『町でいちばんの美女』などで
酔いどれの小説家として日本に紹介された印象が強い
チャールズ・ブコウウスキー。
ですが、彼の真骨頂はやはり詩にあるような気がします。
そして、
さまざまな場所で行われた朗読のライヴではないでしょうか。
酒を片手に、やじを飛ばす観客と対峙しながら発せられる詩の数々。
このドキュメンタリーフィルムは、彼の半生を中心に、
自身のインタビューと朗読ライヴの模様、
彼を取り囲んだまわりの編集者など
スタッフの証言で構成されています。
「セックスとは、夜眠れないときにするものだ」という名言を持つ彼の、
貴重な童貞喪失のエピソードは最高ですが、
破天荒な一面だけでなく、
深い思惟の果てにみせる真摯な姿がとても印象的です。