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TSUGIO NISHIMURA 西村次雄
フォトグラファー
1973年、九州産業大学芸術学部写真科卒。同年渡米。1979年、「STUDIO BB」を設立。デジタルの可能性にいち早く気づき、雑誌・広告を中心に一眼レフカメラを駆使して活躍中の”IT写真家”である。建築物、料理、人物、商品、そして動物・植物・昆虫と被写体の幅も極めて広い。

なめたらあかんぜよ!(イラガ)2011 / 12 / 19

「サクラの幹にイラガがいるよ」と虫仲間が手招き。
1ミリ程のコバチの仲間を撮影中であったが、危険な虫は大好きなので、おっとりカメラで駆けつける。
正面からお顔を拝見したら、可愛い面をしているのだが・・・、うかつに手を出そうもんなら「なめたらあかんぜよ!」と鬼龍院花子の啖呵ならぬ毒針が刺さるので注意が必要だ。
それにしても、オレンジ色の棘(警戒色か?)のワンポイントの凄みが効いていて素敵だ。
カシャリ!

ヒロヘリアオイラガ(広縁青毒棘蛾)チョウ目イラガ科
中国からインドが原産の外来種。
幼虫の棘には毒があり、知らずに触るとハチに刺されたような痛みで飛び上がるほどで、皮膚炎を発症する恐れあり。
植樹はサクラ、ケヤキ、カキノキ、クスノキ、カシ、イタヤカエデなど。
蛹で越冬して、幼虫は6〜10月頃見られ、成虫は年2回発生する。
イラガ類は日本に27種が生息している。
繭はウズラの卵の形に似ているが大きさは1/4ほど小さい「スズメの小便ダコ」とも呼ばれる。
この個体(終齢幼虫)の大きさは20mmほどで、12月の寒空、サクラの幹にいた。

この時の撮影技法(コントラスト)
コントラストは質感表現には欠かせないアイテムです。
コントラストとは黒から白への幅の許容範囲の事を言う。
コントラストを下げると、画像の諧調(グラデーション)はなだらかになるが、下げすぎるとぼやけた印象を与える。
逆にコントラストを上げると画像のグラデーションは失われてしまうがクッキリとした印象が得られる。
棘のチクチク感を表現するためには、少しコントラストを効かせ尖鋭感を強調することが重要と考えコントラストを上げる。
すると、チクチクして触ると痛そうに見えてきるので不思議だ。
ただし、コントラストを効かせ過ぎると、暗部が潰れてしまうので、ほどほどの調整が肝心だ。
今回はPhotoshopCS5でコントラストを+65ほど効かせてシャープネスも強めにかけてみた。

カメラ設定
絞り値:F/16、シャッタースピード:1/125秒,ISO感度設定:200、露出モード:マニュアル、露出補正:なし、ホワイトバランス:オート、測光モード:部分測光、ピクチャースタイル:スタンダード、焦点距離60mm

使用ソフト
Raw現像ソフト:Lightroom3、最終調整PhotoshopCS5使用

使用機材

Nikon D300、AF Micro NIKKOR 60mm 1:2.8、 ニコンクローズアップスピードライトリモートキットR1, SB-R200用配光アダプター SW-11使用

POSTED BY:
tsugionishimura_image

TSUGIO NISHIMURA/西村次雄
写真家

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