シベリアの北西の季節風、日本海の対馬暖流、朝日連峰、山形盆地、蔵王連峰、雲粒が0℃以下でも凍らない過冷水滴と一定方向の強風と低温、アオモリトドマツなどの針葉樹、積雪が多すぎず少なすぎず、などなどすべての条件が揃わなければ世界的にも珍しい樹氷(アイスモンスター)はできないという。
先々週も強風で樹氷が吹き飛ばされ直前で撮影行きを断念していたのだが、念じれば叶うもので福島での仕事が入った。
仕事が終わり、ひとり反対方向の山形行きの新幹線に飛び乗った。
車窓には半分ほど雪に埋まりかけた家並みが見え、軒下に巨大なツララが下がっている。
夜の7時山形駅前のホテル着。
天気予報では、今年の東北地方は観測史上最高積雪量だとだと告げている・・・、悪い事に明日の蔵王は雪らしい。
はたして、見事に天気予報がはずれた。
体感温度−15℃の極寒の蔵王山頂に9時に立つ。
容赦なく頬と耳と指先に冷気がチクリと刺してくるけれど、不思議なものでそれが妙に心地よいのである。もはや、心穏やかならぬ状況ながら「どれどれ」と、迫力満点のアイスモンスターを品定めする歓喜の瞬間がとうとう訪れたのだ。
樹氷(アイスモンスター)
詳しくはコチラ
http://www.kankou.yamagata.yamagata.jp/zao/winter/pc_2012/juhyo/pnf_juhyo_2007.pdf#search=’樹氷(アイスモンスター)’
この時の撮影技法
D8001台、ニコンAF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED, ニコンAF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR, ニコンAF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VRの3本のレンズ、予備バッテリー1個を小さめなカメラバックに入れ山頂に立つ。ポイント、撮影には気象が安定している早朝がオススメです。
案の定10時を回ると雲が出て来た。スケール感のある背景選びがとても重要で、慎重に場所選びをしたい。
さらに、太陽の位置や突風などアクセントや寒さを演出出来るものを画の中に入れられればベターである。
カメラ設定
上:絞り値:F14、シャッタースピード:1/400秒,ISO感度設定:100、露出モード:マニュアル、ホワイトバランス:オート(Rawデータで記録のため)、測光モード:中央部平均測光、ピクチャースタイル:スタンダード、焦点距離14mm
使用ソフト
PhotoshopCS6使用(Rawデータ現像にも使用)
使用機材
Nikon D800、AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
POSTED BY:
TSUGIO NISHIMURA/西村次雄
写真家
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