USGPは、フェルスタッペンが見事なドライブでハミルトンとの接戦を制して優勝した。
ハミルトンはフェルスタッペンに対して、一歩も引かないドライビングをスタートからフィニッシュまで展開したが2位に終わった。
ペレスは、決勝レースを通じて車載のドリンクが飲めないトラブルに見舞われながらも3番手を維持して表彰台に上った。
結果、フェルスタッペンとハミルトンのチャンピオンシップ・ポイント差は12となった。
USGPの予選からフェルスタッペンとハミルトンが激しい攻防を繰り広げた。
ポールポジションを獲ったのはただ一人1分32秒台のラップタイムをたたき出したフェルスタッペンだった。
予選2番手は、フェルスタッペンから0.2秒差でハミルトン。
ハミルトンから僅か0.025秒差の3番手にはペレス。
ペレスはFPから好タイムをマークしてUSGPではフェルスタッペンとそん色のない走りを見せている。
予選4番手にはペレスから0.345離されたボッタスがつけた。
3列目はフェラーリ、4列目はマクラーレン、5列目はアルファタウリの2台づつが並んだ。
予選の結果を見る限り、レッドブル・ホンダはメルセデスに対して約0.3秒のアドバンテージを持っている。
ハミルトンが予選2番手なのはハミルトンのドライビングの巧さによるものだろう。
決勝レースは、ハミルトンがスタートでフェルスタッペンの前に出て1コーナーでトップに立った。
フェルスタッペンも無理をせず2番手につけた。
今回はマシンパフォーマンスが上なので、ピットのタイミングで前に出ればいいと判断したのだろう。
ハミルトンは逃げようとするがフェルスタッペンは1秒以内につけてそれを許さない。
フェルスタッペンは、このままハミルトンの後につけているよりも早く前に出て引き離した方が有利だとみて、11周目にピットインしてタイヤを交換する。
ペレスも12周目にピットインしたので、ハミルトンは13周目にピットインせざるを得なくなった。
この間に速いラップを重ねていたフェルスタッペンは、14周目にはハミルトンに6秒以上の差をつけることに成功した。
ところが、フェルスタッペンは29周目までに3秒を切るところまでハミルトンが追い上げられ、アンダーカットされないように30周目にピットインすることになる。
一方ハミルトンは38周目までピットインを遅らせて、最終スティントのタイヤの差でゴール直前にトップを奪還する作戦に出た。
ハミルトンがタイヤ交換を終えた時点でトップのフェルスタッペンとの差は8.5秒あった。
最後の数周のバトルに備えてタイヤを温存する走りのフェルスタッペンに対して、8周若いタイヤのハミルトンがどんどんと差を詰めていき、50周目は2秒を切るところまで迫った。
しかし、フェルスタッペンはハミルトンを1秒以+の後方にキープして、55周目を迎える。
フェルスタッペンは周回遅れを利用してホームストレートででリアウイングを開く権利を得るが、ハミルトンは周回遅れを抜くタイミングが悪くてリアウイングを開けない。
このため、ファイナルラップに入るホームストレートでフェルスタッペンに離されてしまう。
フェルスタッペンは、そのまま56周目(ファイナルラップ)を走り切り、トップでチェッカーを受けた。
角田は、FP1では長勝ったマシンのセットアップを辛抱良く進め、予選ではソフトタイヤを使ってQ3に進出した。
決勝では、ソフト・スタートの不利を補う見事なドライビングで、今シーズンのはベストと言える9位でフィニッシュした。
次は、メキシコGPだ。
標高2400mの高地にあるサーキットなので、ドライバーは酸素が薄いので、体力的にたいへんだ。
PUはターボに負荷がかかるし、空気が薄いので冷却が課題となる。
空力面でも、大きくて立ったウイングを使わないとダウンフォースが確保できない。
メキシコはホンダF1が初優勝を飾った地だ。
その時は、燃料のミックスを薄くしたエンジン・セッティングが好を奏し、圧倒的なパワーの差で優勝した。
今は、ホンダ・ジェットのコンプレッサー技術が生きる高地に強いターボがある。
ペレスは、勝てるマシンで迎えるホーム・グランプリだ。ペレスには高地慣れした体で有利だ。フェルスタッペンとの1・2フィニッシュを狙ってほしい。
メルセデス・ハミルトンはそう簡単には勝たせてくれないだろうが・・・。
メキシコGPは、1位フェルスタッペン、2位ペレス、3位ハミルトン、4位ボッタス、5位角田、6位ガスリー、7位ルクレール、8位サインツ、9位フェッテル、10位アロンソかな。
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YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
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