カナダGPのゴールラインを最初に横切ったのはフェッテルだった。
しかし、カナダGPの勝利者となったのは2番手でチェッカーを受けたハミルトンだった。
結果としては、シーズンの1/3を消化して、メルセデスの7戦全勝となった。
フェッテルは、ブレーキに多少の問題を抱えていたのか、終盤に差し掛かったところでハミルトンに詰め寄られ、プレッシャーを受けていた。
そして、48周目のターン4でコースをはみ出して戻った際にハミルトンを妨害したとして5秒加算ペナルティをくらった。
それでも、フェッテルは、ゴールまでの22周にわたってトップのポジションを守り抜いた。
ハミルトンは、何とか自力でフェッテルの前に出ようと65周目には0.7秒差まで追い上げたが、フェッテルに抑え切られた。
レース自体は、とても見ごたえのあるレースだっただけに、ペナルティに値するかどうかについて大議論を巻き起こすような判定によって、結果が覆されるのは考えものだ。
モナコGPに続いて、カナダGPでも、レース・スチュワートの判定によって上位の順位が入れ替わっことになる。
特に、今回はウィナーが入れ替わっのだから問題だ。
レースごとにスチュワートが変わる現行のシステムだと判定に一貫性がない。他の判定協議などを参考にして、5人程度のシーズン常任スチュワートによる即座の判断というような形態をとるべきだろう。
車両のレギュレーションなどは、極めて厳格化されているのに、肝心の競技のジャッジ方式がこれでは話にならない。
3位にはルクレールが入った。
ルクレールは、FPでは好調だったが、予選、決勝ともフェッテルに及ばなかった。
4位にはボッタスが入った。
ボッタスは、終盤、5位とのタイム差があったのでソフトに履き替えて、ファーステスト・ラップも記録した。
5位には9番グリッドから追い上げたフェルスタッペンが入った。
フェルスタッペンは、このコースではパフォーマンスの高くなかったマシンを操って、セフティカー出動のタイミングで一気にトップとの差を縮める作戦のようだった。
残念ながら、今年は、セフティカーの出動はなかった。
それでも、9番グリッドから5位まで追い上げたフェルスタッペンはさすがだ。ここまでがトップと同一周回でゴールした。
6位と7位にはルノーのリチャルドとヒュルケンベルグが入り、次戦フランスGPに向けて期待を持たせる結果となった。
5番グリッドからソフト・タイヤでのスタートのガスリーは、何とか8位でゴールした。
ストロールは地元の声援を受けて9位という結果を出した。最後の1ポイントを獲ったのはクビヤトだった。
F1サーカスはヨーロッパに戻り、次は、フランスGPだ。
シルキー・ポール・リカールは古くからあるコースだが、近年、過去の面影がないほど近代的に生まれ変わった。
エスケープ・ゾーンがコンクリート舗装なのでコーナーを攻めやすい。コーナリング速度が速くなるので今年のメルセデスには有利かもしれない。
ホンダは、早くもスペック3PUをフランスGPに投入する。
フランスGPは、ガスリーとグロージャンにとってはホームGPだ。
ルノーにとっても、今後のシーズンのジャンピング・ボードにしたい重要なレースだ。
フランスGPは1位フェッテル、2位フェルスタッペン、3位ルクレール、4位ハミルトン、5位ガスリー、6位ボッタス、7位グロージャン、8位ヒュルケンベルグ、9位サインツ、10位クビヤトかな
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YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
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