アブダビGPは、フェルスタッペンが独走状態で優勝を決めた。
フェルスタッペンは今期15勝をあげたことになり、無敵の強さを示した。
ルクレールは、技術と体力の全てを注ぎ込んで2位の座を得た。
ルクレールは、今回2位に入ったことにより、2022年チャンピオンシップの2位も確定した。
ペレスは、最後の瞬間までルクレールを追ったが、及ばなかった。
ペレスは年間のチャンピオンシップ順位も3位となった。
ハミルトンはF1キャリアを通じて初めて優勝のない年となった。
予選は、フェルスタッペンがただ一人、1分23秒台のタイムを出してポールポジションを決めた。
ペレスはフェルスタッペンのトウをもらって2番手タイムを出した。
フェラーリのルクレールはペレスから0.04秒差の3番手、サインツは4番手となった。
ブラジルで速かったメルセデスはアブダビで速さを維持できず、5番手ハミルトン、6番手ラッセルとなった。
角田は、トラクションのないマシンで検討して12番手タイムを出し、リチャルドのグリッド降格により11番グリッドからのスタートとなった。
決勝は、フェルスタッペンを先頭に大きな波乱のないスタートで始まったが、サインツを抜いて4番手に上がったハミルトンを強引にサインツが抜き返し、その際にコースアウトを余儀なくされたハミルトンがフロアを若干痛めてディスアドバンテージを負ったように見えた。
ハミルトンはサインツにポジションを戻した。
そして、5周目にハミルトンがサインツを再度抜き返して4番手に戻った。
しかし、8周目にはまたもやサインツがハミルトンを抜き返し、トップ6台のオーダーはスタート時に戻った。
15周目からペレスを皮切りとしてタイヤ交換に入る車が出始める。
フェルスタッペンは21周目にピットに入り、ルクレールは22周目にピットに入る。
23周目にはトップ6は、フェルスタッペン、ペレス、ルクレール、サインツラッセル、ハミルトンの順となった。
34周目に入ったところで、フェラーリがルクレールのタイヤ交換をするそぶりを見せたので、ペレスがピットに入ってタイヤ交換した。
ペレスはこれで6番手まで後退した。41周目にはサインツがタイヤ交換したので、ペレス4番手、サインツ5番手、ラッセル6番手となる。
トップ3フェルスタッペン、ルクレール、ハミルトンはまだタイヤ交換していない。
46周目にはペレスがハミルトンを攻略して3番手に上がった。
残り12周となったところでルクレールとペレスのタイム差は約10秒あった。
ペレスは1周あたり1秒づつ差を縮めていかないと、ルクレールの前に出ることができない計算だ。
ルクレールは使い古したタイヤを渾身のドライビングでもたせるながら逃げる。
ペレスは最後に1.2秒差まで詰めたがルクレールを抜くことはできなかった。
F1ラストレースとなったフェッテルは最後に10位に滑り込んで、ドライバー・オブザ・デイに選ばれた。
角田は、チームの残念なレース・マネジメントの中で踏ん張ったが11位でゴールするのが精一杯で、ポイントを取ることはできなかった。
2022年シーズン前半は、新しいシャシー・レギュレーションのもとレッドブルとフェラーリが速くなり、メルセデスは開発を外してしまい終盤になるまで苦労した。
前半は、フェラーリの方がレッドブルよりマシンは速かったが、フェラーリPUの信頼性の低さとチームのレース・マネジメントが悪かったせいでフェルスタッペンのポイント先行を許してしまった。
シーズン後半は、ポーポージング規制が厳しくなったことから、フェラーリがパフォーマンスを上げることができず、メルセデスもシーズン最終盤になってやっと上位2社に追いついた有様だった。
この結果、レッドブルとフェルスタッペンの独走を許す結果になった。
フェルスタッペンは、堂々としたチャンピオンとしてのレースをするようになった。
来シーズンは、ルクレール・フェラーリにパフォーマンス・アップして最終戦までチャンピオンシップを争ってもらいたいものだ。ハミルトンとメルセデスも復活してくるだろう。
レース週末の木曜日に、ハミルトンは、20人のF1ドライバー全員に声をかけて今シーズン限りで引退するフェッテルの送別会を催した。
ハミルトンは、フェッテルがレッドブルでチャンピオンを取り続けていた時はチャレンジャーの立場であったし、フェッテルがフェラーリに移ってからは、激しいバトルを繰り広げ確執があった。
それでも、普段激しく戦っているドライバーたちが全員揃って楽しい時を過ごすことができたようだ。
ハミルトンは、今シーズンは1勝もできなかったが、ベスト・チャンピオン・オブザ・オールタイムであることに代わりがない。
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POSTED BY:
YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
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