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YUKICHI OTSUKA 大塚雄吉
F1 ウォッチャー
幼少期にF1に魅せられ、50年以上にわたって、日本製のF1が出ていなくても、日本人F1ドライバーがいなくても50年以上にわたってF1を見続けてきた、F1 ウォッチャー。

Formula One 2018(17)2018 / 10 / 19

ハミルトンは日本GPを完全に制圧した。
メルセデスはボッタスも2位に入り、ロシアGPに続いてのワンツー・フィニッシュを決めた。
フェルスタッペンはボッタスをあと少しのところまで追い上げたが、抜くには至らず、3位でフィニッシュした。
4位には15番グリッドから追い上げたリチャルドが入った。

メルセデスは予選から強かった。
雨が降ったり止んだりの難しいコンディションの中、マシンが完璧に仕上がっていただけでなく、アタックに出る時のタイヤ・チョイスもタイミングも見事だった。
対するフェラーリは、シンガポール以来、マシンの仕上がりが今一つで、マシン・パフォーマンスがメルセデスに比べて劣っているのに加えて、レース・マネジメントもうまくいっていない。
Q3では路面と雨の状況を見誤り、フェッテルをインターミディエートで送り出してしまい、慌てて、スパ―ソフトでタイムを出そうとしたときは路面がぬれていたために、フェッテルは9番手のタイムしか出せなかった。
フェラーリは、メルセデスにマシンの総合力で大きく差をつけられていたために、思いのほかコースが濡れていた時にはメルセデスに勝てると踏んで、ギャンブルに出たのだ。
フェラーリの賭けは裏目に出てしまった。
ロシアGPで、非情にも、ボッタスに勝を譲らせてまでハミルトンとフェッテルのポイント差を広げておいたのが利いている。
フェラーリが、ギャンブルに出るしかないところまで追い込んでいたのだ。予選1番手から4番手までは、ハミルトン、ボッタス、フェルスタッペン、ライコネンの順となった。
予選5番手から8番手は、グロージャン、ハートレー、ガスリー、オコンの順で続き、フェッテルは9番手だった。

決勝レースのスタートで3番グリッドのフェルスタッペンは、メルセデスの2車を出し抜くことができず、3番手のまま、ライコネンは4番手で続くが、フェッテルが早くも9番グリッドから5番手まで浮上してきた。
2周目のシケインでフェルスタッペンがライコネンをアウト側に押し出したため、フェッテルは4番手まで駒を進めることができた。
コース上のタイヤ粕を清掃するため、5周目に入ったセフティカーが引っ込んだ8周目のスプーンカーブで、フェッテルはフェルスタッペンのインに着けて抜こうとするが、接触して19番手まで後退してしまう。
その後も、フェッテルはあきらめずに前を追ったが、6位でゴールするのが精いっぱいだった。
これでハミルトンとフェッテルのポイント差は67に開いた。今シーズンは残り4戦しかない。

次は、アメリカGPだ。
アメリカGPの開催されるサーキット・オブ・ジ・アメリカズは、アメリカに多いオーバルのハイスピードコースではなく、とてもテクニカルなコースだ。
路面のグリップもパーマネント・コースの中では低い方なので、マシン・セッティングがとても重要になる。
このコースであれば、レッドブルのマシンが実力を発揮することができる。
現在、残念ながらアメリカ人F1ドライバーはいないが、ハースチームにとっては母国レースとなる。隣国のメキシコからは、ペレスのファンが多く詰めかける。

アメリカGPは、1位フェッテル、2位リチャルド、3位フェルスタッペン、4位ライコネン、5位ガスリー、6位グロージャン、7位ペレス、8位オコン、9位ハートレー、10位サインツかな。

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