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YUKICHI OTSUKA 大塚雄吉
F1 ウォッチャー
幼少期にF1に魅せられ、50年以上にわたって、日本製のF1が出ていなくても、日本人F1ドライバーがいなくても50年以上にわたってF1を見続けてきた、F1 ウォッチャー。

Formula One 2018(8)2018 / 06 / 22

フェッテルがカナダGPを完全に制した。
フェッテルはポールポジションを獲り、決勝レースでも、一度も首位の座を譲ることなくチェッカーを受けた。
決勝レースは、クリーンスタートで始まり、グリッド順でレースが進むかと思われたが、ターン5でストロールがコース左側に膨らみ、ハートレーが壁に押しやられて大クラッシュ、二人はここでリタイヤとなった。
このため、レース開始早々の2周目からセフティカーが入り、4周目にレースが再開した。

例年、カナダGPでは、ヘヤピン後の長いストレートを使って追いつき、シケイン手前で前に出る追い越しが頻繁にみられたのだが、なぜか、今年は追い越しがあまりなかった。
また、レース終盤になると、ハード・ブレーキングを繰り返しでブレーキが音を上げる車が出てくるのだが、ブレーキ・トラブルを起こした車はあまりなかった。

エネルギー回収システムの進化と、空力向上のためにブレーキの冷却気がホイール内側を抜けていく機構がメカニカル・ブレーキの負担を軽くしているのだろうか。
今年のカナダGP決勝レースは、淡々としたレースに終始し、2位ボッタス、3位フェルスタッペンという、スターティング・グリッドどおりの着順となった。
リチャルドは、グリッドより二つポジションを上げて4位、カナダでは圧倒的に強いはずのハミルトンは、5位、ライコネンは6位という結果だった。
7位以下は全て1周以上の遅れだった。
ルクレールは、ここでもザウバーで10位に入ってみせた。

第7戦、カナダGPが終了した時点で、今シーズン全21戦の1/3を消化したことになる。
フェッテルは、今季3勝目を上げたことにより、ハミルトンを1ポイント上回り、チャンピオンシップでトップに立った。
チャンピオンシップポイント3位には優勝はないものの2位の多いボッタスがつけている。
今シーズンは、昨年までと違い、メルセデスが突出しているわけではない。
フェラーリはメルセデスと互角に戦っているし、レッドブルもPUのハンディがありながら2勝している。

今年から、ピレリは、これまで最も柔らかかったウルトラ・ソフトよりもさらい柔らかいハイパー・ソフトを導入した。
メルセデスはリヤタイヤに厳しいので、柔らかいタイヤだと無理ができない。
これがメルセデスの決勝レースのペースに微妙な影を落としている。
このため、柔らかめのタイヤが指定されているコースでは、メルセデスが予選でもトップに立てなくなってきた。
ハミルトンが得意とするジル・ビルヌーブ・サーキットで予選4位に甘んじていることがメルセデスの苦悩を物語っている。
しかし、カナダGPは、メルセデスだけがPUのアップデート版を投入していないから、次のGPでアップデート版が投入されれば、メルセデスが盛り返す可能性もある。
カナダGP 後、レッドブルが来年からホンダPUを搭載することが正式に発表された。
来年から、ホンダは言い訳が利かなくなる。

次は、10年ぶりに開催されるフランスGPだ。
フランスGPが開催されるポール・リカール・サーキットは1990年までフランスGPが開催されていたコースだが、現在のコースは直線部分が長くのばされ、長い直線の中間にシケインを持つロング・コース・レイアウトとなっている。
チームもドライバーもほとんどロング・コースの経験がないから、金曜日のフリー走行によるマシン・セッティングが極めて重要になる。
フランスGPは、グロージャンとガスリーにとっては初めてのホームレースだ。
ルノー・チームにとっても重要なレースとなる。
フランスGPは、1位ハミルトン、2位フェッテル、3位リチャルド、4位ライコネン、5位ガスリー、6位ボッタス、7位サインツ、8位ハートレー、9位グロージャン、10位オコンかな。

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