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YUKICHI OTSUKA 大塚雄吉
F1 ウォッチャー
幼少期にF1に魅せられ、50年以上にわたって、日本製のF1が出ていなくても、日本人F1ドライバーがいなくても50年以上にわたってF1を見続けてきた、F1 ウォッチャー。

Formula One 2022(14)2022 / 08 / 26

ハンガリーGPは、フェルスタッペンが10番グリッドから追い上げて優勝を攫っていった。
フェルスタッペンは今期8勝目だ。
2位にはハミルトン、3位にはラッセルが入り、メルセデスは優勝を逃したもののダブル表彰台を獲得した。
4位サインツ、5位ペレス、6位ルクレールだったので、フェルスタッペンとルクレースのチャンピオンシップ・ポイント差はさらに広がり、80となった。

予選では、メルセデスのラッセルがF1初のポールポジションを獲得した。
一方、いつもポールポジション争いを演じているフェラーリとレッドブルはサインツ2番手、ルクレール3番手、フェルスタッペン10番手、ペレス11番手という予選結果だった。
フェルスタッペンはQ3でPUのパワーを失い、タイムを出せなかったため10番手となった。
ラッセルのポールは見事だったが、ハミルトンはトラブルで7番手タイムだっったので、決勝ではフェラーリ勢が本命であることには変わりがない。
レッドブルは、この位置からどこまで挽回できるかが焦点で、良くても3位入賞が限界だろうと思われていた。

フェルスタッペンはスタート直前にハードタイヤが使えないことを見抜き、ソフトに交換した。
このレッドブル・チームのタイヤの見極めがレース結果を左右することになる。
決勝は、いつ本格的に雨が降り出すかわからない曇り空の中スタートした。
スタート直後には、ラッセル、サインツ、ルクレール、ノリス、ハミルトンの隊列が形成された。
フェルスタッペンはスタートで2つポジションを上げて8番手、なおも、6番手のオコンと7番手のアロンソを追う。
フェルスタッペンは7周目にはアルピーヌ2台の前に出て6番手にまで進出した。
フェルスタッペンは、3番手ルクレールとの差が10秒となったところで17周目にピットイン、ソフトからミディアムにタイヤ交換する。
ルクレールとハミルトンはミディアムのまま走り続けて1・2番手を形成する。22周目にはルクレールがピットインしフェルスタッペンとの差は5秒に縮まった。

31周目にトップのラッセルをルクレールがかわしてトップに立った。
39周目にフェルスタッペンは2度目のピットインをしてミディアムからミディアムにタイヤ・チェンジ。
ルクレールは即座に反応してピットインし、ハードタイヤに履き替える。
フェルスタッペンは41周目にハードタイヤが暖まらないルクレールをパスして3番手に浮上した。
フェルスタッペンはこの直後に360度スピンをしてルクレールに抜き返されるが、45周目に抜き返して3番手に復帰する。
この時点で、トップ。
ツーのサインツとハミルトンはまだピットに入っていないので、フェルスタッペンがついに実質的にのトップに立った!

ハミルトンが52周目まで引っ張ってミディアムに履き替えた。
ハードタイヤでペースの上がらないルクレールは54周目にラッセルにパスされ、たまらず55周目にソフトに変更したことにより大幅に後退した。
ハミルトンはソフトタイヤのアドバンテージを使ってサインツとラッセルを抜き、2番手にまで繰り上がったが、時すでに遅し、タイヤをマネージしながらトップを快走するフェルスタッペンには追いつけなかった。

今年のハンガリーGPはこれまでの常識と違い、向かい風のホームストレートエンドでDRSを使って抜く事ができた。
そのため、スタート位置が悪かったフェルスタッペンがトップまで上り詰める事ができた。
フェラーリは、フランスとハンガリーでルクレールが優勝しないとチャンピオンシップ争いに踏み止まれなかったのに、戦略の詰めが甘く、逆にフェルスタッペンの連勝を許してしまった。
レッドブルとメルセデスはチームとドライバーの総合力を発揮して、ベストの結果を引き出した。

次は、ベルギーGPだ。ベルギーGPの行われるスパ・フランコルシャンは、高速コースとしてその名が轟いている。
去年は、豪雨のため事実上決勝レースが行われず、予選結果どおりの順位でハーフポイントとなった。
今年は好天の下でのハイスピードレースを楽しみたいものだ。
フェラーリは、ベルギーGPから新型のエナジー・ストア(バッテリー)を投入する。
(PUのアップデートは今シーズンスタート前に締め切っているが、ESに限っては後半戦開始までは改良が許されている)。
ポーポージングによるドライバーの体への悪影響を抑えるための対策として、車体の上下動が一定の加速度の範囲に収まっているように規制される。
これに伴って、フロアの規定が一部緩和される。
フロア規定の変更によってメルセデスがベルギーでさらに進化を遂げるだろうか。
レッドブルは、車体の軽量化に着手している。
また、レッドブルはスパでタイヤテストも実施している。
ハンガリーGPを見ても解るようにコースに合わせた緻密なセッティングとタイヤ戦略が勝敗を決する。
フェルスタッペンの母の母国はベルギー人なので、今年も多くのオレンジ・アーミー(オランダ人のフェルスタッペンファン)がスパに詰めかけるだろう。

ベルギーGPは1位フェルスタッペン、2位ペレス、3位ルクレール、4位サインツ、5位ハミルトン、6位ラッセル、7位角田、8位アロンソ、9位ガスリー、10位ノリスかな。

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