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YUKICHI OTSUKA 大塚雄吉
F1 ウォッチャー
幼少期にF1に魅せられ、50年以上にわたって、日本製のF1が出ていなくても、日本人F1ドライバーがいなくても50年以上にわたってF1を見続けてきた、F1 ウォッチャー。

Formula One 2019(7)2019 / 06 / 07

ハミルトンが今年のモナコ・グランプリ・ウイナーとなった。
2番手でゴールしたのは最後までハミルトンノ勝利を脅かしたフェルスタッペンだったが、ピットアウトの際にボッタスと前を争ったことで5秒のペナルティを課されたため4位フィニッシュの扱いとなった。
2位には孤独に3番手を走り続けたフェッテルが入り、ピットアウトでフェルスタッペンに割り込まれたボッタスが3位となった。

これで、開幕以来のメルセデス・ワン・ツーフィニッシュは途絶えたが、開幕以来、メルセデスしか優勝していないことも事実だ。
5位には、ガスリーが入った。
ガスリーは終盤になって後続とのタイム差があったのでソフトタイヤに履き替えてファーステスト・ラップを獲得した。
ガスリーから43秒遅れで続いた第2グループは、サインツを先頭に、クビヤト、アルボン、リチャルド、グロージャンの順でゴールした。
最終的に4位にはなったが、速さと強さを持ち合わせたフェルスタッペンの走りが印象的だった。
予選でメルセデス2台に次ぐ3番手のタイムを出して、何かあればトップを狙える位置につけた。
決勝でも、クラッシュするような無理な攻めをせず速さを保っていた。
終盤、タイヤのきつくなったハミルトンをテール・ツー・ノーズで攻めて、一瞬の隙があれば抜けるチャンスを増やすための努力をしていた。
ゴールまであと2周というところで、トンネルを抜けた後のシケインでハミルトンに並びかけたが、ハミルトンの巧みなライン取りに阻まれ、抜くことはかなわなかった。
タイヤが接触しても、相手にも自分にもダメージが及ばない程度に抑えたところにフェルスタッペンの進化を見た。
もはや、ドライバーの技量とメンタルでフェッテルを超え、ハミルトンと並んだといえるかもしれない。
このシーンは、今年のモナコ最大の見せ場であったことは間違いない。

地元、モナコの期待期待を一身に集めたルクレールは、フリー走行3でトップタイムを記録するほどの速さを見せていた。
予選では、フェラーリ・チームが、路面のビルドアップによる他車のタイムアップを甘く見積もったため、Q1終盤にアタックさせてもらえず、まさかのQ1敗退となってしまった。
モナコで15番グリッド・スタートというのは絶望的だ。それでも、ルクレールは抜くのがほとんど不可能と言われるモナコを果敢に攻めて8周目にはグロージャンを抜いて12位まで浮上したが、9周目にヒュルケンベルグを抜こうとしたときに接触して、リタイアせざるを得なくなった。

それにしても、モナコは、コースにもう少し工夫をするか、モナコ向けに、ブロック禁止ルールを変更してでも、パッシングが可能なようにしないと、伝統ののドライバーズ・サーキットなのに、予選とハプニングだけで結果が決まってしまうのは問題だ。

次は、カナダGPだ。
ジルビルヌーブ・サーキットは、川の中州に作られた細長いストリート舗装のコースだ。
長い直線のあとにシケインやヘヤピンがあるので、PU、燃費、ブレーキにきついサーキットだ。
今年のジルビルヌーブでは、以外に、フェラーリとレッドブルが強いかもしれない。
ホームグランプリとなるストロールは、今年、あまりいいところがない。チームを購入してまでサポートする父親と寒い国に居ながらF1への熱い情熱を絶やさないカナダ人ファンに報いる時だ。
ルクレールが勝てば、フレンチ・カナディアンたちは祝福してくれるだろう。

カナダGPは1位ルクレール、2位フェルスタッペン、3位ボッタス、4位フェッテル、5位ガスリー、6位アルボン、7位グロージャン、8位ヒュルケンベルグ、9位ライコネン、10位ルクレールかな

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