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YUKICHI OTSUKA 大塚雄吉
F1 ウォッチャー
幼少期にF1に魅せられ、50年以上にわたって、日本製のF1が出ていなくても、日本人F1ドライバーがいなくても50年以上にわたってF1を見続けてきた、F1 ウォッチャー。

Formula One 2022(20)2022 / 10 / 28

USGPは、フェルスタッペンがタイヤ交換時の10秒近いロスをものともせず優勝した。
2位には、アプッデートが入ったメルセデスで大健闘したハミルトンが入った。
ルクレールは、決勝レースのペースが悪いフェラーリでなんとか3位の座をキープした。

フェルスタッペンはこれで年間13勝を上げたことになり、年間最多勝タイ記録となった。
フェルスタッペンが優勝し、ペレスが4位になったことで、コンストラクターズ・ポイントを575とし、2番手フェラーリに136ポイント差をつけて2022年コンストラクターズ・チャンピオンに輝いた。
USGPの週末に、レッドブル・グループの総帥であるディートリッヒ・マテシッツ氏が逝去したことから、これ以上ない弔いとなった。
マテシッツ氏はF1だけでなく、かつて、オリンピック種目として採用されなかったようなスポーツの振興に力を入れ続けた。
X-Gamesの種目としてポピュラーになったおかげで近年オリンピック種目となった種目も少なくない。

USGPは日本GPのように雨に翻弄されることはなかったが、週末を通じて強風に悩まされた。
タイヤの摩耗が激しいのも、レースの不確定要素を増やしていた。

予選Q1はサインツ、ルクレール、フェルスタッペン、の順で通過した。角田は13番手タイムでQ1を通過した。
予選Q2のタイムはルクレール、フェルスタッペン、サインツ、ラッセル、ハミルトン、ペレス、の順だった。
角田はQ3に進めなかった。
予選Q3はフェルスタッペン、ルクレール、サインツが群を抜いて速く、セクター1はルクレール、セクター2はフェルスタッペン、セクター3はサインツがそれぞれベストタイムを出したが、1周トータルで最も速かったのはサインツ、0.065秒遅れでルクレール、0.092秒遅れでフェルスタッペンという結果になった。
4番手以下は、ペレス、ハミルトン、ラッセルの順だった。

スターティング・グリッドは、ルクレールとペレスがICUとPUを交換したため、サインツ、フェルスタッペン、ハミルトン、ラッセル、ストロール、ノリスの順となった。
サインツにはスタートのプレッシャーがかかる。フェルスタッペンが後列にいるのと横に並んでいるのでは大違いだ。

決勝のスタートで、サインツは出遅れ、1コーナーまでにフェルスタッペンに先を越されてしまった。
焦ったサインツは左曲がりの1コーナーで大きく左にハンドルを切ってコーナー出口でフェルスタッペンの左に出ようとするが、そこへ後ろからきたラッセルがT字型に突っ込み、サインツは回ってしまう。
オープニングラップを終えての順位は、フェルスタッペン、ハミルトン、ストロール、ラッセル、フェッテル、ノリスの順になった。
角田は19番グリッドからのスタートだったが1周で14番手まで浮上した。サインツはピットに戻るが、ラジエターにダメージを負ってリタイヤとなる。

サインツが消えてルクレールは10番手、ハミルトンのメルセデスは1周あたり0.5秒ほど遅いのでなので、何もなければ、フェルスタッぺんの優勝は1周目にして決まったようなものだ。

フェルスタッペンは14周目にピットインしてミディアムからハードハミルトンは13周目にピットインしてハード・タイヤに交換した。
フェルスタッペンは14周目にピットインしてハード・タイヤに交換する。
ルクレールは、15周めには2番手まで上がったがまだタイヤ交換を済ませていない。

18周目にボッタスがコースアウトしてストップしたことにより、セフティカーが出動し、この間に、ここまでスタート・タイヤで我慢したルクレールがタイヤ交換して4番手でコースに復帰する。
22周目にフェルスタッペン、ハミルトン、ペレス、ルクレール、ラッセル、フェッテルの順で再スタートが切られた。
再スタートから半周ほどしたところで、ストロールとアロンソが接触、アロンソの車の前輪は数百メートル宙を浮いたまま走った。
幸い、新時代のベンチュリーカーでは、それ以上のことは起こらなかった。来年に向けて安全性の検証は必要だろう。

26周目に再スタートしてしばらくは、順位に変動がなかったが30周目にルクレールがペレスを交わして3番手に上がった。
ガスリーと角田は7番手と8番手を走っていた。
ところが、角田の方が速かったにもかかわらずチームがオーダーを出さなかったために、角田は、ここで7〜9秒損をした。

ハミルトンは35周目にピットインしてタイヤをハードに交換して、一旦6番手まで下がる。
フェルスタッペンは36周目にピットインして対抗するが、タイヤ交換に手間取り、通常より7秒以上ピットタイムを浪費したため、5番手に下がってしまった。
41周目にはハミルトンがトップに立ち、3秒差でフェルスタッペンが追う展開になった。
3番手のルクレールは、フェルスタッペンを追うというよりはペレスに抜かれないようにするのがやっとだった。

レース終盤、ハードで逃げるハミルトンをミディアムのフェルスタッペンが追い詰め、50周目に前へ出た。
ハミルトンは、抜かれた後も諦めずにフェルスタッペンに食い下がるが、ゴールした時は5秒の差がついていた。
ゴール後にハミルトンが”so close, so far”と言ったのが今回のハミルトンのレースを象徴するような詩的な表現だった。

次は、メキシコ・シティGPだ。
標高2300mにあるエルマノス・ロドリゲス・サーキットは、ペレスが登場するまでは、メキシコの英雄的F1ドライバーだった、
ロドリゲス兄弟に由来している。
空気の薄いコーチのレースでドライバーとPUの心肺能力が要求される。
このスタジアムに詰めかける観衆は全員ペレスを応援するために来ていると言っても過言ではない。
ペレスがホーム・グランプリでフェルスタッペンを打ち負かすことができるか見ものだ。

USGPは1位フェルスタッペン、2位ペレス、3位ルクレール、4位ハミルトン、5位アロンソ、6位角田、7位サインツ、8位ノリス、9位ボッタス、10位フェッテルかな。

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