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YUKICHI OTSUKA 大塚雄吉
F1 ウォッチャー
幼少期にF1に魅せられ、50年以上にわたって、日本製のF1が出ていなくても、日本人F1ドライバーがいなくても50年以上にわたってF1を見続けてきた、F1 ウォッチャー。

Formula One 2019(6)2019 / 05 / 23

スペインGPは、ハミルトンが3勝目を挙げ、チャンピオンシップ・ポイント・トップの座を奪い返した。
メルセデスは、開幕以来、5戦連続のワン・ツーフィニッシュを決め、コンストラクターズ・ポイントでも独走状態だ。
ハミルトンはアゼルバイジャンGPの結果に懲りて、スペインGPではチームメイトに対してスタート時に紳士的に振舞うことはなかった。
その結果、勝利を手にすることができた。
ボッタスは、予選でダントツに速く、Q3タイムでハミルトンに0.634秒差をつけた。
フェッテルは、ハミルトンから0.232秒遅い3番グリッド、フェルスタッペンはフェッテルより0.085秒遅い4番グリッドだった。
予選通りいけば、決勝は、ボッタスの圧勝となったはずだが、そうはならなかった。

以外に、抜き所のないバルセロナのコースは、予選順位とスタートでのポジション取りが極めて重要になる。
予選でボッタスから大きな差をつけられたハミルトン、フェッテル、フェルスタッペンは、スタートで前に出るしかレースを有利に運ぶ方法はないと狙っていたに違いない。
スタートと同時に、ハミルトンは第1コーナーの内側、フェッテルは外側に向けてダッシュし、コース中央のボッタスと3台が並んで突っ込んでいった。
そして、第2コーナーで頭をとったのはハミルトンだった。第1コーナーには、3台が並んだまま通過するだけのスペースはなく、フェッテルがたまらずアウト側に膨らんだ隙をついてフェルスタッペンがボッタスの背後に滑り込み、3番手に浮上した、フェッテルは4番手に後退してしまった。
このとき、フェルスタッペンは、3台が並んでコーナーに突入していくのを見て、わざと少し引いて後ろからチャンスをうかがっていたという。
確かに予選4番手のポジションからは、トップに立つのは無理だし、前の3台のうち少なくとも1台がはじき出される可能性が高いから、そこを突くのが最も高い確率でダメージなくポジションアップできる方法だったろう。
結局、決勝レースの1位から6位までは1周目のポジションどおりのオーダーで幕を閉じた。

それにしても、今年こそは、メルセデスの牙城が崩れるだろうと思われていたのに、開幕以来、5連続ワンツー・フィニッシュを決められてしまっている。
相変わらず、フェラーリのレースマネジメントは裏目に出ているところが目立つ。
バーレーンGPとアゼルバイジャンGPはフェラーリが勝っていてもおかしくなかった。
勝てたレースを落としているうちに、メルセデスは弱点を克服してさらに強くなってしまった。
今年からピレッリタイヤのゴム厚が薄くなり、コンパウンドが硬くなったことに、アジャストできていないチームが多い中、メルセデスノマシンには、嵌まっているようだ。

次は、モナコGPだ。伝統の市街地コースは、エスケープゾーンを充実させたり、ピットレーンをかなり手前からにして独立させるなどの改良が進められてきたが。基本的には、ガードレールと建物の壁に囲まれたストリートコースであることに変わりはない。
モナコでは、PUの差をドライバーの技量でカバーできる範囲が多いとされる。
しかし、今年のメルセデスは、専用サーキットでもウイングを立ててコーナリングが速いことから、モナコでも無敵なように思える。

例年、モナコでは、ストリートコースを得意とするドライバーが前に出てくる。モナコをホームとするルクレールもストリートコースで速さを見せるライバーの一人だ。ハミルトンとフェルスタッペンはレース専用コースでは速いがモナコでの実績は今一つだ。フェラーリやレッドブルが6戦目にしてメルセデスの牙城を崩せるかどうかが見ものだ。

モナコGPは1位ルクレール、2位フェルスタッペン、3位ボッタス、4位フェッテル、5位ガスリー、6位コバライネン、7位サインツ、8位ライコネン、9位ペレス、10位グロージャンかな。

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