カタールGPは、フェルスタッペンが優勝した。
これで、フェルスタッペンは今季14勝目となる。
フェルスタッペンとともに表彰台に登ったのはマクラーレンの二人、ピアストリとノリスだった。
ピアストリは予選段階から絶好調で、カタールでは先輩のノリスより速く、2位となった。
フェルスタッペンは、ここ、カタールで2023年シーズンのチャンピオンを確定した。
カタールの週末はスプリント・レースが土曜日にあるので、予選は金曜日の午後に行われる。
予選前の走行はFP1のみなので、マシンのセッティングを煮詰めたり、タイヤのパフォーマンスを把握するのに十分な時間がない。
予選Q1のトップ4は、フェルスタッペン、ノリス、アロンソ、ピアストリだった。
角田は13番手、ハミルトンは14番手で通過した。
予選Q2は、ハミルトン、フェルスタッペン、ノリス、ピアストリの順となった。
角田は1000分の4秒差で11番手となりQ3進出を逃した。
サインツは12番手、ペレスは13番手だった。
予選Q3は、トラック・リミット違反が続出する中、フェルスタッペンがだだ一人1分23秒台のタイムを叩き出して、ポールポジションを獲得した。
フェルスタッペン・レッドブルに次ぐ速さを示していたマクラーレン勢の二人はトラック・リミット違反でベストタイムを取り消され、ピアストリが6番手、ノリスが10番手タイムとなった。
代わって堅実な予選で上位につけたのはメルセデスの二人で、ラッセルが2番手ハミルトンが3番手となった。
アロンソはしぶとく4番手、ルクレールは5番手という結果だった。
カタールGPの土曜日はスプリントレースに充てられる。
午前中はスプリントのスターティング・グリッドを決めるスプリント・シュートアウト、午後がスプリント・レースとなる。
SQ1のトップタイムはラッセルが記録し、フェルスタッっペン、ノリスが続いた。
角田は15番手タイムを出したがトラックリミット違反で取り消され、18番手に終わった。
SQ2はノリス、ラッセル、ペレス、フェルスタッペンの順だった。
ハミルトンは12番手だった。
SQ3は好調のピアストリがtトップタイムを出し、0.082秒差でノリスが続いた。
フェルスタッペンは3番手、ラッセルが4番手だった。
スプリント・レースは、フロントローをマクラーレンの2台に抑えられたフェルスタッペンが、スタートを失敗して、5番手にまで後退するところから始まった。
1周目の順位は、ピアストリを先頭に、ラッセル、サインツ、ルクレール、フェルスタッペン、ノリスとなった。
しかし、ローソンが単独スピンでグラベルから抜け出せなくなったため、セフティカー出動となった。
3周目に再スタートした後、ラッセルがピアストリを抜いてトップに立ったが、その直後、サージェントがコース・オフして、またもやセフティカーの出動となった。
7周目にレース再開、ラッセル、ピアストリ、サインツ、ルクレール、フェルスタッペン、ノリスのオーダーで周回が始まるが、ピアストリ、フェルスタッペン、ノリスはミディアムタイヤだが、ラッセル、サインツ、ルクレールはソフトタイヤなので、ソフトの寿命が尽きると抗する術がない。
10周目あたりからソフト勢とミディアム勢の性能が逆転し始めた。
12周目にオコン、ヒュルケンベルグ、ペレスが絡むアクシデントがあり、セフティカーが出動、
15周目にレース再開となった。ここから5周の本当のスプリント・レースだ。
ここまでにトップに立っていたピアストリの背後2.5秒には、フェルスタッペンが迫り、その後にはソフト組のラッセル、サインツ、ルクレールが走るが、迫り来るノリスに対してなす術がない。
そして、ピアストリは、フェルスタッペンの追撃を振り切って、スプリント優勝を決めた。3位にはノリスが入った。
ペレスがリタイヤしたために、この時点でフェルスタッペンの2023年チャンピオンが決まった。
予選とスプリントの状況から、コーナーの縁石を踏んだ時のタイヤへのダメージが大きいことがわかった。
20周以上走るとタイヤがバーストする恐れがあることから、決勝レースでは新品タイヤは1セット当たり18周まで、ユーズドタイヤは累積20周までとされた。
