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TSUGIO NISHIMURA 西村次雄
フォトグラファー
1973年、九州産業大学芸術学部写真科卒。同年渡米。1979年、「STUDIO BB」を設立。デジタルの可能性にいち早く気づき、雑誌・広告を中心に一眼レフカメラを駆使して活躍中の”IT写真家”である。建築物、料理、人物、商品、そして動物・植物・昆虫と被写体の幅も極めて広い。

昆虫酒場にて(オオスズメバチの女王)2011 / 05 / 02

ビールが美味しくなってきた季節。
ある確かな筋から「昼間から女王様がパブに入り浸っている」という情報を仕入れた。
パパラッチの私はビール腹を揺らし密かに張り込むことにした。
狙いは、お口の周りに「泡のお髭」をたくわえた無防備の女王様のスクープ写真である。
昼下がり望遠レンズを装着したカメラを携え、パブ近くのコナラの葉陰に潜む。
果たして、女王様は羽音を轟かせて、イソイソとパブへ入っていく・・・。
溢れ出た芳醇なビール(コナラの樹液)の泡「う〜んたまらん!」と言っているかのように、実に美味そうにゴクゴクとお腹をふるわせ・・・。「プファー」「お髭だ!」「カシャ!!」

オオスズメバチ(大雀蜂)
ハチ目スズメバチ科スズメバチ亜科 スズメバチ類では世界最大種。
11月ごろ交尾を終えた新生女王バチのみ(晩秋には働き蜂、♂とも死滅)が越冬。
東京では4月中頃、越冬から目覚める。
まだ終齢幼虫がいないこの時期は、幼虫が出す分泌物が飲めないので、糖質を多く含む花蜜、樹液などをなめる。
けっして蜜を持ち帰る事はない。
なみに、ある有名マラソン選手が使用しているスポーツ飲料「VAAM」幼虫が出す分泌物に近い栄養成分でつくられていて、脂肪燃焼、持久力にすぐれているそうです。
体長:女王バチ40~45mm,働きバチ27~40mm,オスバチ35~40mm、
攻撃力、毒性もきわめて強いが、この時期(4月〜5頃)の女王バチはこれから働き蜂を産み育てしなければならない重要な使命をおびているので、秋口の働き蜂に比べ性格はとてもおとなしく、私の経験則では無益な攻撃は行わないようにおもえます。
「逃げるが勝ち」の生き残り術で命をつないできたのでしょうか。
ただし、おとなしいと言っても、攻撃性は非常に強いので決して刺激を与えてはならないと心得るべきです。

この時の撮影技法(ストロボで背景を暗くしない設定テクニック)
今回は、ストロボを使用する事により、背景が夜のように暗く写り、昼間の雰囲気を台無しにしてしまう事を防ぐテクニックです。
(大伸ばしプリント用写真を、ブログの小さなサイズで見やすいように大胆に部分トリミングしました)今回使用した、キャノンのスピードライト580EXは、ハイスピードシンクロ(FP発光)細かな発光を連続して行なうことで、シャッタースピード全域でフラッシュ撮影を可能にする機能があります。
フイルム時代のファーカルプレーンシャッター式の一眼レフカメラでは、同調速度1/250sが限界だったけれど、レンスシャッターのように、デジカメの5DMarkIIではどの速度でも同調可能です。
今回のように望遠レンズ300mmで動きの激しい被写体の場合とても重宝します。
立体感を表現するために2灯の外部ストロボを使いました。
カメラのホットシューに一台(撮影ポジションを自由にするため)そして、もう一台は三脚に取り付けて、オオスズメバチの斜め後ろに置き赤外線シンクロさせます。ここで重要ポイント「背景の緑と露出を合わせる」こと、決して昼間の雰囲気を壊さないようにする事です。
その為に感度設定をISO 1600まで上げました。
このように高感度にする事により、背景の露出をストロボ光露出と合わせる事が可能になり、背景の緑も写し込む事が可能となります。

カメラ設定
絞り値:F/9、シャッタースピード:1/800秒,ISO感度設定:1600、露出モード:マニュアル、露出補正:なし、ホワイトバランス:オート、測光モード:部分測光、ピクチャースタイル:スタンダード、焦点距離300mm,カメラ側ストロボ調光補正:−1/3, 三脚のスピードライト580EX調光補正:+1/3、Raw現像ソフト:Lightroom3、最終調整PhotoshopCS5使用

使用機材

Canon EOS 5DMarkII、CANON EF300mm F4L IS USM、スピードライト580EXを2台、ストロボディフューザー G6(Canon 580EX専用)E-6189、三脚ベンロカーボンネオフレックスC-298m8(580EXのスタンドとして使用) 

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TSUGIO NISHIMURA/西村次雄
写真家

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