マイアミGPはフェルスタッペンが圧倒的な速さを見せて優勝した。
フェルスタッペンは9番グリッドからスタートしてトップに立ってからは、同じレッドブルに乗るペレスさえも寄せ付けずにゴールした。
3位にはアロンソが入った。
アロンソはレッドブルの2台を除けばトップ・ポイントだ。
マイアミGPのコースはマイアミ・ドルフィンズのアメリカン・フットボール球場周辺を臨時にサーキットとして使うので、舗装はストリート舗装だし、普段レーシングカーが走っていないので、タイヤのゴムが路面に張り付いてグリップが上がるのに時間がかかる。
このため、予選はセッションの後にアタックした方がいいタイムが出る。
予選開始直後と終了間際でのタイム差は大きく、各チーム・ドライバーはセッション終了間際にアタック・ランをする。
ところが、自分がアタック・ランをする直前に他の車がコースアウトしてイエロー・フラッグが出たりすると言いたいむを出せないのでリスクがある。
そんなリスキーな予選でポールポジションを獲ったのは、ストリート・マイスターと言われるペレス続いてアロンソ、サインツ、マグネッセン、ガスリー、ラッセルの順だった。
予選が上手くいかなかったドライバーは、ルクレールは7番手、フェルスタッペン9番手、ハミルトン13番手だった。
決勝レースは、ペレスを先頭にクリーンなスタートで、マグネッセンが4番手から7番手に後退した以外はグリッド順で1周目を終えた。
ここからハード・タイヤを履いたフェルスタッペンの怒涛の追い上げが始まる。
フェルスタッペンは5周目に6番手、9周目に5番手、10周目に4番手、14周目に3番手、15周目には2番手のアロンソを抜いて、トップのペレスまで3.7秒差にまで迫った。
ミディアムタイヤを履いて先行する上位勢をハード・タイヤで次々と抜いていく速さだった。
フェルスタッペンがペレスとの差を1.2秒にまで詰めたところで、ペレスはピットインしてミディアムからハードに交換した。
9番手でスタートしたフェルスタッペンは21周目にトップに立った。
フェルスタッペンはハード・タイヤで45周目まで引っ張ってピットイン、ミディアムに交換してコースに復帰した。
この時点で、ペレスとフェルスタッペンの差は1.3秒。48周目にはフェルスタッペンがペレスをオーバーテイクしてトップに返り咲いた。
フェルスタッペンはフレッシュなミディアムタイヤでファーステスト・ラップも記録して、終わってみれば完全優勝だった。
角田は、17番手スタートながら、次々とライバルを交わして11番手でフィニッシュした。
アルファタウリのマシンは予選より決勝の方にセッティングが合っていたように思われるが、それほど速くないマシンで、タイヤを上手く温存し、見事なブレーキングでライバルを下し、後ろから迫り来る速い車に抜かせず、ゴールの瞬間まで全力で戦った。
角田はドライバー・パワーランキングを6位まで上げた。
第6戦のエミリア・ロマーニャGPは洪水のため中止となり、次は3週間空けて、モナコGPとなる。
モナコGPの直前に、2026年からアストンマーチンとホンダが組んで、アストンマーチン・ホンダとしてF1に参戦することが発表された。
ホンダとしては、2026年からの新レギュレーションで、ICEがカーボン・ニュートラル燃料を用い、ICE・ターボとモーターのパワー比率が50/50になることで、カーボン・ニュートラル・モビリティを追求する上でシナジーがあると判断したのだという。
F1プロジェクトの運営方法をサスティナブルな形にしたこともあって、2輪と同じく長く続いていくことが期待できる。
次は伝統のモナコGPだ。
モナコの市街地は現在のF1向ではないとか、予選でほとんど決まってしまうとか言われながら、F1GPシリーズの頂点に輝くグランプリだ。
ドライバーの腕の差が大きく出ると言われ、雨でも降れば性能の劣るマシンでも上位に食い込むことができる、ドライバーズ・サーキットだ。
ルクレールは、ホームであるモナコのコースを得意としているが、いつもプレッシャーやちょっとした不運から勝つことができない。
今年ことは雪辱を晴らしてもらいたい。
ペレスとアロンソは優勝を狙っている。
角田はモナコで上位に入れればトップ・ドライバーの列に加わることができるだろう。
モナコGPは1位ルクレール、2位アロンソ、3位ペレス、4位サインツ、5位ノリス、6位ラッセル、7位ハミルトン、8位角田、9位ピアストリ、10位ヒュルケンベルグかな。
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POSTED BY:
YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
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