これで、57周をクリアするには最低3回のピットストップが必要となった。
このため、1スティントの長さは最大18周となり、ミディアムとハードは18周以内にタイヤのパフォーマンスがそれほど落ちないから、全スティントを予選のように全力で走らなければいけなくなった。
長めのスティントをタイヤマネージメントをしながら我慢して走り、最終的には上位でフィニィシュするという手は使えなくなった。
決勝レースは、12番グリッドのサインツがマシン・トラブルのため出走できず、ペレスはピット・スタートとなった。
フェルスタッペンは、決勝レースのスターを決めて先頭で1コーナーに入ったが、背後でラッセルとハミルトンがチームメイト同士の2番手争いを演じ、接触して双方ともコースアウト、ラッセルは生き残ったが、ハミルトンはグラベルで止まってしまった。
1周目の終わりにセフティカーが出た。
ここまでに、順位は大きく変動し、フェルスタッペンを先頭に、ピアストリ、アロンソ、ルクレール、オコン、ノリス、ガスリー、角田の順となっている。
5周目にレースは再開したが、この後は各車の持ちタイヤの違いによってピットインのタイミングが違うので順位は目まぐるしく変わり、本当の順位がどうなのかわからない状態になる。
そんな中、フェルスタッペンは、時計仕掛けのように17周ごとにピットインし、トップの座を守り続ける。
35周目にフェルスタッペンとピアストリの差は6秒台、ピアストリとノリスの差は4秒台となった。
フェルスタッペンは51周目に最後のピットインをして、新品のミディアムに交換した。
残り6周。この時点で、フェルスタッペンとピアストリの差は役4秒、ピアストリとノリスの差は約1.5秒にだった。
フェルスタッペンは、このまま、マクラーレン勢を寄せ付けず、ファーステスト・ラップも記録してレースを締め括った。
角田は予選で頑張って、マシンの基本性能からして望外の11番グリッドを得ていた。
しかも、スプリントレースを多少犠牲にして、新品ミディアム2セットと新品ハード2セットを決勝レースに残した。
角田は、決勝のスタートで8番手まで進出したが、最初に履いたミディアムタイヤを早く履き替えすぎたため、せっかくの持ちタイヤ・アドバンテージを活かせず、結局15番手でゴールすることとなった。
アルファタウリは、またしても、週末3日間のレース・マネージメントを失敗し、角田の予選パフォーマンスとスタート時のポジション・アップを台無しにした。
それでも、角田は、チームとうまくやって、自力で上位を獲得するしかF1で生き残る道はない。
次は、USGPだ。
オースティンにあるサーキット・オブ・ジ・アメリカズはアメリカ唯一の近代F1スタンダードのコースだ。
周回方向が当初の予定とは逆になったので、スタート直後に急坂を登り左に大きく曲がるというレイアウトになっている。
これもあって、アメリカらしくない!テクニカルコースとなっている。
USGPはハース・チームとっては、ホームレースだ。
また、久々のアメリカンF1ドライバー、サージェントとってもホーム・レースとなる。
今年は、米国で3回F1が開催されるから、2回目のホーム・ではあるが・・・。
サージェントは最近クラッシュが多いが、焦らず上位入賞を目指してほしい。
モナコGP以来調子を崩してしまったペレスも、オースティンには、メキシコから多くのファンが詰めかけるだろうから、応援をプレッシャーに感じず追い風にして頑張ってほしい。
USGPは1位フェルスタッペン、2位ノリス、3位ピアストリ、4位ルクレール、5位ハミルトン、6位ラッセル、7位アロンソ、8位ペレス、9位ヒュルケンベルグ、10位角田かな。
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YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
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