ルクレールが、ベルギーGP初優勝に輝いた。
ルクレールは金曜日から最速で、予選でも。
2番手のフェッテルに0.748秒も差をつけてポールポジションを獲った。
ルクレールは、決勝レースでは,フェッテルの協力を得て、メルセデスのアタックを受けずに済んだ。
そして、ポールからスタートしてチェッカーを受けるまでトップの座を譲ることなくレースを支配した。
最終盤には、2位のハミルトンが急接近し、ゴールした時は0.981秒差まで迫っていた。
しかし、ルクレールは落ち着いてレースをコントロールしていたから、ハミルトンに優勝の目はなかった。
ボッタスは、ハミルトンから12秒近く遅れて3位でゴールした。今回は、ルクレールノ優勝を助けることになり、4位に甘んじたフェッテルは、終盤タイヤを交換してファーステストラップを記録した。
このレースから、ガスリーに代わってレッドブルのステアリングを握ることになったアルボンは、ベルギーGPで今シーズン4台目のPUを使用したことから、グリッド降格ペナルティを受け、17番グリッドからスタートしたが、次ぎから次へとライバルを抜き去り、5位でゴールした。
ファイナルラップに、最終コーナーの立ち上がりでアルボンに抜かれたペレスは、6位でゴールした。
フェルスタッペンは、1周目の1コーナーでライコネンと接触し、リタイヤしたため連続入賞が途絶えた。
ハンガリーGPとベルギーGPを見返してみると、とても興味深い。
現行の規定になってから、5シーズン半を経てやっとトップ3チームが互角に戦う状況が実現した。
メルセデスは、昨年までは他車に対して圧倒的なパワーアドバンテージを持っていたが、今年は、パワー面で追いつかれるとみて、ダウンフォース重視のマシンに仕上げてきた。
このため、今年のメルセデスは直線では速くないが、低速コーナーではとても速い。
フェラーリは、PUのパワーがメルセデスを上回るほどに成長したことから、逆に直線スピード重視のマシンに仕上てきた。
しかし、タイトコーナーでは遅い。また、今年のフェラーリは、タイヤに優しくなく、決勝レースではタイヤが持たずにペースを落とすことが多々ある。
レッドブルは、シーズン序盤、新しいフロント・ウイングを機能させるのに手間取ったが、最近は、シャシーが持つ本来の速さを発揮できるようになった。
ホンダPUは、高い信頼性を身に着けて、スペック3でパワー面で、メルセデスに少し近づいたと思われていた。
ところが、スペック2でもうまくプログラムすればそこそこ走れることを示した。
ホンダは、ベルギーGPでアルボンとクビヤトにスペック4を投入した。
レース後に分かったことだが、驚いたことに、フェルスタッペンもアルボンも決勝はスペック2PUで戦っていたのだ。
アルボンは、使い古したスペック2PUで17番手から5番手まで追い上げたことになる。
しかも、パワー・サーキットのスパでだ。
要するに、PUはハードの性能だけでなく、ICEとターボ、エネルギーの回収と放出をコースごと、コーナーごと、レース展開に合わせてどう使っていくかによって総合的な性能が決まってくるのだ。ホンダが今年大きく進歩したのは、PUの信頼性を向上させて、レッドブルというベンチ・マーク・シャシーと組み合わさったことにより、質の良いデータを得ることができるようになったからだ。
次は、イタリアGPだ。フェラーリの地元の高速コース、モンツアで、フェラーリは何があっても勝たなくてはならない。ここは、イタリアのチームであるトロロッソにとってもホーム・レースだ。現在、F1ただ一人のイタリアン、ジョビナッツィノ乗るマシン名はイタリアの名門、アルファロメオでPUはフェラーリだ。
日曜日の決勝は雨が降るらしい。予報通りの雨となれば、単純なパワー競争とはならない。
イタリアGPは、1位フェッテル、2位フェルスタッペン、3位ルクレール、4位ハミルトン、5位アルボン、6位ボッタス、7位ヒュルケンベルグ、8位リチャルド、9位クビヤト、10位サインツかな。
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YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
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