターゲットのゲンジボタルの光跡が適正露光になるようにISO感度を400、絞f2.8、露光時間30秒に設定した。漆黒の闇ならば光跡は適正露光なので何秒でも構わないが、ゲンジボタルの「曲線的な光跡」を撮るのが主題なのだから30秒に設定したのである。
かつ、環境も同時に一発撮りで表現したいので、30秒で沢の表情が撮れる時間帯まで待って撮影した。
夜空にはまだ残照と三日月さまが出ておられたので、かなり明るく映っている。

沢の真ん中で、下流に向けて三脚を立てる。
螢撮影の定石
暗くなる前にフォーカスを合わせる。暗くなってからでは、ファーカスは困難であるから明るいうちにファーカス合わせをしておく。合わせ終えたら、フォーカスリングが動かないようにテープ止めをする。そして、全てをマニュアルに設定する。

撮影難易度
ゲンジボタルの灯りは、ヘイケボタルやヒメボタルよりも明るく、撮影自体はけっして難しくないので「☆」とした。

広角スームレンズに寄ってくる螢
ズームレンズにおのれの姿が映り込んでいたのか、レンズすれすれに繰り返し飛翔してきて、一頭がレンズに止まった。
邪魔してすまん・・・

カメラ設定
絞り値:F2.8、シャッタースピード:30秒,ISO感度設定:400、露出モード:マニュアル、焦点距離:20㎜、ホワイトバランス:オート、ピクチャースタイル:風景、Raw。

使用ソフト
PhotoshopCS6使用(Rawデータ現像)

使用機材

CANON 1Ds MarkeⅡ, キャノン用アダプター使用:AIAF-Sズームニッコール ED17mm-35mm F2.8D(IF)、レリーズ、三脚、水準器

POSTED BY:
tsugionishimura_image

TSUGIO NISHIMURA/西村次雄
写真家

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