2022年F1開幕戦バーレーンGPは、ルクレールとサインツが駆る真紅のフェラーリのワン・ツー・フィニッシュを飾った。
3位にはハミルトンが入り、レッドブルの二人はノーポイントに終わった。
フェラーリは開幕前のテストから好調だったが、これまでフェラーリは、テストでいいタイムを出すがシーズンに入るとテストの時ほどではないということが多かった。
ところが、今年は掛け値なしに速くなっていた。
予選の結果、ポールポジションを奪ったのはルクレールで、2番手のフェルスタッペンに0.123秒差をつけた。
3番手にはフェラーリのサインツが着け、4番手はペレスとフェラーリとレッドブルががっぷり四つに組んだ形となった。
今シーズンの混戦を予感させるのはここからで、空力で苦しんでいるメルセデスはハミルトンがルクレールから0.68秒遅れの5番手に付けるのが精一杯だった。
6番手にはアルファロメオのボッタス、7番手にはハースのマグネッセンが着けた。
アルファロメオとハースは昨シーズンはテールエンダーに甘んじていたし、マグネッセンに至っては開幕直前に急遽出場が決まったにもかかわらず、このポジションだ。
フェラーリPUを搭載するマシンが上位進出したのを見るとフェラーリPUが大幅なパフォーマンスを果たしたのは明白だ。
決勝レースのスタートはルクレールが久々のポールポジションから飛び出し、フェルスタッペンが並びかけようとするが、ロングランに自信があるのだろうか、無理をせず2番手につけて様子を窺う。
以下、サインツ、ハミルトン、マグネッセン、ペレスの順で続く。角田は16番手スタートから12番手までジャンプアップした。
フェルスタッペンは、ルクレールから1周あたり0.2秒遅いラップタイムで周回を続けるが4周目にはエンジンブレーキの異常を訴えているのが気がかりだ。
ルクレールに3.7秒差をつけられていたフェルスタッペンが15周目にピットインして、ソフトからソフトにタイヤを履き替える。
ルクレールも16周目にピットインしてソフトタイヤに履き替える。
その間にフェルスタッペンはルクレールとの差を0.3秒以内に詰めてきていた。
17周目にフェルスタッペンがルクレールを抜くがルクレールはDRSを使ってすぐに抜き返す。
二者の攻防は18周目と19周目にも繰り返されるがそれ以後はルクレールがフェルスタッペンを少しづつ引き離していった。
二回目の、タイヤ交換を経ても上位5台の順位に変動はなく、フェルスタッペンもブレーキを守るためにこれ以上差を詰めることができない。
フェルスタッペンは44周目にソフトタイヤに履き替えて事態の打開を図るが、むしろ、ステアリングにトラブルが出てきた。
46周目に、ガスリーのマシンが突然火を噴き、コース上にストップした。
セフティカーが入り、ルクレールはフリー・ストップを得てトップをキープするがフェルスタッペンとのギャップが縮まった。
しかし、セフティカー明けの51周目のチャンスにも、手負いのフェルスタッペンにルクレールを抜く力はなく、レースはこのまま終了するかと思われた。
ところが、54周目にフェルスタッペンがストップ、ペレスもファイナルラップにストップした。
角田は、セッティング不足のマシンで、16番手スタートをら8位でゴールしてみせた。
オープニングラップに順位を上げ、ボッタスを抑え、タイヤを持たせた、巧みなレース運びが結果に繋がった。
実力でもぎ取ったポジションだ。
今週末に入るまでは最速と目されていたレッドブルは、ハイドロ系と燃料供給系のトラブルを抱え、レースを走りきれなかった。
メルセデスのハミルトンは、良くて5位だと思っていたのが3位が転がり込んできた。
レッドブルとメルセデスは対策を急ぐだろうが次のサウジアラビアGPまでは1週間しかない。
それにしてもフェラーリPUは今年から採用された混合燃料自体またはその使い方に何らかな新しい技術を導入することに成功したのだろうか?
PUレイアウトの変更と開発だけでここまでのパフォーマンスアップが果たせるとは考えにくい。
どちらにしても、これだけ、マシン・パッケージの実力が拮抗してくるとレースとしては面白くなる。
メルセデスPUユーザーの3チームは、ちょっと苦しそうだが・・・。
次は、サウジアラビアGPだ。
去年は最終戦の一つ前、今年が第2戦となったので、ついこの間レースがあったばかりのように感じる。
最高速のストリート・コースは、バーレーンはほど追い抜きが簡単ではないと言われている。
予選から目が離せない。
サウジアラビアGPは1位フェルスタッペン、2位ルクレール、3位ペレス、4位サインツ、5位ラッセル、6位角田、7位ハミルトン、8位ガスリー、9位ボッタス、10位マグネッセンかな。
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YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
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