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YUKICHI OTSUKA 大塚雄吉
F1 ウォッチャー
幼少期にF1に魅せられ、50年以上にわたって、日本製のF1が出ていなくても、日本人F1ドライバーがいなくても50年以上にわたってF1を見続けてきた、F1 ウォッチャー。

Formula One 2017(16)2017 / 10 / 06

マレーシアGPは、フェルスタッペンが見事な勝利を飾った。
3番グリッドからスタートしたフェルスタッペンは、ポールポジションからスタートしてトップオ座をキープしたハミルトンが、スタート後しばらくは蓄積したエネルギーをコースの途中で使い果たしてしまうことに気付いていた。
そして、フェルスタッペンは、DRSが使用可能になった直後の4周目に、ハミルトンが蓄積したエネルギーを放出し終わったポイントを狙って鋭いパッシングを敢行し、ハミルトンの前に出た。
このレースでハミルトンを抜くチャンスはこのタイミングしかなかっただろう。
フェルスタッペンは、現行の複雑なパワーユニット特性を良く知り、ライバルに訪れた一瞬の弱点を感じ取り、チャンスをものにして勝ったのだ。
レッドブルのマシンが、終盤になってようやくトップを争うことのできるマシンに仕上がってきたとはいえ、絶対的な速さに勝るメルセデスを駆るハミルトンを下したのは見事と言うほかはない。
フェルスタッペンは、近い将来、チャンピオンの座に着くに違いない。

一方、ハミルトンもこれがシーズン前半であったならば、ちょっとした接触ぐらいは覚悟の上でブロックしただろう。
しかし、ハミルトンは、今シーズンのチャンピオン争いで優位に立っている。
残りのレースは、リタイヤ=ノーポイントのリスクを犯して優勝するよりも、2位で着実にポイントを稼ぐことが重要なのだ。

3位には、リチャルドが入った。リチャルドはスタート直後にボッタスに前に出られたために、抜き返せたのは9周目だった。
それまでには、フェルスタッペンとハミルトンに差を開けられてしまい、残念ながら優勝争いに絡むことができなかった。
4位に入ったのは、最後尾から怒涛の追い上げを見せたフェッテルだ。
フェッテルのフェラーリは、今回、ポールポジションを獲るのではないかと思われるほどの仕上がりだったが、予選Q1でPUにトラブルが出てしまい、PUを交換したために最後尾スタートとなってしまった。
最後尾スタートながら1周目で13番手に浮上するなどして、目覚しい追い上げを見せた。
ボッタスは調子が上がらず終盤にはフェッテルにも抜かれて5位に終わった。ここまでが、同一周回だった。
6位にはペレス、7位にはバンドールンが入った。バンドールンはアップデートされていない空力パッケージにもかかわらず、予選、決勝ともアロンソより速かった。

8位、9位、10位はストロール、マッサ、オコンの順だった。
マレーシアGPのラスト・レースにふさわしい見ごたえのあるレースだった。
マレーシアGP後のハミルトンとフェッテルのポイント差は34となった。これだけのポイント差があると、残り5レースの内、ハミルトンがリタイヤするレースが一つはないと、フェッテルのチャンピオン獲得は難しい。

次は日本GPだ。
シーズン終盤になって、メルセデスは絶対王者ではなくなってきたように見える。
高速コースでも、フェラーリやレッドブルがメルセデスと互角に近い戦いができるようになってきた。
マクラーレン・ホンダも決別が決まってから、長い直線のあるコースでもQ3に進出できるようになった。
マクラーレン・ホンダにとって鈴鹿は厳しいレースとなるだろうが、第一セクターが決まれば、意外と上位に食い込めるかもしれない。
天気予報によると、予選は雨で決勝は晴れとなっている。
両日とも雨になれば面白い展開になるのだが・・・。

日本GPは1位フェッテル、2位ライコネン、3位ボッタス、4位フェルスタッペン、5位リチャルド、6位アロンソ、7位バンドールン、8位オコン、9位マッサ、10位サインツかな。

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