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YUKICHI OTSUKA 大塚雄吉
F1 ウォッチャー
幼少期にF1に魅せられ、50年以上にわたって、日本製のF1が出ていなくても、日本人F1ドライバーがいなくても50年以上にわたってF1を見続けてきた、F1 ウォッチャー。

Formula One 2021(22)2021 / 12 / 09

サウジアラビアGPは、ハミルトンが2度の赤旗と数度のセフティカー(VSCを含む)出動があった中で勝利を収めた。
フェルスタッペンは、トップに立つこともあったが、ゴールまで残り5周時点でタイヤを使い切り、中盤の強引なコーナー・アプローチに対するペナルティによって2位に甘んじることなった。
ボッタスはタイヤ作戦に失敗したが、それでも、終盤に追い上げてファイナルラップでオコンを交わして3位に入った。
これで、フェルスタッペンとハミルトンのチャンピオンシップ・ポイント差は無くなり同点となった。
2021年F1チャンピオンの決定は最終戦アブダビGPまで持ち越される。

ジャッド市街地サーキットは、ストリート・コースにもかかわらずシルバーストーンよりも平均速度の高い高速コースだ。
ブラジル以来。圧倒的に速くなったメルセデスの勢いはここでも健在だった。
予選が始まってみるとレッドブルはコーナーの多い区間で速く、メルセデスは直線区間で速かった。
ハミルトンとフェルスタッペンの頂上決戦は予選から火花が散っていた。
予選Q3、まずはフェルスタッペンが最速タイムを出すが、ハミルトンが更にフェルスタッペンを上回るタイムを出した。
残り時間が僅かとなったところでフェルスタッペンは驚異的な走りを見せた。
フェルスタッペンは、最終コーナー手前までにハミルトンよりも0.2秒近く速いペースで走り、ポールポジションは確実かと思われた。
しかし、フェルスタッペンのマシンは、最終コーナーで後輪が流れて壁に当たってしまい、驚異的なポール・ラップは幻となった。
残念な結果となったが、フェルスタッペンの予選の走りはナイフ・エッジの上を走るようなもので、あのアロンソが食い入るように見つめていたほどだ。
結局、予選Q3の順位は、ハミルトン、ボッタス、フェルスタッペン、ルクレールとなった。

決勝は、スタートでハミルトンが先行し、ボッタス、フェルスタッペンが続くというフォメーションで始まった。
フェルスタッペンは、2台のメルセデスから離されることなくついていくが、この2台をコース上で攻略するほどのペースはない。
ところが、シューマッハのクラッシュによって、10周目にセフティカーが入った。
メルセデスの2台はこの間にタイヤ交換のためにピットインする。
フェルスタッペンはコース上に留まり、トップの座をゲットしてメルセデスの2台がこれに続くという構図になった。
ところが、セフティカー出動中の13周目になってバリアの修復に時間がかかるということで赤旗が出された。

再スタートは、オコンがうまく決めて先頭に出たが、1番グリッドだったフェルスタッペンは出遅れたが、オコンとハミルトンのインをカットして前に出た。
そして、その直後に、マゼピンとラッセルが後方でクラッシュしたので、レースが動く前に赤旗が出されることになった。
フェルスタッペンは、コース外を通ってオコンとハミルトンを抜いたので順位を戻すことになり、2度目の再スタートは、オコン、ハミルトン、フェルスタッペンの順となった。

ミディアムタイヤを履いたフェルスタッペンは3度目のスタートを決めてトップに立ち、ハミルトンとオコンが続くことになった。
レースはこの順位のまま進むが、37周目にハミルトンがフェルスタッペンを抜きにかかったとき、フェルスタッペンは極端にブレーキングを遅らせて抜かせなかったことで、フェルスタッペンは順位を返すことになった。
ところが、フェルスタッペンはDRSゾーンの手前で減速してハミルトンに抜かせようとした。
ハミルトンは、ここで抜いてしまうとDRSを使って抜き返される可能性があるため抜かずにいたが、フェルスタッペンの速度が急に遅くなったため、避けきれずに追突してフロント・ウイングの右端を損傷してしまった。
フェルスタッペンは42周目の終わりにハミルトンに抜かせてすぐに抜き返してハミルトンが抜かなかった理由を証明してみせた(余計なことをやったと言われているが・・・)。

しかし、43周目にはハミルトンが前に出て、ミディアム・タイヤが劣化し始めたフェルスタッペンはハミルトンから少しづつ離されていき、ゴールまでに再び接近することはなかった。
フェルスタッペンは、終盤5+5秒ペナルティを受けていたので、ピットインしてソフトタイヤに交換して、ファーステスト・ラップの1ポイントを狙うこともできず、ファーステスト・ラップはハミルトンに持っていかれた。
ジャッド市街地コースにおいては、マシンとしてはメルセデスが勝っていたので、そこをなんとか優勝する為に、フェルスタッペンはハード・ドライビングを連発して戦ったが、ひっくり返すことはできなかった。

次は、最終戦、アブダビGPだ。
コースの一部が改修されているので、昨年のデータはそのま使えないだろう。
昨年レッドブル・フェルスタッペンは勝っているが、めるせですはハミルトンのチャンピオンがすでに決まっていたので、本気で戦わず今年のためのテストをしていたふしがある。
今年終盤の状況からみると、それぞれのマシンでベストセットアップができたチームとドライバーが勝つことになるだろう。
21戦戦っても決着がつかず、トップのドライバー二人が同一ポイントで最終戦を迎え、最終戦を1センチでも先にゴールした方が2021年F1チャンピオンになる。

最終戦は、レース・コントロールとスチュワートの出る幕のないクリーンなレースで決着してほしい。
会議室お裁定出チャンピオンが決まるようだったら今年1年が台無しだ。
ライコネンとジョビナッツィは今回F1ラスト・レースとなる。
アブダビGPはホンダにとってもF1ラスト・レース(何回目?、今度こそ)だ。トップでゴールして、ウィニング・ランが終わったところで壊れるほど、攻めたセッティングで臨んでほしい。

アブダビGPは、1位フェルスタッペン、2位ペレス、3位ハミルトン、4位角田、5位ガスリー、6位ルクレール、7位アロンソ、8位ボッタス、9位サインツ、10位ジョビナッツィかな。

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