フェルスタッペンは、オランダから応援に駆けつけた2万人のファンの前でオーストリアGP優勝を果たした。
ライコネンが1.6秒遅れの2位フェッテルがさらに1.5秒遅れの3位となったが、このレースにおいてはフェルスタッペンの敵ではなかった。
メルセデス2台とリチャルドがリタイヤしたため、トップ6のうち3台しかゴールできなかったせいか、4位以下は全て周回遅れだった。
4位と5位にはハースの2台、6位と7位にはフォースインディアの2台、8位には巧みなドライビングで大幅に順位を上げたアロンソが入った。
9位と10位には、ザウバーの2台が入った。フェラーリPUは強くなった。
オーストリアGPは予選と決勝で大きく様相が変わった。
予選だけを見ると、メルセデスはフランスGP以来の性能的アドバンテージを維持していて、決勝グリッドのフロントローを独占した。
フェッテルは、ポールポジションのボッタスから0.35秒近く離されていた。
F1の世界では1周63秒のコースで0.35秒は大きな差だ。レッドブルはさらに離され、フェルスタッペンは、トップから0.7秒遅れの5番手だった。
ところが、決勝レースは快晴、路面温度はスタート時点で48度になってしまった。
路面温度が高くなったことによって、各車のタイヤはブリスターが発生しやすくなり、車とドライバーがいかにタイヤに負担をかけないで走れるかということが重要になる。
決勝レースは事故もなくスタートしたが、ハミルトンがボッタスの前に出てトップに立ち、フェルスタッペンが3番手にまで順位を上げ、フェッテルが8番手に順位を落とす形になった。
ところが、12周目に、ヒュルケンベルグのルノーが火を噴き、14周目には、ボッタスのメルセデスがギヤボックストラブルで止まってしまった。
15周目にバーチャルセフティカー・モードになったので、上位陣は各車タイヤ交換のピットインをしたが、メルセデス・チームはハミルトンにピットインの指示を出さなかった。
このためハミルトンは26周目にピットインすることになり、4番手まで後退してしまった。
これで、フェルスタッペンがトップに立った。
その後、フェルスタッペンは、タイヤを労わりながら、フェラーリに脅かされないスピードを保って逃げ切った。
オーストリアGPでは、ピットスタートから8位まで駆け上ったアロンソと序盤のトラブルから盛り返して9位でゴールしたルクレールが光るドライビングを見せてくれた。
次は、ブリティッシュGPだ。
高速コースだが近年の改修でインフィールド側ではテクニックが要求される。
チームとしてはメルセデスが大本命だが、直前のオーストリアGPで2台とも、メカニカル・トラブルで自滅しているのが気がかりなところだ。
シルバーストーンの場合は、快晴になることは稀だ(失礼!)から、レッドブルリンクのようにタイヤに悩まされることは少ないかもしれない。
優勝の最有力候補は、唯一の英国人F1ドライバー、ハミルトンだ。
ブリティシュGPは、1位リチャルド、2位フェッテル、3位ライコネン、4位ボッタス、5位フェルスタッペン、6位ガスリー、7位ヒュルケンベルグ、8位ペレス、9位グロージャン、10位ルクレールかな。
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YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
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