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YUKICHI OTSUKA 大塚雄吉
F1 ウォッチャー
幼少期にF1に魅せられ、50年以上にわたって、日本製のF1が出ていなくても、日本人F1ドライバーがいなくても50年以上にわたってF1を見続けてきた、F1 ウォッチャー。

Formula One 2021(6)2021 / 06 / 04

モナコGPは、フェルスタッペンが制圧した。
フェルスタッペンはポールポジションのルクレールがスタートできなかったため、事実上のポールスタートだったが、スタートでうまく2番手ボッタスを抑えてそのまま78周を走り切り、モナコ初優勝を果たした。
栄誉あるロイヤル・ボックスの表彰台に立てたのはF1の新勢力、フェルスタッペン、サインツ、ノリスの3人だった。モナコの表彰台にはメルセデスのハミルトンとボッタスの姿はなかった。

モナコの市街地コースで現在のF1がオーバーテイクをすることは事実上不可能だから、他のどのグランプリよりもモナコでの予選は重要だ。
今年のフェラーリは、モナコとの相性が良く、セッティングも決まっていた。
ルクレール、サインツともにFPから好タイムを連発していて、二人ともポールを狙える位置にいた。
レッドブルのフェルスタッペンとペレスはFP中にセッティングが決めきれずに苦戦していた。
メルセデスはタイヤが温まりにくいマシン特性を抱えているが、スローコーナーが得意なボッタスがポールを狙っていた。

予選Q3の1回目のアッタックではルクレールがトップタイムをたたき出した。
各車タイヤを履き替えて、路面にラバーの載るQ3終了間際のアタックに賭ける。
ルクレールは、ポールを確実なものにするためにプールサイド・シケインで少し攻めすぎて、クラッシュした。

ルクレールのクラッシュがQ3終了間際だったため、フェルスタッペン、サインツ、ハミルトンなど自己最速のセクター1・タイムでポールを狙っていた後続車両のドライバー達はたまらない。
結局マシンをクラッシュさせたルクレールがポールを獲り、予選順位はフェルスタッペン、ボッタス、サインツ、ノリス、ガスリーとなり、ハミルトンは7番手に沈んだ。

決勝は、グリッドにつく前のレコノサンスラップで、ルクレールのフェラーリのドライブシャフトが破損していることが判明し、ルクレールはノー・スタートとなった。
これは昨日のクラッシュによる影響であることは明白で、残念ながら自業自得といったところだ。
ルクレールは、またもホームGPをフィニッシュできなかった。ポールは獲ったが・・・。

スタート後、フェルスタッペンには敵わないまでも2番手を走行していたボッタスは、ピットインしてタイヤ交換をしようとした際に、メカニックがタイヤを外す際にナットの山を潰してしまいタイヤが外れずにリタイヤした。
どうして、メルセデスはボッタスにばかり不運がのしかかるのだろう。

コース上で抜くことのできないモナコで光ったのは、4位のペレスと5位のフェッテルだった。
タイヤの性能が長持ちするモナコで巧みにタイヤを温存して最初のタイヤの距離を伸ばし、前を走る車より長く走ってタイヤ交換時に速く走り、大幅に順位を上げた。
早めにピットインしたハミルトンはペレスとフェッテルのオーバーカットされ、7位でレースを終えるしかなかった。

角田は、FP2のクラッシュで充分な走行経験が積めず予選16番手、決勝では、ハードタイヤ・スタートで引っ張れるだけ引っ張って他車とタイヤ交換時期をずらしポジションを上げる作戦だったが、スタートで2台に先を越され、タイヤ交換のタイミングが悪かったために、ウイリアムズ2台の前に出ることもできず、16位に終わった。
今回予選決勝とも6番手で終えたガスリーも、2020年前半までは角田と同じようなことを繰り返していたが、今では、マシンがコースに合っていなくても確実にQ3に進出して決勝でポイントを獲れるようになった。
角田も、これからの3レースほどで、FPから着実にマシンを仕上げて予選Q3に進出ところまでもっていかないと、来年のシートはないかもしれない。

次は、アゼルバイジャンGPだ。
昨年はモナコ同様は中止となったが、今年は開催に漕ぎつけた。
バクー市街地に設営されたコースが使われる。
バクーのコースは2kmに及ぶ直線があることと、直角コーナーが多いことがモナコとは異なる。
ボッタスとペレスはこのコースを得意としている。
サインツもターマック(ラリー用語!)は得意なようだ。
レッドブルはここでも勝っておかないとフランスGPからはメルセデスの本格的な逆襲が始まる。

アゼルバイジャンGPは、1位フェルスタッペン、2位ペレス、3位ボッタス、4位ハミルトン、5位サインツ、6位ルクレール、7位ノリス、8位ガスリー、9位フェッテル、10位角田かな。

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