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YUKICHI OTSUKA 大塚雄吉
F1 ウォッチャー
幼少期にF1に魅せられ、50年以上にわたって、日本製のF1が出ていなくても、日本人F1ドライバーがいなくても50年以上にわたってF1を見続けてきた、F1 ウォッチャー。

Formula One 2021(1)2021 / 03 / 26

F1の2021年シーズンがバーレーンで開幕する。
コロナ禍はいまだ収まらず、変異型のコロナウイルスが蔓延し始めた中、開幕にこぎつけた。
当初はオーストラリアで開幕戦が行なわれる予定だったが、確実に開催が可能なバーレーンでスタートすることになり、当初のオーストラリアGPの日程は開幕前テストに充てられて、バーレーンで実施された。

昨年はコロナ禍の中(今年もだが・・・)極めて変則的な形で何とか17戦が組まれたが、感染防止対策の為に開催内容やチーム側の体制がスリム化された。
おかげで、必要だとされながら遅々として進まなかったF1チーム運営のスリム化が幾分か前に進んだ感じだ。

今年は、7年間続いたメルセデスのF1支配が崩される年になるのだろうか?
今年は、昨年と比べて大幅な変更が許されていないので、メルセデスを追い越すだけの開発は難しいのではないかとも言われている。
そんな中、メルセデス対抗の筆頭株であるレッドブル・ホンダはできることはすべてやってきた感と気迫がみなぎっている。
昨年、ホンダは2021年限りでF1から撤退することを発表した。
そして、2021年しかないという現実が今年のホンダの力をより高めたと思われる。
2021年のホンダPUは全くの新設計と言っていい内容だ。
特にICE(ガソリンエンジン部分)はカムシャフトの位置を下げたり、シリンダー間の距離を縮小したりして、さらなるコンパクト化・低重心化を実現している。
これは、レッドブルのシャシーにも好影響をもたらす。
今年からダウンフォースを削るために減らされたリアアンダーフロア面積を補完するためにPUの横を流れる空気量を増やす必要があり、PUがコンパクトなことは空力設計上有利になる。
また、前傾しているハイ・レーキ・コンセプトのレッドブルにとって、重心高の低いPUはコーナーでのマシンの安定性に大きく寄与する。

ホンダは、2021限りの撤退を決めた後、本来2022年に投入するはずだったPUを2021年に間に合うように開発し、最終年に悔いのないようにやり切ることにした。
ホンダのエンジニアには2021年はドライバーズ・コンストラクターズ両方ともチャンピオンをとって、撤退を決めたマネジメントを後悔させてみせると意気込んでいる人もいる。

メルセデスは、多少の問題を抱えていたものの、テストでは例年通りテストに徹していて、蓋を開けてみれば去年のように圧倒的に強いかもしれないと憶測する向きもある。
確かに昨シーズンのテストから開幕戦の圧勝という状況を思い起こせばトラウマに陥るのも納得できる。
しかし、世界最大のエンジンメーカーが精魂を傾けて開発したエンジンを侮ってはいけない。
レッドブルだってテストで燃料を多めに積んで走行していたのかもしれないのだ。

今年は、有力ドライバーの移籍が多数あった。
フェッテルはフェラーリからアストンマーチン(前レーシングポイント)へ、サインツがマクラーレンからフェラーリへ、リチャルドがアルピーヌ(前ルノー)からマクラーレンへと移籍した。
今年は三人のルーキーと一人の出戻りがF1に登場する。
F1に戻ってくるのは、2回のワールドチャンピオンに輝くアロンソでアルピーヌから再デビューする。
三人のルーキーは去年F2を戦ったドライバーたちだ。
父親の会社がハースのビッグスポンサーとなったニキータ・マゼピンとF1ワールドチャンピオン7回のミハエル・シューマッハを父に持つ2020ン年F2チャンピオンのミック・シューマッハがハースからデビューする。
そして、日本でダントツの速さで2018年F4チャンピオンを獲った後、F3、F2をそれぞれ1年で卒業して、F1へと駆け上った角田裕毅がアルファ・タウリから出走する。
これまでの日本人F1ドライバーの中で最も速いとの呼び声が高い。
角田はF1ドライバーになることを目指しているのではなくF1チャンピオンになることを目指している。
ホンダのラストイヤーに角田のデビューが間に合った。

バーレーンGPは1位フェルスタッペン、2位ハミルトン、3位ペレス、4位リチャルド、5位ガスリー、6位ボッタス、7位ルクレール、8位フェッテル、9位ノリス、10位角田かな。

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