今回おすすめするのは、『ジプシー・キャラバン』です。
ロマ/ジプシーとして、多くの迫害と差別の歴史を生きて来た音楽家たちが、複数のバンドスタイルで北米をツアーした模様を追ったドキュメンタリーフィルムです。フィルムの中では、メンバーたちの母国での活動やインタビューも折り込まれ、彼らのミュージックのルーツへの旅としても見応えがあります。
このフィルムは、強靭さとひたむきさが人生にとってどれほど必要な姿勢であるかを浮き彫りにしています。格差社会などの制度的な問題が新聞紙上に出ない日はない昨今の日本において観てみると、それがより鮮明になるでしょう。かつての日本にはきっとあったであろう、それが今はもうない、何かかがこのフィルムには焼き付いています。
また、ぜひおすすめしたいのが、DVDに収録されているジョニー・デップのインタビューです。傑作映画『耳に残るは君の声』でタラフというロマに出逢ったジョニー・デップが、彼自身に与えた影響について語っていますが、映画のインタビューとはまったく違う角度から自身のインテリジェンスが垣間みられます。ぜひご覧下さい。
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AKIRA OKAJIMA/岡島朗
有限会社楽脳 取締役
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