フェッテルは、ブリティッシュGPで完全アウェーのフェラーリに7年ぶりの勝利をもたらした。
ハミルトンは、持てる力の全てを出し切って5連勝を目指したが、2位でフィニッシュせざるを得なかった。
3位には、ハミルトン2位の一因を作ったライコネンが入った。
ブリティッシュGPは予選から白熱した戦いが繰り広げられた。
フェラーリは、これまで決勝では強くても予選ではメルセデスの後塵を拝すことが多かった。
これまで、フェラーリがポールポジションを獲るときは、フェッテルのドライビングによるところが大きかった。
ところが、今年のブリティッシュGPでは逆の現象が起きた。
基本的なパフォーマンスでフェラーリはメルセデスを上回り、フロント・ローを独占しそうな勢いだった。
ところが、ホーム・グランプリ5連勝にかけるハミルトがン渾身のQ3アタックを決め、僅か0.044秒差でポールをもぎ取ったのだ。
同じメルセデスのボッタスがハミルトンより0.325秒も遅いタイムだったから、このラップがいかにスーパーなものだったかがわかる。
予選を終えてマシンを止めたハミルトンは、しばらく動けなかった。それほど集中していて全精力を使い果たしたということだ。
ところが、決勝レースのスタートでハミルトンのブリティッシュGP5連覇の夢が遠のいてしまった。
フェッテルはフロント・ローから素晴らしいスタートを決め、予選4番手のボッタスが続く展開になってしまった、
その結果、ハミルトンとライコネンが3番と4番手になった時に、焦ったライコネンがハミルトンに追突してしまい、スピンしたハミルトンは18番手まで後退してしまう。
ここから、ハミルトンの怒涛の追撃が始まる、3周目14番手、6周目12番手、9周目8番手、15周目には5番手まで追い上げた。
しかしこの間にフェッテルは首位を独走しており、ハミルトンの26.5秒前方にいた。
しかし、この後も、ハミルトンは手綱を緩めることなく、タイヤ交換をぎりぎりまであとにずらしてフェッテルを追い続け、2.26秒差まで迫ったが、前に出ることはできなかった。
全力を出し切って、どうしても優勝したかったレースを落としたハミルトンの落胆ぶりは目を覆うばかりだった。
レース後、ハミルトンはライコネンの追突を責めていたが、そもそも、スタートでフェッテルに先を越されなければこうゆうことにはならなかったはずで、負けは負けなのだ。
シーズン前半が終了して、フェラーリとメルセデスの速さがほぼ拮抗してきた。
すでに、オーストリアGPあたりからフェラーリPUのパフォーマンスがついにメルセデスPUを上回ったのではないかと思われていたが、その傾向がブリティッシュGPになって顕著になった。
フェラーリ本体だけでなく、フェラーリPUを使用するハースとザウバーもトップ10に入れるだけの速さを見せるようになったからだ。
ところが、ルノーPUとホンダPUはなかなかフェラーリ・メルセデスとの差を埋められないでいる。
レッドブルのシャシー能力ト空力性能をもってしてもルノーPUではシルバーストーンでは勝負にならず5位に入るのがやっとだった。
次は、2年ぶりのドイツGPだ。フェッテルとヒュルケンベルグ、メルセデスにとっては
ホームGPだ。ここで、ハミルトンがフェッテルを抑えれば後半戦はますます面白くなる。
ドイツGPは、1位ハミルトン、2位フェッテル、3位ライコネン、4位ボッタス、5位リチャルド、6位フェルスタッペン、7位サインツ、8位ヒュルケンベルグ、9位ルクレール、10位ガスリーかな。
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YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
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