フェッテルが伝統のモナコGPに優勝した。
ライコネンは、ポールポジションをとりながらフェッテルより先にピットインさせられ、後からピットインしたフェッテルにかわされ、不満の残る2位でゴールした。
3位には、予選では5番手から決勝で見事に競りあがったリチャルドが入った。
今年もピットインのタイミングでレースが決まった。
今年のモナコGPは、終日晴れていたので、決勝のコース上で他者を抜くチャンスはほとんど皆無だった(1周のタイム差が3秒あっても決勝で抜くことは不可能といわれている)。
こうなると、予選の順位のほうが決勝よりも重要になる。
モナコは1周が3.7Kmしかないので、予選、特に、Q1とQ2ではマシンが混雑してクリアラップがとりにくい。
トップ3チーム(フェラーリ、メルセデス、レッドブル)の6人のドライバーのうち、ハミルトンがこれにはまって、Q2で敗退してしまった。
フェラーリの2台は圧巻の速さを見せ、ライコネンがフェッテルに0.043秒差でポールを獲得した。
ボッタスは予選3番手、フェルスタッペンは4番手、リチャルドは5番手だった。
ライコネンからリチャルドまでは0.8秒差で1分12秒台の予選タイムだった。
レッドブルは、パワー・ハンデの少ないモナコで優勝を狙っていた。
しかし、この予選順位では、上位3台がトラブルでリタイヤでもしない限り優勝はおろか表彰台フィニッシュも簡単ではない。
マクラーレン・ホンダは2台そろってQ3に進出したが、バンドーンは前戦のペナルティで13番手、バトンはPU交換ペナルティで最後尾スタートとなってしまった。
決勝はクリーン・スタートで、上位はスターティング・グリッド通りの順番で周回を重ねていった。
モナコは、一般公道なので、路面の摩擦抵抗が少なく、一番柔らかいウルトラ・ソフトでもレース距離の半分以上はもつから、ピットインのタイミングはかなり幅広い。
27周目あたりから周回遅れが出始め、まず、フェルスタッペンが33周目、ボッタスが34周目にピットインした。
トップのライコネンはチームがフェッテルのアンダーカットを嫌ったためか35周目にピットインした3位でコースに戻った。
フェッテルはここからの4周渾身のドライビングで飛ばし、39周目にピットイン、ライコネンの鼻先でコースに戻った。
リチャルドも39周目までタイヤ交換を遅らせたおかげで、ボッタスとフェルスタッペンの前に出ることができた。
ハミルトンは、決勝が13番手グリッドからのスタートだったが、タイヤ交換を47周目まで遅らせて追い上げた結果、7位に入ることができた。
今年のモナコは、スタートから40周以上ウルトラ・ソフトで引っ張るのが正解だったようだ。
(トップ5は予選で3周以上走ったタイヤ、ハミルトンは新品でスタートしている)
次は、カナダGPだ。ジル・ビルヌーブ・サーキットは、公道舗装に近い路面と長いストレートをヘアピンとシケインで繋いだようなコースで、PUとブレーキにとっては厳しい。
このコースではパワーがあってもブレーキの耐久性がないマシンは生き残れない。
久々のカナダ人F1ドライバー、ストロールにとっては初めてのホームレースになる。
インディ500参戦で引き出しの増えたアロンソが何か面白いものを披露してくれるだろうか。
カナダGPは1位ハミルトン、2位ライコネン、3位フェッテル、4位ボッタス、5位リチャルド、6位マッサ、7位フェルスタッペン、8位ペレス、9位オコン、10位アロンソかな。
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YUKICHI OTSUKA/大塚雄吉
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