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TSUGIO NISHIMURA 西村次雄
フォトグラファー
1973年、九州産業大学芸術学部写真科卒。同年渡米。1979年、「STUDIO BB」を設立。デジタルの可能性にいち早く気づき、雑誌・広告を中心に一眼レフカメラを駆使して活躍中の”IT写真家”である。建築物、料理、人物、商品、そして動物・植物・昆虫と被写体の幅も極めて広い。

曼珠沙華に遊ぶオナガサナエ2009 / 10 / 14

彼岸花、別名「曼珠沙華」の名所「巾着田」に向かった。場所は西武池袋線高麗(こま)駅下車、徒歩約15分程行ったところある。

約100万本以上の真赤な花が一斉に秋風に揺れる様はまさに圧巻だ。
そこで今回は曼珠沙華に遊ぶ生き物にターゲットを絞り探してみることにした。

3時間程経った頃だろうか、魅惑的な色に誘われるように中型のトンボが留まった。
美しい緑色の複眼と尾部付属器の長さからみて「オナガサナエ」である!すかさず一枚目を撮影、さらにそーっと忍び寄り2枚目を、息を殺してさらににじり寄る。
頭の中は嬉しさと表現方法でオーバーヒート寸前だ。

                
オナガサナエ(尾長早苗)サナエ科
日本特産種で、体長は60ミリ前後の中型のトンボ。河原の石の上や枝先などにじっと静止していることがおおく警戒心が薄い。

察するに、この撮影場所が「高麗川」沿いのため、曼珠沙華に留まったのではないかと推測される。
成熟個体の放つ鮮やかな緑色の複眼と、長い尾がとても美しいトンボで曼珠沙華の赤い色とのハーモニーがとても素敵だ。

この時の撮影技法
警戒心の薄いオナガサナエはまるでプロのモデルみたいで撮りやすい。望遠レンズ、マクロレンズ、広角レンズと色々と試すことが可能だ。
今回は曼珠沙華の鮮やかな赤が主役で、オナガサナエは脇役である。しかしオナガサナエには主役を食うほどの存在感が感じられ小さく画面左上部に配置した。そして、オナガサナエの背景に少しだけ高麗川の水の青を隠し味程度に取り入れ、85ミリレンズ望遠レンズの圧縮効果で曼珠沙華のボリューム感を演出した。

カメラ設定
露出設定マニュアル、シャッタースピード1/125秒,絞りF5、ISO100。

使用機材
使用機材:Canon 1Ds MarkⅡ、24~105ミリISレンズ(84ミリで使用)。

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TSUGIO NISHIMURA/西村次雄
写真家

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