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YUKICHI OTSUKA 大塚雄吉
F1 ウォッチャー
幼少期にF1に魅せられ、50年以上にわたって、日本製のF1が出ていなくても、日本人F1ドライバーがいなくても50年以上にわたってF1を見続けてきた、F1 ウォッチャー。

Formula One 2020(17)2020 / 12 / 11

サヒールGPは、ペレスが劇的な初優勝を遂げた。
ペレスは先週エンジン・ブローで悔しい思いをしたが、今週は全てがいい方に働いて、念願の賜杯を手にすることができた。
2位に入ったのはF1初表彰台のオコン、3位はストロールだった。

ハミルトンに新型コロナの陽性判定が出たことにより、急遽ウイリアムズのラッセル(メルセデスの育成ドライバーでもある)がハミルトンのシートに座ることになった。
ウイリアムズのラッセルのシートにはジャック・アイトキン、手にやけどを負ったグロージャンのシートにはピエトロ・フィッティパルディ(2回F1チャンピオンのエマーソン・フィッティパルディの孫)が座ることとなった。
中でも、ラッセルはウイリアムズのマシンで時折Q2まで進出するなど、非凡なところを見せていたことから、最も速いメルセデス・マシンに乗ったらどのような走りを見せるか注目された。

ラッセルは、予選から余すところなく速さを披露した。
予選Q1とQ2は最速で、Q3でも、もう少しでポールポジションを獲るところまで行ったが、最後にボッタスにひっくり返されて0.026秒差で2番手となった。
フリープラクティスから好調だったフェルスタッペンも今回はメルセデスト変わらぬ速さを見せてポールを狙っていたが、ボッタスとは0.056秒差の3番手となった。
フェルスタッペンは、決勝のスタートで前に出ることさえできれば、勝てる目はあると踏んでいたに違いない。
ルクレールもアタック・ラップを見事にまとめて4番手タイムを出した。
来年のシートが決まっていないペレスと来年のシートが危ういクビヤトが5番手、6番手につけた。

決勝レースは、スタートでラッセルがボッタスの前に出てトップで1コーナーを抜けていく、ボッタス、フェルスタッペンが2番手を争う中、4コーナーで2者の隙を突いて外側から前に出ようとしたペレスに内側から前に出ようとしたルクレールが絡んでペレスがスピンし、ペレスとの接触を避けようとしたフェルスタッペンがグラベルにつかまった。
結局、フェルスタッペンとルクレールはリタイヤとなった。ペレスは走ることができたので2周目にピットインしてミディアム・タイヤに交換した。この時点でペレスは最下位に落ちた。

5周目にセフティカーが入った。
7周目にはラッセル、ボッタス、サインツレースが再開される。

28周目まではこのオーダーでレースが進むが、29周目にサインツがピットインしてミディアムに交換したので、ストロールが3番手に上がる。
他のドライバーがタイヤ交換のためいったん後退するのを尻目に、2周目にタイヤを交換したペレスは30周目までに6番手まで上がった!
55周目になってもメルセデスのラッセルはトップを走り続けていて、ボッタスはラッセルから7秒以上離されている。
ペレスは57周目にはオコンを抜いて3番手まで進出していた。

エイトケンがウイングを落としたため62周目にVSCが出た。
メルセデスは、この時点で3番手ペレスと26秒のギャップを築いていたラッセルの優勝を確実にするために、ピットインしてタイヤを交換することにした。
ここで、メルセデスらしからぬミスで、誤ったタイヤをラッセルに装着してしまった。
ラッセルはもう一度ピットに入って正しいタイヤに交換する羽目になった。
このため、トップを快走していたラッセルは5位まで落ちた。
それでもラッセルはあきらめず、75周目にはトップのペレスと3.2秒差まで迫る。
ところが79周目にリアタイヤのパンクのためにピットインして15番手まで後退する羽目になった。
その後、ラッセルはゴールまでの8周で6台を抜いて9位でゴールし、ファーステスト・ラップも記録した。
ラッセルのF1初ポイントは3点に終り、ほろ苦いものとなった。

次は、今季の最終戦アブダビGPだ。
ハミルトンが戻ってくるので、ラッセルはウイリアムズから出走することになる。
最終戦なので、ドライバーはいつもよりアグレッシブに攻めるだろう。
ボッタスとアルボンは崖っぷちだ。フェルスタッペンはここで優勝してチームの来年につなげてほしい。

アブダビGPは、1位フェルスタッペン、2位ボッタス、3位ガスリー、4位ぺレス、5位サインツ、6位アルボン、7位フェッテル、8位リチャルド、9位ノリス、10位ラッセルかな。

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