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NAOKI HAYASHI 林直樹
ファッションリンク株式会社 代表取締役社長
某大手流通企業で実績を重ね、後に起業。ファッション関連分野におけるインターネット上のマッチングサイト&情報提供サイト「ファッションリンク」を立ち上げ、業界で大いに話題となる。大学時代はジャズ・ギタリストとして、サーファーとして大いに活躍をしていた。

ついこの店で買ってしまう理由2010.03.19

私はこれまで、軽く100は超える数のレディスアパレルのショップを作ってきましたが、そこで感じたことのひとつに、ボリュームゾーンのMDに関しては、「きれいな売場=売れるとは限らない」という事があります。

もう少し正確に言うと、「整理整頓され過ぎた売場=お客様が入りづらい=売れない」事でしょうか。
もちろん売場のコンセプトにより、その程度の差はあるかと思いますが。

売場の商品がお客様にとって見易く、選び易く、買い易く陳列されていた方がいいに決まっているので、整理整頓は商品陳列の基本であるのは間違いないのですが、、それがあまりに整然と商品が陳列されてしまうと、お客様の心理としては、そのきれいな商品陳列の状態を、崩していけない=触りづらく、敷居が高く感じてしまうようなのです。

逆に意図的に(意図的でなくても)、陳列の一部を崩してある売場の方が敷居が低く思え、お客様に取って、売場に入り易く、そして商品を手に取り易く感じ、結果売れる売場になっている傾向があるように思えます。

商品陳列ボリューム(商品陳列密度)に関しても、適度に大きいことが、入り易い/手に取りやすい=売れる売場となります。

以上、あくまでもボリュームゾーンのMDに限った話ですが、私の経験では。

お客様視点で、売場づくりを調査〜見直し、売れる売場づくりを提案しているパコ・アンダーヒルというアメリカのコンサルタントがおります。
彼は世界の名だたる会社の店舗をコンサルティングし、成果をあげているのですが、彼の考え方を判り易くまとめた「ついこの店で買ってしまう理由」にも同じような事が書かれており、なる程と思った次第です。
この本には。
顧客視点での売れる店づくりのポイントが判り易く書かれており、ご興味ある方、特に小売関係者にはお薦めの一冊です。

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NAOKI HAYASHI/林直樹
ファッションリンク株式会社 代表取締役社長